エンコード

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エンコードテンプレート:Lang-en-short)、符号化は、アナログ信号やデジタルデータに特定の方法で、後に元の(あるいは類似の)信号またはデータに戻せるような変換を加えることである。

エンコードという語を、符号化した結果の文字符号の意味で使うことがままあるが、その用法は誤り。かつて英語では、暗号化する(コードにする)ことも encode といった。現在では、この意味で使うことはまれである。

なお、一般的にはエンコードするための機器・回路・プログラムをエンコーダー、デコード(記事内後述を参照)するための機器・回路・プログラムをデコーダーと呼んでいる。

特にコンピューター(特にパーソナルコンピューター)分野では、エンコードとは、音声や動画などをコーデックを用いて圧縮する事を言う。一部では「エンコ」と略して呼ぶこともある。

アナログ信号のエンコード/デコード

録音機のノイズリダクションにしばしば用いられた。例えばdbxでは、音声信号の大きさによって増幅率が変化する特殊な増幅器を用いて、音量の変化を(対数で)1/2に抑えて録音し、再生時にそれを2倍にする。録音機やテープ由来の雑音/歪みは信号に比べかなり小さいので、再生時に対数伸長することでますます小さくなり、音楽信号にまぎれて聞こえづらくなる。似た原理の雑音低減装置がHiFiビデオやカセットレコーダに広く用いられた。

ディスクリート4chのレコードで、サブキャリアを変調し重畳して記録することもエンコードと呼ばれた。

FMラジオ放送やLPレコード、アナログテープレコーダでも、クラシック音楽では振幅が比較的小さい高音の成分を予め強調して放送/録音し、再生時に高音を減衰させる方法が取られた。DATCDDTRSのようなデジタル機器でも、同様な方法で見かけの量子化雑音を減らす機能がある。これらは通常エンファシスと呼ぶ。中波放送で放送法に触れない程度まで高域を強調する装置もあった。RIAA特性も参照。

デジタルデータのエンコード/デコード

エンコード

エンコードは、符号化ともいい、デジタルデータを一定の規則に従って、目的に応じた符号に変換することである。エンコード方法の詳細は符号化方式を参照のこと。

コンピュータにおいてはファイルの圧縮(「高効率符号化」ともいう)あるいは暗号化[1]のことを指す場合もある。この場合エンコードを行う機能(ソフトウェアやハードウェア)を「エンコーダ」という。

デコード

デコードdecode)は、復号ともいい、エンコードの対義語[2]。エンコードした情報を元に戻すこと。復号する機能を「デコーダ」という。情報の通信記録を行う装置によっては、エンコーダとデコーダの両方を備える場合があり、このような双方向の変換機能あるいは変換装置、アルゴリズム等はコーデックと呼ばれる。

コンピュータでは、与えられた機械語を内部表現として解釈する事をデコードと呼び、その論理回路をデコーダと呼ぶ。デコーダを中心に、命令とデータを収集し、演算部に情報を送る機構全体はフロントエンドと呼ばれる。

文字化け

エンコードとデコードの方式に異なるものを用いると、符号が元に戻らない。その結果、本来のものとはまったく異なる意味不明の文字や記号の羅列が表示されることがある。これを文字化けという。例えば、Shift_JIS で記述されているWebページを、文字コードとして(Shift_JIS ではなく)Unicode を選択して読んだ場合、文字化けが起こる。

デジタル機器におけるエンコーダー/デコーダーの凡例

※それぞれの詳細については関連項目(記事)を参照の事。

脚注

  1. エンクリプトともいう。
  2. 暗号化の対義語も復号である。
  3. 民生の録画機・録音機は現実的には録画・再生兼用機器。
  4. デジタル放送のダイレクト録画にはエンコーダーは不要(アナログ放送のデジタル録画にはエンコードが不可避となる)。エンコーダーが必要な場合は以下の通り。
    • デジタル放送の非ダイレクト録画
    • デジタル放送のダイレクト記録が不可能なメディアへのダビング
    • 記録可能時間を変更(圧縮率を変更)したダビング
  5. デジタル放送地上波放送BS放送CS放送全て(単載、混載を問わない)を含む。
  6. エンコーダー/デコーダーを搭載する機器としての観点から言えば、デジタル放送のテレビやチューナーもデジタル映像再生専用機の一部であるとも言えるが、放送波からデジタルコンテンツとしてのデータを取り出す機能も併載しているという点が明確に異なることから別項目として解説している。
  7. デジタル放送受信機で録画機能付きのものは広義として、あるいはこの項目(記事)内の扱いとしては録画機に含まれる。但しデジタル放送をダイレクトに録画(エンコードが不要な録画)するものはデコーダーのみ。ダイレクト録画が不可能なものに録画やダビングする機能がある場合はエンコーダー(この場合のエンコードは総論としては映像の再エンコードに当たる)の搭載も必要になる。

関連項目

en:Encoding

nn:Encoding