山河燃ゆ

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テンプレート:基礎情報 テレビ番組山河燃ゆ』(さんがもゆ)はNHK1984年昭和59年)1月8日12月23日に放送した22作目の大河ドラマ。全51回。副題は「祖国は緑なる山河あたたかくもやさしき母なる大地」。

概要

山崎豊子作の『二つの祖国』が原作。1967年の『三姉妹』、1980年の『獅子の時代』に次ぎ3度目の、架空の人物(ただし原作にはモデルが存在する)が主人公のドラマではあるが、日系アメリカ人二世の兄弟を中心に、その友人や家族が引き裂かれた太平洋戦争の悲劇を描き、ほかにも日中戦争極東国際軍事裁判など、史実を取り入れて執筆された原作に基づき作られたため、時代背景描写については同じく山崎原作の『大地の子』同様、ノンフィクションに近い。

大河ドラマとして初めて第二次世界大戦を扱った作品であり、大河ドラマ「近現代三部作」(翌年の『春の波涛』、翌々年の『いのち』と続く)の最初でもある。

題字は、従前の作品とは異なり墨で書いたものではなく、活字風の書体のものとなった(同様の事例は後年の『北条時宗』でも見られた)。

なお、放送期間中存命であった人物が登場人物として描かれた唯一の大河作品である(作中の人物では西春彦鈴木貞一昭和天皇が該当)。

平均視聴率は21.1%、最高視聴率は30.5%[1]

原作との関係

登場人物、出来事など原作と基本的に同じで日系アメリカ人が経験した戦争中の苦難が主体だが、以下の部分が異なる。

  • 原作は1941年以降の日系人の強制収容、アメリカ軍の語学兵としての戦場、東京裁判が三つの柱だが、ドラマでは1941年以前の日本の様子が書き加えられ、1936年二・二六事件以降東京裁判までの日本の情勢が二世の視点で描かれている。
  • 主人公天羽賢治が最後に自殺するのは同じだが理由が異なる。原作では妻・エミーとの関係は完全に決裂し梛子と結婚の約束もする、その梛子の死のショック、除隊後も日系人は良い職業につけない、CICから厳しい査問を受け依然としてアメリカ人として認められていない等の事情での自殺となっている。ドラマでは妻との仲は保たれているし、除隊後については触れられておらず、賢治自身が加担した戦争の責任を感じての自殺となっている。
  • 主要な人物の経緯や性格がいくつかの点で異なる。原作では勇はアメリカ陸軍442部隊で戦死、万里子は原爆でケロイドを負い実家から出られなくなる。賢治とチャーリーの結婚時期は逆転している。
  • 原作では東京裁判の扱いが大きく証人とのやりとりなどを通じ、その不公正・不公平さが強く訴えられる。ドラマでは大幅に簡略にされ広田弘毅東郷茂徳を「平和に努力した者」と位置づけ要点のみを描いている。
  • 原作では賢治とエミーの間には、アーサーとべディという二人の子供が登場するが、ドラマでは二人の間の子はアーサーのみとなっている。
  • チャーリー田宮は、ドラマでは最終回で暴漢に刺殺されるが、原作ではその描写はない。
  • 戦前、戦中の日本を描いた中で登場する主要人物で川辺庄平、荒木義勝、張美齢、楠田、白浜、百蘭、久永大尉らはドラマオリジナルの登場人物で原作には登場しない。

スタッフ

出演者

日系二世

主人公、日系2世。アメリカ出身だが大学まで日本で教育を受けて、恋人もできるがアメリカへ強制送還される。日系人収容所では中立的立場をとるが通訳として軍に志願し、フィリピン戦線で弟と相対する。東京裁判の通訳をするが裁判に疑問を抱き、日米双方の間にあって苦しみ、自殺する。日本人の三島典子、日系人エミー、梛子から思いを寄せられる二枚目の設定となっている。原作とかなり異なり、中立的で「アメリカ人だが心の中は日本人だ」と繰り返し話し合いを希望するがかなえられない。軍に志願する時は日本人と銃を構えることは強く拒否する。平和を訴える制作側の代弁者になっている。
賢治の次弟、日系2世。アメリカで生まれ教育を受けるが、柔道・浪曲を好み、日本に親しみを強く持つ。一般の日本人と同等、またはそれ以上に「祖国=日本」の意識が高く、愛国心を持つ。開戦時に日本にいたために徴兵。当時は、徴兵されると二重国籍を保有することは許可されていなかったが、迷うことなく、アメリカ国籍を棄てる。戦場で兄と対峙する。戦後も日本で薬の物流会社を経営し、大成功を収める。
賢治の友人、二世。はっきりアメリカ人として生きる人物。賢治とはエミーや梛子を取り合う恋敵でもある。開戦前は放送局に勤め、日本の貧しさと不潔さを嫌う。収容所では米側の手先となり、日系人の管理をし、FBIのスパイとなる。米国政府に不満を言う日系人から「バナナ」(外見は黄色人種だが、中身は白人であるという意味)と揶揄され殺されそうになるが逃れ、米軍将校にのし上がる。戦後はGHQの将校として白人を指揮する立場に立ち、日本人から白い目で見られながらも天皇陛下に拝謁した途端、掌返しで英雄視され、日本の貴族の娘との再婚が持ち上がる。その迎えに行く道すがら、暴漢に軍服を着ていなかったため日本人と勘違いされ刺され賢治とは逆に「外見を見繕わない限り自分は(自分が忌み嫌う)日本人なんだ」と悟り死ぬ。
賢治の幼友達。学校の先生。収容所収監前にチャーリーと結婚するが、ついに破局する。その後、父と共に戦時交換船で父の故郷の広島に帰るが、広島駅で原爆にあう。のちに白血病を発症して亡くなる。
賢治の妻。幼友達だが親の勧めで賢治と結婚、一男をもうける。賢治の出征中に身を寄せていた実家付近で白人浮浪者に強姦され、以後アルコール中毒となる。戦後、息子を連れて日本で賢治とともに晴れて家族3人で生活を開始するも、過去のトラウマや賢治と梛子の仲に疑いを持ち、更にアルコールに依存するようになるが、賢治の必死の努力でアルコール中毒を克服。東京裁判終了後、家族3人の再出発を信じ、賢治に見送られながら一足先に息子と共にアメリカに帰国するが、賢治の決断を知らぬまま未亡人となった。
賢治の子供。
賢治の父、1世。鹿児島県郷士の7男だったが移民として渡米。農場で働いた後、ロサンゼルスリトル東京クリーニング店を出店するも、大統領令9066号により店を失いカリフォルニア州のマンザナール収容所に送られる。米国に忠誠を誓う質問に対してNoと答え、ツールレイク収容所に送られる。戦後、クリーニング店を再建。
賢治の母、1世。写真花嫁により日本から乙七に嫁いだ。鹿児島弁がなごやか。どんな苦境に立たされても、家族を励まし、温かく見守る。
賢治の末弟、日系2世。なんの疑問もなく自分はアメリカ人だと言い、日本を大事にする父親を非難する。白人の友人も多い。マンザナール収容所から第442連隊戦闘団に志願、欧州戦線で聴覚を失うが、ガールフレンドや家族の理解・協力で平和な日常を取り戻していく。戦後はクリーニング店を手伝い、実家の後継者になる。
賢治の妹。明るい性格で、家族のマスコット的存在。歌が上手く、収容所では歌の女王に選ばれる。ツールレイク収容所に父母と同行する。
第一次大戦に参加したハワイの二世。収容所では民主主義の原則と市民としての権利を要求し、告発文を書き、抗議の先頭に立つが撃ち殺される。
収容所のインフォメーションの長、米側にべったりの人物。
ターミナル島の漁師、2世。収容所では反抗グループの代表者として行動、逮捕される。
梛子の妹。父と姉が日本に帰国する中、ひとりアメリカに残り看護婦となる。戦後、看護婦として広島に赴任、姉の死を看取る。
チャーリーの妹。父の死を期に母親と戦争前に日本に帰国。日本では三島啓介と恋仲になり共に逃亡するが警察に捕まる。東京ローズのような米軍向け謀略ラジオ放送のアナウンサーになる。
エミーの父。リトル東京ではホテルを経営、乙七の友人。
エミーの母。エミーを賢治と結婚させる。
梛子の父。尺八を愛好し日本を懐かしみ戦時交換船で広島に帰国。初日は歓迎されるが、食糧不足で「自分たちの食べる量が減っただけ」と周りに冷たくされ始め、失意に暮れる内原子爆弾で死亡。
勇の恋人。兵士になる前から親しく戦後戦争で聴力を失った勇と結婚する。
チャーリーの父。リトル東京では株で成功したが、恨みを買われ殺害される。乙七たちから「汗水垂らして働こうとしないからだ」と同情されなかった。
チャーリーの母。夫の事件で警察が差別による無気力捜査でアメリカが嫌になり帰国する。
池島努の母。息子を返してくれと泣く。
賢治と椰子が勤めていた加州新報の編集長。開戦後、FBIに逮捕される。
天羽賢治の教え子、日本兵を説得中に狙撃され戦死

日本人その他

賢治の日本時代の恋人。二・二六事件で偶然賢治と知り合い愛し合う。賢治を日系二世であるが故に差別する政府高官の父に反対されながらも、賢治と結婚の約束を交わし、忠と偽装結婚してアメリカまで追いかけようとするものの、太平洋戦争により引き裂かれる。戦後は身を持ち崩し、米兵のオンリーとして賢治と再会したが、戦後の賢治には冷たく接し、最終回で本物の夫婦になろうとした忠を妨げ籍を抜いた。
賢治の参加していた「外国映画鑑賞会」メンバー、典子の兄。共産主義思想の持ち主で帝大中退後、小学校教師をしていたが徴兵忌避で逃亡、逮捕される。戦後、教師に復帰。
「外国映画鑑賞会」のメンバー、カメラマン。チャップリンのファン。戦後、戦犯としてシンガポールの法廷で絞首刑になる。
「外国映画鑑賞会」メンバー、学生。学徒出陣により特攻隊に入り戦死。渡辺の大河初出演作で三年後に『はね駒』、『独眼竜政宗』に抜擢される。
忠の戦友で、賢治の鹿児島蒲生での知人、元は役場勤務。不器用で、軍では全てが古参兵のいじめの的になる。フィリピン戦線で怪我をし、本隊を離れ洞窟で治療中に米軍に捕虜にされ、捕虜収容所で撮影された写真が日本軍に投降を呼びかけるビラに使われてしまう。終戦後、忠と再会し、共にビジネスを立ち上げる。軍で忠から助けられた恩を忘れず、常に忠を助ける。
外務省対米交渉担当課長。同郷で大学の後輩でもある賢治を住まわせ面倒を見る。戦時中、島木の薩摩弁の電話交信を米軍に所属した賢治が傍受英訳することになる。戦後は東京裁判で東郷茂徳の弁護人となる。
鹿児島蒲生に住む賢治と忠の伯母。10歳で日本に渡った賢治を母親代わりとして育てた[2]
啓介・典子の父で内務官僚。旧弊な人物。典子の結婚には反対、啓介の行状により小樽に左遷される。
特高警察の刑事。日系2世の賢治や左翼活動を行う啓介に目を光らせるが、反面外国映画鑑賞会と空気を共にしていたことに幸せを覚える。後の空襲で死亡したらしい。
ジェームズ・トムソンを殺害する。賢治がトムソン殺害の犯人として三郎を探し回るが荒木義勝に守られ、賢治に見つからないうちに出征してしまい、戦死したらしい。
陸軍将校。高圧で居丈高な帝国軍人。典子と婚約したが典子が賢治とデートした事を知り、自分は芸者とねんごろになっていながら賢治を罵倒して殴りつける。[3]
忠と新吉の上官。意地悪く利己的な軍人。日系二世という理由で何かと忠をいびり、投降した新吉を臆病者扱いする。
「外国映画同好会」の溜まり場である喫茶店「リラ」のオーナー。洋画のポスターを貼るロマンチックな親爺。東京大空襲で店と共に焼死。
「リラ」店員、中国人。楠田に恋心を抱くが、楠田の出征で引き裂かれる。
浪曲師。忠と偶然知り合い、その後は何かと世話を焼く。後の空襲で死亡したらしい。
アメリカ人駐日記者。賢治とは二・二六事件の日に偶然知り合う。戦艦大和の建造を探る中で右翼の青年に暗殺される。彼の暗殺後、賢治も日本から追放されて入国できなくなる。
マンザナール収容所長。賢治の要求に話し合いも考えるが軍の介入にあう無力な人間。
芸者、久永大尉の女。賢治のデートを久永に言いつける。
島木家の女中
NHK実況課職員
通訳
通訳

歴史上の人物

外務大臣
総理大臣、大蔵大臣
総理大臣
総理秘書官
内大臣
陸軍教育総監
侍従長、総理大臣
ドイツ誌特派員、スパイ
極東国際軍事裁判裁判長
極東国際軍事裁判所・主席検事
極東国際軍事裁判所・判事
陸軍大臣、総理大臣
外務大臣、総理大臣
広田の娘
陸軍大臣
陸軍次官
参謀総長
大蔵大臣
海軍大臣、軍令部総長
企画院総裁
商工大臣
参謀総長、第一総軍司令官
海軍軍務局長、海軍次官
軍令部総長
内閣書記官長
陸軍軍務局長
内大臣
陸軍大臣
総理大臣
軍令部総長
参謀本部次長
軍令部次長
駐米特使
極東国際軍事裁判所・弁護士
外務次官

放送タイトルとあらすじ

放送回 放送日 演出
第1回 1984年1月8日 昭和十一年、雪が(日本を愛する二世) 村上佑二
1946年:東京裁判開廷、天羽賢治は通訳として参加する。回想で1936年:賢治は大学卒業をし柔道大会のため来日していた弟、忠と共に鹿児島の伯母を訪れる。帰りの汽車で富士山に見とれ途中下車する二人。
第2回 1984年1月15日 戒厳令 (2.26事件) 伊豫田静弘
1936年2月26日:2.26事件勃発、途中下車して泊まった旅館を囲む兵に追われた賢治は知り合った娘典子と逃げ、そのまま一緒に東京へ。町に戒厳令が敷かれる。
第3回 1984年1月22日 悲しみへの序曲 (平和を愛す市民) 佐藤幹夫
賢治は映画字幕入れのバイト。銀座の喫茶店で啓介ら「外国映画鑑賞会」の仲間と楽しく談笑する、だが忠は浪花節が好き。啓介は特高警察に捕まるが典子の許婚の久永大尉の口利きで釈放される
第4回 1984年1月29日 別れの絵草子 (日本の軍部の圧力) 村上佑二
再会した賢治と典子はUAP通信社のトムソン記者を訪れ日本が軍国主義化していると聞く。二人は惹かれ合い記念写真を撮るが情婦の告げ口で久永大尉に知られ、賢治は偽日本人だと大尉に殴られる。
第5回 1984年2月5日 家族 (アメリカを祖国として懐かしむ二世) 伊豫田静弘
1936年11月:賢治は帰国、梛子やエミーなど幼馴染の女性陣にもてもて、日本は好きだが2世にはアメリカが祖国だ。しかしチャーリーは貧乏で不潔だと日本を貶す。賢治は梛子と生まれ育った荒廃した土地インペリアルバレーを訪れ懐かしむ。
第6回 1984年2月12日 リトル・トーキョー (日系人への差別) 佐藤幹夫
チャーリーの父親が突然刺され死ぬ、借金取りに嫌気のさした母親は日本へ帰るがチャーリーは迷い、所持金を博打で全てなくしアメリカで生きていく事を決める。賢治は就職しようとするが厳しい差別にあい日本でやり直す事を選ぶ。
第7回 1984年2月19日 草原情歌 (二世と同じ立場の中国人) 村上佑二
賢治は日本のUAP通信社の記者になるが2世というだけで警察に取り調べを受ける。喫茶店の張美齢が大金がいると急に言い出す。それは中国人だという理由だけで警察の捜査を受ける仲間の逃走資金だった。日本に帰化しろという賢治に血は変えられないと張は言う。
第8回 1984年2月26日 大陸へ (特高に弾圧される平和主義者) 伊豫田静弘
1936年8月:賢治は上海支局へ転勤になる。林田という平和主義者が来て、今日本の大陸での戦争を止めさせる事が大事だと説かれる。彼は部下に化けて一緒に上海へ連れて行ってくれと言うが賢治は断る。
第9回 1984年3月4日 上海に一滴の涙を (日本軍の謀略による戦争) 佐藤幹夫
上海支局の通訳楊は活動家で、賢治を密航した林田に会わせる。彼は満州事変が日本の謀略であると言い日本警察に殺される。賢治は彼の情報で中国軍が日本人殺害を偽装した現場を目撃するのだった。
第10回 1984年3月11日 戦都 (上海の戦争)) 村上佑二
日本人殺されるの報に海軍陸戦隊と中国軍の間で戦闘が始まる、撮影する川辺。楊が久永大尉に捕らえられ拷問されるが賢治は昨日のフィルムと引き替えに解放させる。慰問浪曲団として来た典子は久永に捕まり強姦される。戦火は止まる所を知らず賢治は上海を去る。
第11回 1984年3月18日 いまひとたびの (軍国主義が日米の恋人を引き裂く) 伊豫田静弘
賢治は典子への求婚を決意、典子は脱出し百蘭らと日本に帰る。典子の父は啓介の逮捕のため左遷され怒りを典子にぶつける。典子は身の汚れと父の為、賢治の求婚を拒絶し自分はアメリカ人にはなれないと言う。
第12回 1984年3月25日 大陸からの手紙 (南京陥落) 佐藤幹夫
忠は南京陥落の賑やかな提灯行列に参加するが賢治は悲しむ。従軍カメラマンとして南京入りした川辺は兵士・民間人の多くの死体を見る、しかし写真は没収され嘘の記事しか書けない。日本軍が南京を地獄に変えた、楊も殺されたと手紙をよこす。忠は喜び日本のためなら銃も撃つと言い、賢治を非国民と非難して満州に鉱石捜しに行こうとする。
第13回 1984年4月1日 それぞれの青春 (米国記者の暗殺・満州移民の悲しみ) 村上佑二
1938年4月:トムソンが殺される、彼は南京での日本軍捕虜虐殺を指摘、条約違反の巨大戦艦建造の情報を調べていた。殺した男は貧しい満州移民の村の出身者で同じ村出身の特高は庇う。賢治は敢然と大日本帝国に挑戦する事を宣言する。
第14回 1984年4月8日 さらば日本よ (真に国を愛する賢治は国外退去になる) 伊豫田静弘
トムソン殺人犯は行方をくらまし賢治は特高に逮捕される、島木の計らいで釈放と交換に国外退去になる。日本を愛せない自分は日本人なのかと嘆く賢治に東郷大使は今の日本は愛せるいい国ではないと説く。
第15回 1984年4月15日 開戦前夜 (ハルノートこそが最後通牒だった) 佐藤幹夫
1941年10月:東郷茂徳が外相になる、戦争回避を目指すが就任演説は強気だ。賢治は仏印、中国、満州から撤兵するのが最低条件と東郷に手紙を書く。軍部は強く戦争を主張し12/1までに外交で妥結しなければ戦争開始と決定。11/27米よりハルノートが来る。「これは最後通牒ではないか!」と東郷は言う。
第16回 1984年4月22日 1941年12月8日 (譲歩の提案は日米双方から攻撃される) 松岡孝治
1941年11月29日:ハルノートにより開戦が決議される、東郷外相は宣戦布告となる交渉打ち切りの通告が攻撃前に手渡される事を部下に確認する。開戦4時間前ルーズベルトからの親書が届けられるが手遅れだ。賢治は日米双方に譲歩を要求する記事を書いて日米双方から攻撃される。12/8東郷の最後通告を打ち消すように賢治は平和に向けて努力すべきだという自分の社説を読み上げる。
第17回 1984年4月29日 パール・ハーバー(開戦・逮捕される日系人) 村上佑二
12月8日:真珠湾攻撃、ラジオはジャップの奇襲/だまし討ちと伝える、驚く東郷。日系人社会は動揺し加州新報の編集長は逮捕される。海軍おばさんの名で知られる気のいい日系女性はスパイ容疑で取り調べを受け自殺する。
第18回 1984年5月6日 戦下の隣人達 (日系人への迫害) 佐藤幹夫
賢治は海軍おばさんの死を記事にし当局に正当な扱いを要求する。だが葬式も警察が禁止、ラジオは日系人は日本に忠誠を誓うので監視すべきといい日系人の店が暴徒に襲われ逮捕者が続く。勇は自分はアメリカ人だ親父も日本の為に戦えと言うが、友人にも卑怯なジャップとののしられる。
第19回 1984年5月13日 日本刀を埋めた日 (アメリカへの忠誠を誓う二世) 伊豫田静弘
1941年12月:忠と典子は偽装結婚しアメリカへ向かっていたが船は日本へ引き返し忠は徴兵される。典子は戦争に私たちは引き裂かれた、これからは「生き抜く」ことが戦争に負けない事だと言う。賢治はFBIに逮捕され厳しい審問を受け弟と戦えるかと言われ、アメリカへの忠誠を誓う。
第20回 1984年5月20日 大統領令9066(強制退去それは日系人の罪なのか) 村上佑二
強制退去が発表される、チャーリーは今まで米国社会に溶け込もうとしなかった日系人の罪だと言い、勇は素直に従いアメリカへの忠誠を示し今こそアメリカ人になる機会だと言う。乙七は買い叩こうとする白人に怒り春子は泣く。追い立てる兵士の態度はまるで捕虜を扱うようだ。賢治は釈放され列車に乗るが「お前はジャップか?」と聞かれ真珠湾の敵として袋叩きにあう。
第21回 1984年5月27日 マンザナール収容所(ひどい日系人収容所) 村上佑二
マンザナール収容所は砂漠の中のひどい収容所で、兵士の捕虜のような扱いにアメリカ市民として見られていない事に愕然とする。そんな中でも畑中は多量の物品を身につけ少しでもいい目を見ようと画策する。池島は当局に抗議せよといい、チャーリーは忠誠を尽くせと言う。
第22回 1984年6月3日 荒野のパーティー(日系人の不幸な収容所生活) 伊豫田静弘
1942年夏:賢治は収容所の情報部で米国と日系人達の中間に立つ。父は全てを諦めたかのように皆の嫌う死体処理係になる。収容者の中では反抗的な親日派とFBIスパイのチャーリーら親米派に分かれ始める。
第23回 1984年6月10日 虹の彼方に(日本軍の初年兵虐め) 佐藤幹夫
1942年8月31日・日本:忠は厳しい新兵訓練で二世のためことさら虐められる。使用済み薬莢を回収しなかった伊佐新吉は探すよう命じられ、夜中幽霊がありかを教えてくれた。しかしそれは脱走兵だった。
第24回 1984年6月17日 祖国アメリカ(収容所で分裂する日系人) 松岡孝治
1942年冬:収容所の食料横流しが噂される。親日派は人権侵害や食料横流しを告発する手紙を長官に出すがチャーリーは告発文を秘かに没収する。退役軍人であるケン松原は権利を主張し訴える事の正しさを賢治に説く。
第25回 1984年6月24日 暴動(日系人の暴動) 伊豫田静弘
親日派のリーダーが逮捕、賢治は話しあいを求めるが睨み合いになり、ケン松原は米兵に撃たれて死ぬ。親日派に殺されそうになったチャーリーは逃げ出す。しかし新聞には多数の日系人による危険な暴動で死者は正当な鎮圧のためと載る。
第26回 1984年7月1日 人間テスト(米国への忠誠を問われる日系人たち) 佐藤幹夫
忠誠テストが行われ1世は反発し賢治は回答を拒否するが、勇はYesと答え兵士に志願する。立派な米軍将校姿のチャーリーが賢治を軍の日本語学校の教官に誘いに来る。日本では忠が出征し典子が見送る、啓介は反戦主義者の敗北を認め自首する。
第27回 1984年7月8日 さらば収容所(日本人を差別しないアメリカ人) 村上佑二
収容所の幼い子供が急病になり民間病院へ、医師は人間には敵性外国人もアメリカ人もないと言い貴重な薬品を使ってくれる。感動した賢治は惨めな敗北から少しでも日本を救うために日本語学校教官になる。
第28回 1984年7月15日 アメリカ陸軍日本語学校(梛子とチャーリーの不和) 伊豫田静弘
賢治はミネアポリスの陸軍日本語学校で2世を相手に日本語と日本軍について教える。教官同僚をスパイしても成り上がろうとするチャーリーに梛子はついていけず収容所の父を訪ねる。
第29回 1984年7月22日 離婚(賢治とエミーの亀裂) 佐藤幹夫
チャーリーはエミーとよりを戻そうと昔1度寝た事を種に口説くがエミーは避ける、だがこれが元に梛子はチャーリーと別れることを決意し交換船で日本へ帰る。エミーは酒に逃避する。ラジオでは戦争が連合国側の優勢に転じた事を伝える。
第30回 1984年7月29日 血の証し(暗号解読・日系人部隊の欧州での戦闘) 田島照
賢治はワシントンで暗号解読をする、それはドイツにいる島木の鹿児島弁の本国との会話だった。恩人を裏切ることを拒否するが祖国への忠誠とは国家の命令に従うことだと言われ従う。自分がわからなくなり前線へ志願する。勇は二世部隊で勇敢に戦うがひどい負傷をおう。
第31回 1984年8月5日 太平洋戦線(捕虜尋問・東京ローズ)
1944年11月:賢治は捕虜を尋問し激しいやりとりの末投降に協力させる。日本軍の文書を解読し満州の部隊がフィリピンに回されてきている事を明らかにする。忠はその師団にいて米軍潜水艦の攻撃を受ける。梛子は東京ローズをやるよう特高警察に強要される、チャーリーはその放送を聞いて梛子ではないのかと思う。
第32回 1984年8月12日 二つの戦場 (死体だらけの戦場)
1944年12月フィリピン:忠の船は攻撃で沈没、救助されてフィリピンに上陸。米軍と激しい戦闘、だが弾薬食料もつきるが補給はなく後退も許されず大隊長は勝手に玉砕電文を打つ。賢治は捕虜捕獲のため死体だらけの戦場を歩くが、米兵は負傷兵を撃ち殺しゲリラは語学兵を日本兵と間違えて殺そうとする。故郷鹿児島の師団が来ていることを知った賢治は忠の行方を聞き出そうとする。
第33回 1984年8月19日 誰が故郷を想わざる(餓死・病死、日米兵士の死)
1945年2月ルソン島:忠は敗残兵となりジャングルを連隊を目指し歩く、道には死体だらけ。食料を奪った現地女はゲリラで攻撃される。餓死・病死・哀れな死。語学兵も狙撃され、日米の兵士が共に家族の為、国の為に死ぬ姿が交互に映し出される。賢治は日本兵を餓死から救おうと反対を押し切って投降ビラを大量に撒く。
第34回 1984年8月26日 東京大空襲 (死ぬ日本人・100万人救うためなら10万人殺すも可)
1945年3月9日:B29爆撃は低空からの絨毯爆撃での民間人皆殺しに変えるという、100万人救うためなら10万人殺すのも可だと米軍は言う。これから空襲される東京の「リラ」ではマスターが平和な時を懐かしむが、武がお別れに来て特攻に行くという。エミーは賢治への手紙を出そうと外出するとジャップの女だ!と白人浮浪者に強姦される。
第35回 1984年9月2日 兄弟対決(二世がしたのはジャップのジャップ狩りだ)
1945年4月ルソン島:兄弟はついに双方が戦場にいることを知る。忠は夜間切り込みで賢治の陣地に入り食料を奪う。山中を彷徨し偶然兄と遭遇するが撃てない。賢治は投降を呼びかけるが忠と同行の軍曹の攻撃をきっかけに忠を撃つ。負傷で済んだ忠に精一杯の事をするが忠は賢治のした事を許さない。
第36回 1984年9月9日 終戦 (終戦の経緯)
1945年7月26日:ポツダム宣言、受諾しなければ日本は壊滅だ。東郷茂徳は受諾を会議で説くが軍部は強硬だ。広島への原爆、ソ連の参戦で東郷の和平調停も望みはつき、天皇の判断で降伏が決まる。捕虜の忠は賢治の差し入れに自分は日本兵であり語学兵の兄は米兵だと二人が敵対している事を、明言する。
第37回 1984年9月16日 ヒロシマ(被爆者の怒り・アメリカは謝るべきだ)
1945年秋:GHQにマッカーサーが来る。賢治は広島の原爆調査に参加、被爆者の心理面調査のため話を聞く。悲惨な死を答える被爆者に衝撃を受け、被爆者がアメリカへの恨みを述べないのは追従や恐れの為だ、アメリカはなぜ許しを請わないのかと報告して拒絶される。
第38回 1984年9月23日 東京裁判開廷(東京裁判は公正であるべきだ)
キーナン検事が会見し東京裁判は公正だというが天皇については質問も禁じられる。島木は公正性に懸念を示し賢治は公正さを保とうとモニターを志願する。チャーリーはバラックに住んでいた万里子を立派な宿舎に住まわせ、敗戦国の人間と差があるのは当たり前だと言う。
第39回 1984年9月30日 モニター (モニターは米軍の手先なのか)
1946年5月3日:東京裁判開廷、裁判長の忌避動議は却下される。忠は鹿児島に復員するが叔母は生き恥を晒したと非難する。帰郷した賢治を叔母は歓迎するが、母校の生徒にお前は先輩ではないと言われ、忠からは裁判で米軍の手先のような仕事をしていると拒絶される。悲しむ叔母。
第40回 1984年10月7日 変身(戦争が日本人を醜く変えた・田中隆吉と典子)
1946年7月5日:田中隆吉元少将が満州事変が日本軍の陰謀であった事を証言し、板垣らが犯人だと指さす。忠は騙され石鹸を安く買いたたかれてしまう。賢治は取り締まり情報から典子が今は米軍将校の情婦となり米軍物資の横流しをしているのを知り会うが、二人とも変わってしまった事を嘆くしかない。
第41回 1984年10月14日 凱旋(二世達の戦後) 松平保久
1946年7月:賢治は休暇でロサンゼルスに帰る、ランドリーは再建され加州新報も元気だ。442部隊の帰還に大統領は偏見とも闘ったと讃えてくれる。帰還した勇は耳が聞こえないがランドリーを継ぐ決心をし恋人マリアンは反対を押して結婚するという。乙七は賢治たちが今は立派なアメリカ人になったのだと諭し、兄弟和解を望む。
第42回 1984年10月21日 英霊(BC級戦犯の不当な処刑) 佐藤幹夫
1946年8月13日:焼け跡で死者の迎え火を焚く賢治は川辺と再会する。彼はシンガポールで従軍カメラマンをしていたが真実は何も伝えられなかったと言う。再会したメイリンは恋心を伝えるが川辺は突然の逮捕、戦犯としてシンガポールで裁判にかけられる。間違いだすぐ帰ると言った川辺の行方を調べた賢治は既に処刑された事を知る。泣き悲しむメイリン。
第43回 1984年10月28日 古都憂愁(原爆病の梛子のはかない恋) 小林武
1946年8月27日:忠はチャーリーの口利きで米軍物資の横流しをするが警察につかまり賢治が受け出しに来る、しかし兄弟の仲は冷たい。梛子は賢治と京都へ旅行一緒に旅館に泊まる、しかし彼女の体は日増しに悪くなっていた。一方エミーは賢治が父に送金していることも知らない。
第44回 1984年11月4日 真珠湾攻撃の謎(ルーズベルトは日本の攻撃を知っていた) 松岡孝治
1946年11月1日:東京裁判は日米開戦の真相を暴く①日本の外交はごまかしだったのか②真珠湾攻撃は騙し討ちだったのか?が焦点。検事は日本は11月中には開戦を決意、後の外交はごまかしだ、ハルノートに何も回答をよこさずいきなり攻撃、その後の通知も宣戦布告ではなく偽装外交を続けた。と解読した日本の暗号を証拠に弁論。弁護側はそれは諸刃の剣だ、米国が日本の開戦を知りながら攻撃をさせたと反対尋問で明らかにする。奇襲成功は米の陰謀と、日本軍の優秀さ、米軍のミスが重なったためだろう。だが忠は帝国軍人であれば潔く有罪を認め死ぬべきだと泣く。
第45回 1984年11月11日 ワシントン・ハイツ(エミーのアル中発覚) 伊豫田静弘
エミーは日本へ、瀟洒な米軍住宅ワシントンハイツで賢治の帰りを待つが隠れて酒を飲む。ブレイクニー弁護士は原爆が戦争犯罪である事を指摘するが速記録では消されていた。啓介は民主的な教育基本法に感銘を受け教師に復帰する。パーティーでエミーは酒をがぶ飲み、ついにアル中を告白し「ジャップめ、真珠湾のお返しだ」と強姦されたと賢治を罵る。
第46回 1984年11月18日 限りある生命(梛子は原爆病で1年と宣告される) 佐藤幹夫
賢治はエミーの酒浸りと裁判での無力感から帰国を考える。梛子が倒れ広島の病院に入院、賢治が見舞うと原爆による白血病であと1年と言われる、賢治との京都の思い出を大事にする梛子。パール判事は戦後まだ時間がなく公正な裁判は無理だがやがて時間がそれを変えるだろう諦めるなと言う。賢治は裁判を見届ける事を決意する。
第47回 1984年11月25日 焼跡の聖夜(チャーリーは二世の哀歓を味わう) 田島照
エミーのアル中はひどい、そこにチャーリーは自分と一緒になれと誘うが断られる。子爵令嬢と見合いをしたチャーリーは皆の前でハーモニカを吹く羽目になり恥をかき破談、しかしマッカーサーの代行で天皇に拝謁すると婚約成立となる。だがその謁見では自分が日本人である事を思い知らされる。東郷外相は海軍が当初騙し討ちを計画したことを証言騒然となる。
第48回 1984年12月2日 兄弟和解 村上佑二
忠は梛子のため高価な結核の特効薬を買い込むが梛子は白血病で数ヶ月と宣告される。東條英機が開戦も天皇の命令だと取れる発言をする。賢治は米兵からの二世侮蔑に怒り喧嘩をする。
第49回 1984年12月9日 最終論告 佐藤幹夫
1947年12月31日:エミーはアル中で入院。東條の天皇戦争責任発言は検事との馴れ合いの質疑で否定される。実は田中隆吉を使った日米関係者の謀議によるものだった。
第50回 1984年12月16日 宣告 伊豫田静弘
梛子は死ぬ、賢治は判決文翻訳の為の軟禁を抜け出すが間に合わない。広田弘毅が軍事参事官という翻訳間違いは指摘にも関わらず直らず死刑判決が出る。
最終回 1984年12月23日 新たなる旅立ち(そして誰もいなくなった…) 村上佑二
1949年1月:東京裁判被告の処刑執行。チャーリーはまったくの偶然で刺されて死ぬ、アル中の直ったエミーはアメリカへ一足早く帰る。賢治は戦争に加担してしまった自分の罪を自ら裁き法廷で自殺する。

ソフトウェア

2009年現在、総集編、完全版ともにソフトウェア化されていない。

主な舞台

描かれる事件

  • 226事件
    主人公が泊まる熱海の温泉宿を兵士が包囲、政府高官の娘が銃撃を受ける。東京の戒厳令の発布、投降よびかけアドバルーンなど。
  • 南京大虐殺
    従軍カメラマンの手紙の形で伝える、多くの兵士、民間人の死体が見られ、女や子供が日本軍により殺されたという。記者は死体などの写真は没収され嘘の記事しか送れないと嘆く。南京は日本軍が地獄にしたと表現される。賑やかな提灯行列も再現。
  • 日米開戦
    東郷茂徳の視点で描き、ハルノートが事実上の最後通牒であり米国から戦争をしかけたと描く。東郷は攻撃前に開戦の通告がなされるよう何度も確認している。日本側の交渉打ち切り通告が遅れたのは現地大使館員の不手際のせいである。
  • アメリカの日系人への差別
    開戦前でも厳しい差別があった事が描かれる。主人公は大卒でありながら白人社会では倉庫番にもなれない、店には「犬とジャップは入るべからず」と書かれ知らずに入ると叩き出される。原作はより厳しく、戦争後も日系人にはよい職がなくそれが主人公の自殺の原因の一つと描かれる。
  • アメリカの戦時の日系人への憎しみ
    開戦と同時に、真珠湾で友人知人を殺した「卑怯なジャップ」という日系人への激しい憎しみがあったことが描かれる。知日派の教授でさえ憎みを口にし、列車に乗れば袋叩きにあう。一方イタリア系やドイツ系にはなんの影響もなかった事も述べている。
  • 日系人の強制収容
    短時間での強制退去、荷物の制限、名札、監視は兵士でありほとんど捕虜として扱われたように描かれている。日系人の中には、おとなしく従う事で米国に忠誠を誓い米国人として認めてもらいたいという一群と、米国市民であるからこそ抗議し反対すべきという一群に別れ争った事が描かれる。また1世は単純に日本に忠誠心を持ち勝利を願っている。米国政府からの管理だけでなく、日系社会自体が分裂した状態にあった事が描かれる。
  • 米軍による日本軍分析
    米軍が細かい捕虜の訊問、文書の解読、通信の解読、暗号解読を行っていたことが描かれる。得た情報を分析し日本軍の配置を通して戦況の分析を行っている。
  • 442部隊
    イタリアでのテキサス部隊救出が描かれる。
  • 広島市への原子爆弾投下
  • 特攻
  • 被爆者の死
  • 東京裁判

脚注

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関連項目

  • 日系人の強制収容
  • 日系人収容所所在地 - このドラマではマンザナール(マンザナー Manzanar)収容所が描かれている。また会話内でツールレイク(Tule Lake)も登場する。
  • 西春彦 - 東郷茂徳の弁護人、外務省での後輩。島木文弥のモデルと思われる。
  • 伊丹明 - 原作のモデルとなった実在の日系人通訳。鹿児島の出身、日本での教育経験、新聞社勤務、鹿児島弁の秘密電話解読、東京裁判モニター、死刑執行同日の自殺などのエピソードを持つ。伊丹が解読した電話はドイツ駐在書記官で同郷の加治木中学校の先輩である曽木隆輝がかけたドイツ駐在の野村直邦中将の帰還情報である。(参考書:実録山河燃ゆ 島村喬 ゆまにて 1983、デイブ・伊丹明の生涯 木梨幸三 ぱる出版 1985)

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  1. ビデオリサーチ NHK大河ドラマ 過去の視聴率データ
  2. 当初は京塚昌子が演じる予定だったが、闘病のため降板した。
  3. 当初は悪役として、戦後も典子や賢治を苦しめる予定であったが、撮影途中で竜崎が病に倒れ、降板した為、戦争末期に空襲で死亡したとシナリオ変更された。なお、竜崎は本作の放送終了直前に他界した。