家庭内暴力

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家庭内暴力(かていないぼうりょく)とは、家庭内で起こる暴力行為。

概要

家庭内で起こるものとして、配偶者から暴力(夫から妻へ・妻から夫へ)のほか、親から子へ(児童虐待)、子から親へ、長子から下の子へ(兄弟姉妹間の虐待)、孫から祖父母へ(高齢者虐待)といった、さまざまなパターンがある。家族内という閉じた人間関係の中で行われるので外部からは見えにくく、まして犯罪として発覚はしにくいことが多い。

以前は親が子に対して振るう暴力は「しつけ」「体罰」とされ、正当なものと考えられていた。夫が妻に振るう暴力は多くの場合「夫婦喧嘩」(あるいは痴話喧嘩)ととらえられる傾向も強く、家庭内暴力といえば子供(特に男子)が身体的成長後に親へ振るう暴力をさした。近年はパートナー(配偶者恋人内縁など)への暴力は英語から引用した(英語で家庭内暴力の意味である)ドメスティックバイオレンス(DV)で表現されている(これが夫が妻に振るう暴力に限定されることが多いのは、この手の暴力が英語圏の家庭内暴力で特に顕著であったからである)。このような認識の変遷を受けて、学術的に「家庭内暴力」とは家庭内で起こるすべての暴力行為を指すようになっている。さらに場合によっては、単に身体的暴行に限らず、暴言、支配、恫喝、ストーキング行為などの加害を含む概念で、しばしば性的な暴力レイプを含む場合もある。

主な原因として、ストレス発達障害パーソナリティ障害引きこもりといった内的要因と、過度な飲酒薬物使用非行、失業(リストラ)、介護疲れといった外的要因との複合など、実にさまざまである。近年では医療的アプローチも試みられている。

関係法

関連項目

外部リンク

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