宇野港

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宇野港(うのこう)は、岡山県玉野市港湾。港湾管理者は岡山県。港湾法上の重要港湾港則法上の特定港に指定されている。

取扱貨物の9割をフェリー輸送が占める。

概要

ファイル:Industrial promotion building,Port of Uno.JPG
港湾事務所のある宇野港産業振興ビル

宇野港は岡山県の中南部に位置し、瀬戸内海の島々に囲まれ、南北に長い港域をもつ港湾である。フェリー貨物の拠点港と鉄鉱石・木材・砂糖等を取り扱う外貿港の機能に加え、県の防災拠点港に位置付けられ防災機能と水深10mの耐震強化岸壁が整備されている。また、宇野港湾事務所は岡山県内の港湾整備を管轄し水島港においても直轄事業を行っている。

四国への連絡線やフェリー航路によって発展してきた宇野港は1988年の瀬戸大橋の開通、そして、最近の高速道路無料化問題により高松港を結ぶ宇高航路が中心であることにより大きな影響を受け旅客の激減のため航路の存続が危ぶまれている。

宇野地区

ファイル:Uno port S&U 2.jpg
宇野港の宇高国道フェリー乗船場(正面奥)は、他の乗船場からかなり離れている

宇野地区は築港地区とも呼ばれ、フェリーが多数発着する旅客ターミナルのある当港の中心地区である。現在、宇高連絡線跡地に24時間活動型のウォーターフロントを志向する再開発事業が計画され、整備済みの水深10m岸壁は大規模地震時に緊急物資輸送に対応できる耐震強化岸壁である。3万トン級の外航旅客船が着岸できる公共岸壁にはぱしふぃっくびいなすクリッパーオデッセイなどの客船に、「たまの・港フェスティバル」では日本丸が寄港している。

主な施設

玉地区

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田井地区

宇野地区の北に位置する田井地区は当港の物流機能を集約、整備されてきた。県下最大の水深12m公共岸壁と移動式ジブクレーンを備えるなど、 岡山県東部地域の外内貿物流拠点として位置づけられている。また、池やアスレチックに多目的広場などがある「田井みなと公園」は物流や産業の拠点の中に一般市民が憩える場所となっている。

  • 岸壁
    • Aドルフィン 12.0m水深×240m(1バース)水面整理場
    • B,C岸壁 12.0水深×480m(2バース)上屋・野積場・ジブクレーン
    • D岸壁 10.5m水深×185m(1バース)上屋・野積場
    • E,F岸壁 5.5m水深×180m(2バース)野積場

日比地区

最も南に位置する日比地区は北前船が活躍していた明治時代中頃まで廻船問屋に旅館や遊郭が軒を連ねる潮待ちの湊として栄えたが、宇野地区が整備され、連絡船と鉄道が輸送の主流となったことで衰えていった。現在は共同岸壁の物専岸壁と日比共同製錬の専用岸壁に、漁港とプレジャーボート用のマリーナ整備等が進められているなど産業とレジャーが混在する港へと姿を変えている。

  • 岸壁
    • (-)10m物専岸壁 10.0m水深×185m(1バース)野積場

旅客フェリー航路

四国・高松方面の宇高航路だけではなく、小豆島など瀬戸内海の離島との航路がある。

港勢

面積 ※ha
  • 港湾区域面積 882
  • 臨港地区面積 173
取扱貨物量 ※千t
  • 総貨物量 48,466
    • 輸出 231
    • 輸入 1,016
    • 内貿 2,636
    • 内航フェリー 44,583
入港船舶数 ※隻
  • 合計56,159
    • 外航 183
    • 内航 55,876

※国土交通省 2007年 港湾関係情報・データ

歴史

宇野港は、本州と四国を結ぶ鉄道連絡船の港湾として建設され、明治42年(1909年)に竣工した。翌明治43年(1910年)に宇野線が開通すると、対岸の高松港との間に宇高連絡船が就航した。以後、長らく四国から本州へ渡る窓口港として機能してきたが、昭和63年(1988年)、瀬戸大橋完成に伴って宇高連絡船が廃止されると、フェリーターミナルとしての整備が進んでいった。

関連項目

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外部リンク

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