大阪府都市開発5000系電車

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テンプレート:出典の明記 テンプレート:鉄道車両 大阪府都市開発5000系電車(おおさかふとしかいはつ5000けいでんしゃ)は大阪府都市開発(現在の泉北高速鉄道)が保有する通勤形電車の一形式。1990年に営業運転を開始した。

概要

これまで相互乗り入れ先の南海電気鉄道の車両をベースとした車両を導入してきた同社にとって初のオリジナル設計となった車両であり、同社、そして直通先の南海で唯一の8両固定編成・非貫通車である。

制御装置は同社で初めてGTO素子を用いたVVVFインバータ制御を採用、ブレーキは電気指令式、台車はボルスタレス台車となった。なお登場当初南海2000系電車をベースとした制御装置であったが後に1000系と同様なものに換装された。

車体はアルミ合金製ながら白色に全塗装されている。ラインカラーは窓下に青の濃淡2本のラインが入り、窓上には濃青のラインが入っている。また、窓上のラインは運転台後方で太く斜め下に降りて窓下のラインに合流している(このデザインは後に南海電気鉄道が車体塗色を変更する際に影響を与えたと言われているテンプレート:誰2)。1996年7000系営業運転開始と同時に、先頭車側面の濃青のラインの窓下部分に「SEMBOKU」のロゴを貼り付けた。

なお、5501編成の和泉中央寄りの4両と5509編成は東急車輛製造製、他は川崎重工業製である。

内装

座席は赤色(優先座席は灰色)のモケットを使用したロングシートで、3000系ではパイプ製だった座席仕切りを改善、棚は網棚に戻った。また、扉開閉時のドアチャイムやドア上のLED式の情報案内表示(千鳥配置)も設置され、5501編成を除き中間車には車椅子スペースが用意された。車内案内表示器のLEDスクロールの速さは7000系と比べて少し遅めで、準急または区間急行なんば行き列車での停車駅案内では、なんばも案内される(7000系の場合は一駅手前の停車駅である新今宮まで案内される)。

特別塗装車

ファイル:熊電5000系.jpg
5000系特別塗装車 帝塚山にて

1999年5月、5505編成は大阪府堺市大阪府立大型児童館ビッグバン開館(同年6月)を記念し、館長である漫画家松本零士のデザインによる特別塗装を施された。車体には同館のイメージキャラクターである「ベアル」と「メロウ」が描かれている。

この塗装は当初は2001年4月位までの予定であったが、好評のためその後も継続されており、2005年に塗装が修繕されている。

2009年、同館開業10周年を機にこの編成の愛称を公募[1]、6月21日に松本も臨席して愛称発表式が行われ[2]、「ハッピーベアル」とすることが発表された[3]

運用

泉北高速鉄道線と南海高野線への直通列車に使用される。

2005年10月16日のダイヤ改正後、日中データイム時に8両編成で運転される列車が激減したため、8両固定編成である同車の運用も相応に減少し、現在では中百舌鳥 - 和泉中央間の折り返し運転の他、朝夕ラッシュ時に運転される8両編成の準急、区間急行などに使用されている。

登場当初は線内運転のみの運用であり、南海高野線への乗り入れは1992年のダイヤ改正からである。これは登場当初1編成のみであった事、1992年に1000系が登場するまで南海に特急専用車の30000系を除いて電気指令式ブレーキ装備の電車が存在せず乗務員訓練に支障がある、などの理由で南海が乗り入れに難色を示したためである。

在籍数

2006年現在、5編成40両が存在する。

関連項目

松本零士による特別デザイン車両が存在する(した)他社の鉄道車両

上記のうち、忍者列車の2系列以外は松本の作品『銀河鉄道999』をモチーフにしたものである。

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ

  1. テンプレート:Cite press release
  2. テンプレート:Cite press release
  3. テンプレート:Cite press release

外部リンク

テンプレート:泉北高速鉄道の車両

テンプレート:松本零士