大社線
|} 大社線(たいしゃせん)は、かつて島根県出雲市の出雲市駅から同県簸川郡大社町(現在は出雲市)の大社駅までを結んでいた西日本旅客鉄道(JR西日本)の鉄道路線(地方交通線)である。
概要
出雲大社への参詣路線として京都・大阪方面などからの直通列車も運行されていたが、国鉄分割民営化前の1985年(昭和60年)からは線内折り返しの普通列車のみ運行されていた(詳細は運行形態参照)。国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道に承継されたが、1987年(昭和62年)に特定地方交通線第3次廃止対象線区として承認され、1990年(平成2年)4月1日に廃止された。
廃止後は一畑電気鉄道による代替バスに転換され、現在は一畑バスに引き継がれている。また、和風木造の大社駅舎は、国の重要文化財・島根県有形文化財に指定され現在も保存されている。2005年(平成17年)現在、線路跡は出雲市駅 - 荒茅駅までの区間はサイクリングロードとなっており(途中、出雲高松駅跡の先からしばらくは通行不能)、出雲高松駅、荒茅駅ともにホームが残されている。
1994年(平成6年)12月3日より1998年(平成10年)3月13日まで出雲市駅から1キロほどの廃線跡が、出雲市駅高架化工事のため仮線として使用されていた。
路線データ
- 管轄(事業種別):西日本旅客鉄道(第一種鉄道事業者)
- 区間(営業キロ):出雲市駅 - 大社駅間 7.5km
- 軌間:1067mm
- 駅数:4駅(起終点駅含む)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:なし(全線非電化)
運行形態
テンプレート:Sound 廃止直前の時点で、線内折り返しの普通列車のみおおむね1時間毎の運転で、1日15往復の列車が設定されていた。
出雲大社への参詣路線という性格から、他線と直通する列車が開業直後から運行されていたが、地域輸送が中心となった実体を反映して、1985年(昭和60年)3月に他線に直通する列車は廃止された。1980年代頃の主な直通列車として、名古屋駅 - 大社駅間の急行「大社」や大阪駅 - 大社駅間の急行「だいせん」などがある。
歴史
- 1912年(明治45年/大正元年)
- 1932年(昭和7年)5月10日:朝山駅が出雲高松駅に改称。
- 1957年(昭和32年)4月1日:出雲今市駅が出雲市駅に改称。
- 1958年(昭和33年)4月1日:荒茅駅が開業。
- 1974年(昭和49年)10月1日:貨物営業廃止。
- 1987年(昭和62年)
- 2月3日:第3次特定地方交通線として廃止承認。
- 4月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道が承継。
- 1990年(平成2年)4月1日:全線廃止。一畑電気鉄道バスに転換。
駅一覧
全駅島根県に所在。接続路線の事業者名・所在地の名称は廃止時点のもの。
駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 接続路線 | 所在地 |
---|---|---|---|---|
出雲市駅 | - | 0.0 | 西日本旅客鉄道:山陰本線 一畑電気鉄道:北松江線(電鉄出雲市駅) |
出雲市 |
出雲高松駅 | 3.5 | 3.5 | ||
荒茅駅 | 1.5 | 5.0 | ||
大社駅 | 2.5 | 7.5 | 簸川郡大社町 |
過去の接続路線
- 出雲市駅:一畑電気鉄道立久恵線(1965年廃止)