多糖

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テンプレート:出典の明記 多糖(たとう、テンプレート:Lang-en, ポリサッカロイド、ポリサッカライド)とは、単糖分子がグリコシド結合によって多数重合したのことである。

構成単位となる単糖とは異なる性質を示す。単糖が2つ結合したものを二糖、3つ結合したものを三糖と言い、10個未満結合したものを総称してオリゴ糖とも云うが、多糖とは単糖が二桁以上結合したものを言うことが多い。

一般に固体で親水性吸着しやすい)であるが、物性は様々であり、水に不溶性のもの(セルロースキチンなど)、加熱すれば溶けたりゲルを作るもの(デンプングリコーゲンアガロースペクチンなど)がある。ゲル状の多糖は、食品または食品添加物増粘安定剤)として用いられることがある。

いずれも生物による生合成産物として得られ、構造多糖(植物細胞壁にあるセルロースやペクチン、節足動物菌類外骨格にあるキチン、藻類の細胞にあるアガロース(寒天)やカラギーナン)、エネルギー貯蔵物質(デンプン、グリコーゲン)、あるいは微生物が分泌するゲル状物質(キサンタンガム)などとして存在する。

動物はデンプンを消化し(一部はセルロースなども消化する)エネルギー源とする。しかし消化されない多糖も多く、これらは食物繊維として扱われる。

工業的には食品のほか、繊維製紙化粧品歯磨剤等の日用品、接着剤(糊)、医療など広い範囲に利用される重要な物質群である。これらを人工的に化学改変した物質、例えばセルロースから合成するニトロセルロースアセチルセルロースなども利用される。

おもな多糖類

関連項目

テンプレート:炭水化物