夕張駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:駅情報

ファイル:Yūbari Station 01.JPG
駅のホーム(2008年8月)
ファイル:Yb3.JPG
初代夕張駅跡(2003年8月)
ファイル:Yubari eki.jpg
1976年の国鉄夕張線(当時)夕張駅(初代)と周囲約1km範囲。左下が鹿ノ谷方面。客扱いとしては駅舎前の単式ホーム1面1線である。駅裏北側に北炭夕張炭鉱の選炭場と積込み施設が接していて、沢山の留置線を有している。駅裏南側には転車台が残されている。国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成

夕張駅(ゆうばりえき)は、北海道夕張市末広2丁目にある北海道旅客鉄道(JR北海道)石勝線(夕張支線)のである。駅番号Y25電報略号ユウ

駅構造

石勝線夕張支線の終着駅。単式ホーム1面1線の地上駅である。1998年(平成10年)頃に一旦無人化された。2007年(平成19年)より簡易委託による乗車券の販売が一旦再開され、駅構内ではなく駅舎の背後にあるホテル「マウントレースイ」のフロントで取り扱っていたが、現在は取り扱っていない。新夕張駅管理。

  • トイレは3基設置されている。
  • 駅舎とトイレは夕張市が管理している。

駅周辺

歴史

ファイル:Yubarieki1918.JPG
大正時代(1918年)の駅構内

主要産業の変化に伴い、駅は路線を短縮する形で2度移転された。以前は石炭の運び出しの便を図るため、市の奥地である、夕張市福住の現在の石炭の歴史村付近に駅があった。相次ぐ炭鉱閉山の影響により過疎化が急速に進行、夕張市は観光を主要産業に位置付け開発に乗り出し、1985年に市の中心部に近い市役所裏に移転した。これが2代目夕張駅である。

初代夕張駅の駅舎はその後、株式会社石炭の歴史村観光と夕張観光開発株式会社の本社屋である、石炭の歴史村の管理事務所に転用されていた。道道38号夕張岩見沢線の切り替え工事にあたり、同事務所は2006年10月4日に旧「ファミリースクールふれあい」へ移転。これは、閉校した市立旭小学校校舎を転用した宿泊研修施設が、市の財政再建問題の関係で同年9月18日限りで閉鎖となったものである。旧駅舎は同年10月10日より解体された。

2代目夕張駅の駅舎は3両の貨車を改装し連結したもので、街の玄関口として貧弱であるという声も強かった。なお、うち2両は国鉄の有蓋緩急車ワフ29500形で、ワフ29750には「昭和35年 東急車輌 協三工業」の銘版があった。もう1両は不明で、「昭和43年 三菱重工」「日本国有鉄道 苗穂工場 昭和60年改造」の銘版があった。

その後、リゾート開発に伴い、鹿ノ谷 - 夕張間に新駅を設置する構想が浮上した。しかし、勾配と駅間距離の短さから実現せず、1990年に夕張駅自体が新駅の予定地点へと移転することになった。これが3代目夕張駅である。旧駅舎は「キハ69900」とペイントされ、「石炭の歴史村」のSL館と遊園地「アドベンチャーファミリー」の間に長らく設置されていた。近況は不明である。

2度の駅の移転にあたり、歴史的背景を無視している、路線短縮がゆくゆくは路線廃止につながるという反対意見もあった。

  • 1892年(明治25年)11月1日 - 北海道炭礦鉄道追分 - 夕張間の開通に伴い、現在の石炭の歴史村付近に開業(初代)。一般駅
  • 1900年(明治33年)上期 - 駅舎本屋移築。
  • 1906年(明治39年)10月1日 - 北海道炭礦鉄道の鉄道路線国有化により、国有鉄道に移管。
  • 1913年(大正2年)6月2日 - 夕張機関庫設置(北海道鉄道管理局の事務上制定)。
  • 1923年(大正12年) - 駅舎改築。
  • 1930年(昭和5年)6月1日 - 夕張機関庫廃止。
  • 1978年(昭和53年)5月1日 - 貨物取扱い廃止。
  • 1981年(昭和56年)10月1日 - 夕張線が石勝線に改称。同時に夕張支線の終着駅となる。
  • 1984年(昭和59年)2月1日 - 荷物取扱い廃止。
  • 1984年(昭和59年)4月1日 - 簡易委託化。
  • 1985年(昭和60年)10月13日 - 夕張市役所裏に駅を移転(2代目)。営業キロ1.3km短縮。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化により北海道旅客鉄道(JR北海道)に承継。
  • 1990年(平成2年)12月26日 - ホテルマウントレースイ前に駅を移転(3代目)。営業キロ0.8km短縮。
  • 1998年(平成10年)3月20日 - キヨスク閉店に伴い簡易委託廃止、無人化。
  • 2006年(平成18年)10月 - トイレを閉鎖。夕張市財政再建問題の関係で、紙代、上下水道料金など維持費の支払いが困難なため。
  • 2007年(平成19年)4月1日 - トイレを再開放。岐阜県大垣市の情報技術関連会社「サイエンスネット」から維持費の援助を受けた。
    • 月日不明 - ホテルマウントレースイフロントで、乗車券発売を開始し、簡易委託業務再開。
  • 2009年(平成21年)7月17日 - 駅舎を全面改修し、イタリアンカフェ「ルーチェ・ソラーレ」をオープン。改修は小樽市のログハウスメーカー「トベックス」が維持管理とともに無償で受託した[1]

隣の駅

北海道旅客鉄道
石勝線(夕張支線)
鹿ノ谷駅 (Y24) - 夕張駅 (Y25)

ギャラリー

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

テンプレート:Sister

テンプレート:石勝線
  1. 【北海道】夕張駅舎に再興の芽 イタリアンカフェ開店 (asahi.com)(2009年7月16日配信)