国道168号

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地滑り現場.対岸の県道734号より2005年撮影。該当箇所は2008年3月に復旧工事が完了して開通。

国道168号(こくどう168ごう)は、和歌山県新宮市から大阪府枚方市に至る一般国道である。

概要

紀伊半島の険しい山間部を縦断するため奈良県南部では所々狭路があり、道幅が狭い割に交通量が多いため離合渋滞が起きやすい。休日十津川村などへの行楽客が多く、渋滞が頻発している。現在、道路改良工事が随所で行われている。

紀伊半島を縦断する幹線道路の一つであり、京阪神地区から新宮への最短ルートでもあることから、整備が急がれる国道である。将来的には全線を指定区間とした上で五條新宮道路として整備する計画がある。

路線データ

一般国道の路線を指定する政令[1][注釈 1]に基づく起終点および経過地は次のとおり。

歴史

道路法(昭和27年法律第180号)に基づく二級国道として初回指定された路線のひとつである。国道指定当初は新宮市から大和高田市に至る路線として指定された[4]。1982年(昭和57年)に、1954年(昭和29年)に主要地方道として第一次指定された[5]大阪府道および奈良県道枚方大和高田線を編入[6][7][8]し、新宮市から枚方市に至る路線として指定された[9]

年表

  • 1953年昭和28年)5月18日
    二級国道168号新宮大和高田線(新宮市 - 大和高田市)として指定施行[4]
  • 1959年(昭和34年)8月
    和歌山・奈良県境付近の自動車通行不可区間改良工事竣工に伴い、全線で自動車の通行が可能となる。
  • 1965年(昭和40年)4月1日
    道路法改正により一級・二級区分が廃止されて一般国道168号となる。
  • 1982年(昭和57年)4月1日
    終点側を延伸し、一般国道168号(新宮市 - 枚方市)として指定施行[9]

度重なる災害による不通

2004年8月10日五條市大塔町宇井で大規模な地すべり(宇井地すべり)が発生[10]し現場一帯の約3.0kmで不通となった。その直前(8月5日)から崩壊のおそれがあるとして現場付近が交通規制され、天ノ川を隔てた対岸の奈良県道734号高野辻堂線が迂回路となっていた。2008年3月18日に復旧工事が完了し、およそ3年7ヶ月ぶりの開通となった。なお、この様子はディスカバリーチャンネルの「怒れる大自然2 地滑り」として地すべりの瞬間を撮影した映像と関係者の発言を2009年秋に放送した。

2008年10月17日、五條市大塔町小代地内(猿谷ダムから約500m五條市内方面寄)30mで落石が発生し、付近で全面通行止になったため長距離の迂回を余儀なくされ、沿線地域へ多大な経済的な影響を与えた[11]。その後11月16日より夜間通行止(22:00 - 翌朝6:30)ではあるものの、その他の時間帯は片側交互通行にて通行可能となり、2009年2月20日より夜間通行止も解除された。

2011年9月3日平成23年台風第12号の影響による路面崩落で各地で寸断され、通行止めとなる。主として、十津川村折立地区の折立橋の崩落、十津川村長殿地区の土砂崩れ、五條市大塔町辻堂地区の土砂崩れによるもので、12月頃までにはバイパス道路の部分供用開始を伴う仮復旧がなされた。

主に十津川村・五條市大塔町内の区間で道路崩落による「全面通行止め」がしばしば発生する。ただし「全面通行止め」も「迂回路あり」の場合があり、詳細な道路規制情報は奈良県道路規制情報 Webサイトにて掲載されている。

路線状況

バイパス

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十津川村七色地区の七色高架橋(暫定供用済)

五條新宮道路

和歌山県新宮市から奈良県五條市に至る地域高規格道路で、一部区間が供用中である。
紀伊半島の沿岸部と内陸部の交流を促進するため、近畿自動車道紀勢線および京奈和自動車道と一体となって広域ネットワークを構成し、紀伊半島の骨格を形成する地域高規格道路と位置づけされている[12]
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奈良西幹線

奈良西幹線(ならにしかんせん)は、奈良県生駒市から同県香芝市に至る都市計画道路である。1982年(昭和57年)に国道168号へ編入された府県道大和高田枚方線の区間に並行する形で1973年(昭和48年)4月18日に大和都市計画道路奈良西幹線、一連番号は3・3・2として都市計画決定[13][14]し、複数の道路拡幅やバイパス建設の事業を実施している。都市計画道路としては生駒市の国道163号交点から生駒郡平群町までと、北葛城郡王寺町から香芝市中和幹線交点までに2分割されており[15][16]、一般的に「奈良西幹線」の事業名では王寺町王寺1丁目から香芝市北今市5丁目までの5.4kmで進行している[14]。本節では、奈良県発行の道路改良事業資料の起終点記述に基づき、国道168号の起終点の向きと同様に都市計画道路とは逆転させて香芝市を起点側、生駒市を終点側として扱う。

2012年現在では香芝市から王寺町にかけては香芝王寺道路王寺道路が、平群町から生駒市にかけては上庄バイパス小平尾バイパス一分バイパスがそれぞれ連続して建設中で、それぞれ一部で供用を開始している。

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奈良西幹線 - 香芝王寺道路 - 王寺道路
香芝市から王寺町までの沿線では、1975年の都市計画決定後の市街化区域の編入やそれに伴う住宅開発などに伴って人口が急増した[14]。市街地を通過してセンターラインを有する2車線道路が確保されているが、大型車にとって幅員が十分ではなく、また歩道未整備箇所を抱えるなどしているため、慢性的な渋滞の解消や歩行者の交通安全が課題となっていた[14][17]が、テンプレート:要出典範囲。また、都市計画決定後の社会情勢の変化に伴い、当初は全線が代表幅員18mの完成2車線での計画となっていたが、2007年(平成19年)3月2日に一部を除いて代表幅員25mの4車線道路へ計画変更された[18]。4車線区間は道路規格第4種第1級、設計速度50km/hで建設中である[19][20]
奈良西幹線(ならにしかんせん)中和幹線接続道路[21]は、奈良県香芝市北今市5丁目から同市上中に至る延長765mの街路事業である[22][23][24]。奈良西幹線全体の起点に位置し、中和幹線と国道168号現道とを連絡する役割を担う[21]2012年(平成24年)3月28日に一部最小幅員7.0mの区間を有しながらも全線で供用を開始した[22][25]
香芝王寺道路(かしばおうじどうろ)は、香芝市北今市から北葛城郡王寺町畠田4丁目に至る延長3.2kmの道路拡幅事業である[19]。区間中にある上中北交差点周辺の延長350mは香芝インターチェンジアクセス道路の整備の際に改良された[24]。全体としては工区を3分割して2006年(平成18年)度に事業着手した[19]
王寺道路(おうじどうろ)は、奈良県北葛城郡王寺町畠田4丁目から同町本町1丁目に至る延長1.5kmの道路拡幅事業である[20]。工区を2分割して2001年(平成13年)度に事業着手し[26]2009年(平成21年)8月18日に終点側630.1mが完成4車線として供用を開始した[24][27][28]。起点側の920m[29]2015年(平成27年)度に供用開始予定である[24]

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上庄バイパス(平群バイパス)- 小平尾バイパス - 一分バイパス
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南生駒バイパス
小瀬町西交差点(国道308号交点)を北向きに撮影
平群町から生駒市の沿線では、1970年代前半に生駒市南部などで宅地開発が急激に進行した[30]。東西の軸である第二阪奈道路が建設されて大阪市奈良市への利便性は向上したが、関連する交通の流入も発生し、特に生駒山と矢田丘陵に挟まれた平群町から生駒市にかけての交通渋滞は激しくなる一方であった[31]。中でも上庄バイパスは県道大和高田枚方線時代に事業着手されている。
上庄バイパス(かみしょうバイパス)は、奈良県生駒郡平群町椿井から生駒市小平尾町に至る延長4.2kmのバイパス計画である[32]。奈良県北西部の南北交通の主要な幹線道路であり、狭小幅員や線形不良の解消、歩道の設置等による交通の円滑化や渋滞緩和が期待されて1973年(昭和48年)に事業着手したが[33]、周辺公図の混乱や買収単価の折り合い等から用地買収に時間を要していた[34]
2012年11月現在、計画区間の北側で現道をバイパスする上庄工区(片側1車線・平等寺から平群北公園前)と秋津工区(片側2車線・平群北公園前から秋津橋)が供用済[35][36]。引き続き、計画区間の南側に当たる椿井工区で椿井橋の架け替え工事と交差点改良工事などの現道再整備が予定されている[32][33]
小平尾バイパス(こびらおバイパス)は、奈良県生駒市小平尾町から同市小瀬町に至る延長1.5kmのバイパス計画である。後述の一分バイパスと並んで生駒市内を南北を繋ぐ唯一の幹線道路で[37]、完成供用後は起点側の上庄バイパス(秋津工区)と終点側の一分バイパスとを両側4車線で直結する予定である[38]。2007年に事業着手し、一部は旧道の南生駒駅前を迂回する南生駒バイパスみなみいこまバイパス、片側1車線が供用済)が全区間で重複する。重複区間は現道を拡幅し、残りの区間は現道をバイパスする予定[39]
一分バイパス(いちぶバイパス)は、奈良県生駒市内を南北に結ぶ国道168号バイパス[40]で、昭和59年度に事業着手し[34]、2007年に全線片側2車線が開通した。
奈良県生駒市小瀬町から同市山崎町を結び[41]、始点では竜田川沿いを併走する現道と南生駒バイパス(小平尾バイパス整備後は小平尾バイパス)に接続する。
国道168号は生駒市を南北に縦断する唯一の主要幹線道路であり[37]、一分バイパス区間は第二阪奈道路への流入路にもなっている[34]。現道、バイパス共に竜田川を沿っており、この区間で現道は竜田川の東側を、本バイパスは川沿いの西側を併走する。前述の事情や道路の線形等もあって、開通前の時点で現道は非常に混雑し、付近には生駒市消防南分署があった事から、緊急自動車等への影響が懸念されていた[34][42]
このような事情から、本バイパスは混雑緩和や交通安全の確保等を期待して[37]、一日も早い開通が望まれていた[34]
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天の川バイパス

天の川バイパスとは、大阪府交野市星田北一丁目地内から枚方市茄子作東町地内までを全体計画区間とするバイパス計画[43]で、2012年11月現在、計画区間の一部分が供用中。
終点である茄子作東町では国道1号と接続する予定[44][45]

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通称

  • 磐船街道
  • 清滝街道
  • 当麻街道
  • 下街道
  • 西熊野街道
  • 十津川街道
  • いろは(168)街道

重複区間

道路施設

主なトンネル

  • 新越路トンネル(461m、新宮市)
  • 東敷屋トンネル(1,380m、新宮市)
  • 二ツ石トンネル(798m、新宮市・田辺市)
  • 九鬼トンネル(624 m、田辺市)
  • 切畑トンネル(927 m、田辺市)
  • 土河屋トンネル(970m、田辺市)
  • 今戸トンネル(1858m、十津川村)
  • 大津呂トンネル(1617m、十津川村)
  • 小井トンネル(987m、十津川村)
  • 高時トンネル(622m、十津川村)
  • 助人トンネル(555m、十津川村)
  • 丸瀬トンネル(616m、十津川村)
  • 上野地トンネル(765m、十津川村)
  • 田長瀬トンネル(610m、十津川村)
  • 小代下トンネル(680m、五條市)
  • 新天辻トンネル(1,174m、五條市)
  • 西野トンネル(612m、五條市)
  • 西吉野トンネル(940m、五條市)
  • 新磐船トンネル(203m、交野市)

道の駅

地理

通過する自治体

交差する道路

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脚注

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注釈

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出典

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関連項目

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外部リンク

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  10. 国道168号、奈良県吉野郡大塔村宇井地先における地すべりの崩落について - 国土交通省近畿地方整備局
  11. 国道168号(五條市大塔町)の通行止め対応と今後の課題について(奈良県五條土木事務所)
  12. 五條新宮道路(国道168号)の重点整備 - 奈良県
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  31. 第142回国会 衆議院予算委員会第八分科会 第1号 (1998年3月19日) テンプレート:Cite web
  32. 32.0 32.1 引用エラー: 無効な <ref> タグです。 「kamijoubp.pdf」という名前の引用句に対するテキストが指定されていません
  33. 33.0 33.1 テンプレート:Cite web
  34. 34.0 34.1 34.2 34.3 34.4 衆議院 予算委員会第八分科会 第147回国会 第2号 平成12年2月28日
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  35. テンプレート:Cite web
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  46. 2005年4月1日、国道24号曲川町東交差点から東室交差点間が大和高田バイパス経由に変更となったため、東室交差点から今里交差点間は重複解消。


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