博物館網走監獄

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テンプレート:博物館 博物館網走監獄(はくぶつかんあばしりかんごく)は北海道網走市呼人にある北海道の登録博物館である。

概要

明治時代から網走刑務所で実際に使用されていた建物を天都山に移築・修復して保存公開している野外博物館である。

1985年(昭和60年)10月10日に移築が完了して公開された1896年(明治29年)築の獄舎「五翼放射状平屋舎房」は[1]刑務所の施設としては現存日本最古かつ同形式の木造建築としては世界最古である。 移築されているとはいえ、明治時代そのままの数少ない大型建築物としても貴重な存在である。

獄舎の中は公開されており、中の房の一つでは、日本の脱獄王と呼ばれた五寸釘寅吉(西川寅吉)白鳥由栄の脱獄シーン[2]がマネキンを用いて再現されている。

また、北海道開拓使とともに歩んだ刑務所の歴史などの展示物も豊富である。2004年(平成16年)より、4月から10月末まで、博物館内の飲食施設「監獄食堂」において、刑務所の食事を再現したメニュー「監獄食」が提供されている。また、2006年(平成18年)には二見ヶ岡の農場施設の一部が再現、設置された。

2012年4月1日付で財団法人から公益財団法人に移行した[3]

主な展示物

  • 移築建築物
    • 庁舎(国登録有形文化財
    • 教誨堂(国登録有形文化財)
    • 五翼放射状平屋舎房(国登録有形文化財)
    • 二見ヶ岡農場建築物群(国登録有形文化財)
    • 煉瓦造独居房(国登録有形文化財)
    • 鏡橋入口哨舎(国登録有形文化財)
    • 鏡橋出口哨舎(国登録有形文化財)
    • 西門哨舎(国登録有形文化財)
    • 裏門(国登録有形文化財)
    • 裏門哨舎(国登録有形文化財)
    • 二見ヶ岡湖畔神社
    • 旧釧路地方裁判所網走支部法廷(内部)
  • 再現建築物
    • 鏡橋、レンガ正門・塀・水門、二見ヶ岡農場正門、集治監正門、耕耘庫、浴場、休泊所(2棟)
    • 味噌醤油蔵、漬物庫、高見張り(2棟)、木造独居房(2棟)、炭焼き窯、看守長屋
  • 行刑資料館
  • 監獄歴史館
  • 監獄食堂
  • 西門

施設データ

  • 総面積:170,000 m²
  • 展示施設数:21施設
  • 資料総数:5,775点

利用案内

  • 開館時間
    • 夏季、4月 - 10月末:8:00 - 18:00(入館は17:00まで)
    • 冬期、11月 - 3月末:9:00 - 17:00(入館は16:00まで)
  • 開館日:無休
  • 入館料:大人:1,050円、高校・大学生:730円、小・中学生:520円
    • 団体割引(全体で20名様以上):大人840円、高校・大学生580円、小・中学生420円
    • 高齢者(70歳以上)、身がい者割引制度有
  • 駐車場:乗用車400台、バス専用レーン21台、身がい者専用、バイク専用レーン有
    • 駐車場利用は無料

交通アクセス

  • 網走バス天都山線「博物館網走監獄」停留所下車。
    • 網走バスターミナルより所要12分、網走駅より所要7分。閑散期の平日は運休する日がある。
  • 網走バス女満別空港線「天都山入口」下車、徒歩約15分。または天都山行に乗り換え。

現在もある「網走刑務所」からは南に2kmほど離れた場所にある。

脚注

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  1. “網走監獄の目玉「放射状舎房」 完成式を10日に”. 北海道新聞 (北海道新聞社). (1985年10月5日)
  2. プライバシーに配慮したためか、「脱獄王・S」とイニシャル表記である。
  3. 公益法人information

関連項目

外部リンク

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