半夏生

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ハンゲショウの葉が部分的に白くなった様子(2012年7月1日)

半夏生(はんげしょう)は雑節の1つで、半夏(烏柄杓)という薬草が生える頃。一説に、ハンゲショウ(カタシログサ)という草の葉が名前の通り半分白くなって化粧しているようになる頃とも。様々な地方名があり、ハゲ、ハンデ、ハゲン、ハゲッショウ[1]などと呼ばれる。

七十二候の1つ「半夏生」(はんげしょうず)から作られた暦日で、かつては夏至から数えて11日目としていたが[2]、現在では天球上の黄経100度の点を太陽が通過する日となっている。毎年7月2日頃にあたる。

この頃に降る雨を「半夏雨」(はんげあめ)と言い、大雨になることが多い。地域によっては「半夏水」(はんげみず)とも言う。

風習

農家にとっては大事な節目の日で、この日までに「畑仕事を終える」「水稲の田植えを終える」目安で、この日から5日間は休みとする地方もある。この日は天から毒気が降ると言われ、井戸に蓋をして毒気を防いだり、この日に採った野菜は食べてはいけないとされたりした。なお、七夕にも農作業を休むとする伝承が多くの地域に伝わる[1]

日本各地に残る風習の例、

  • 三重県熊野地方志摩地方の沿岸部などでは、ハンゲという妖怪が徘徊するとされ、この時期に農作業を行うことに対する戒めともなっている[3]
  • 奈良県香芝市周辺(大阪府南河内地方でも)では「はげっしょ」と言い、農家では小麦を混ぜた餅を作り黄粉をつけて食べる。田植えを終えた農民が農作業を無事に終えたことを田の神様に感謝し、お供え物をして共に食したことが由来とされている[2]
  • 近畿地方の一部地域ではを食べる習慣があり、現在では近畿地方各地の小売店が盛んに販売促進活動を展開している[4]
  • 讃岐の農村ではうどんを食べる習慣があり、1980年に香川県製麺事業協同組合が7月2日を「うどんの日」に制定している[5]
  • 福井県大野市では江戸時代に大野藩藩主がこの時期に農民に焼きを振舞ったという逸話があり、現在も大野市を中心とした地域では半夏生に焼きを食べる[6][7]
  • 群馬県の一地方では、ネギ畑に入る事を禁忌とする風習がある[1]
  • 長野県小川村では、芋汁を食べる[1]
  • 永平寺では、大布薩講式(大布薩会を修行して、常日頃の行李を顧み、懺悔する日)[8]

日付

各年の日付は以下のとおり[9]

該当日
2010年 7月2日
2011年
2012年 7月1日
2013年 7月2日
2014年

脚注

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関連項目

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外部リンク

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