北海道交運グループ

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北海道交運グループ(ほっかいどうこううんグループ)は、北海道青森県宮城県東京都においてタクシー事業を運営する事業者の共同体グループである。

概要

正式名称は北海道交運事業協同組合。本部は北海道札幌市厚別区厚別中央1条1丁目1−25の交運ビル[1]。また、略称の「交運」「HKグループ」でも知られてい る。

2008年現在、1都1道2県において組合本部と11社19営業所で構成され、総車両台数は2,000台を超える。

車両

ファイル:Heiwakotsu Comfort.jpg
北海道交運グループのタクシー
(平和交通のコンフォート)

小型車は白色のボディにオレンジとグレーのラインをあしらい、さらに○の中にHKと書かれた統一マークが記載された統一デザインが採用されている。

ただし、23区武蔵野市三鷹市を営業エリアとし、チェッカーキャブ無線グループに所属する太陽自動車・東京太陽の車両はチェッカーグループ塗装を、特大料金適用のジャンボ車であるハイエースは白をベースに濃淡2色の青を加えた3色ストライプ塗装を採用するが、いずれも左右前部ドアの社名表記の上部にHKマークが記載されている。

また、洞爺交通に在籍するクラウンコンフォートハイヤー的業務や需要に応えるために黒塗りで、行灯やドア部の社名表示などが取り外せる構造になっている。

車種

主力はコンフォートであるが、車両節でも解説のようにハイエースやクラウンコンフォートも導入している。

また、全車クラウンコンフォートが導入されていた太陽自動車・東京太陽では、2008年度以降の代替はクラウンセダン・スーパーデラックスGパッケージに切り換えており、ハイクレード化が進行中である。

グループの変遷

1971年、それまで札幌交通圏エリアでそれぞれ単独営業を行っていた共同交通・札幌交通・共永交通・日本交通[2]の4社が、翌年に開催を控えた札幌オリンピックに際し、無線配車を一括させることと各タクシー会社の福利厚生[3]や経営情報等の支援を行う目的から、中小企業等協同組合法に基づき認可を受け結成され発足した[4]。札幌交通圏では「札幌無線タクシーセンター」を開設し、その受付電話番号から「ヤクニたつムセン」でも親しまれ、さらに覚えやすさや圧倒的台数から勢力を拡大し、道内のみならず東北地区や東京23区武三地区の同業者もグループ入りが行われた。

グループ会社

全11社で構成される。基幹となる北海道地区で単一会社が、300台以上の車両を保有するのは本グループの共同交通・札幌交通(所在地:札幌市) 相互交通(所在地:函館市)の三社のみである。

北海道地区

共同交通(1964年10月設立)
  • 本社営業所…札幌市厚別区厚別中央1条1丁目1−25 231台
  • 南30条営業所…札幌市中央区南30条西11丁目2-12 66台
  • 小樽営業所(おたるハイヤー)…小樽市新富町10-10 19台
札幌交通(1967年9月設立)
  • 本社営業所…札幌市厚別区厚別中央1条1丁目1−25 250台
  • 百合が原営業所…札幌市北区百合が原7丁目2-40 110台
  • 本輪西営業所(本輪西ハイヤー)…室蘭市本輪西町2丁目4-15 45台
  • 洞爺営業所(洞爺ハイヤー)…虻田郡洞爺湖町洞爺湖温泉142-130 15台(うちジャンボ1台、中型車2台)
相互交通(1940年9月15日設立)
  • 本社営業所…函館市昭和2丁目39-22 350台
旭川合同自動車(1940年12月5日設立)
  • 本社営業所…旭川市大雪通9丁目 150台
釧路交通
  • 本社営業所…釧路市星が浦大通5丁目5-49 83台
日の丸交通
  • 本社営業所…帯広市西19条南1丁目7-38 55台

青森地区

青森タクシー(1989年9月設立)
  • 本社営業所…青森市大字新町野字幾田2-28
  • 十和田営業所…十和田市東二十一番町15-18
弘前タクシー(1989年10月設立)

仙台地区

平和交通
  • 本社営業所…仙台市青葉区国見5-4-22 94台(うちジャンボ1台、大型車1台)

東京23区・武三地区

ファイル:Taiyotaxi.jpg
太陽自動車のトヨタ・クラウンコンフォート
(自社無線搭載当時の画像)
太陽自動車
東京太陽
  • 本社営業所…葛飾区四つ木5-15-9 50台
太陽自動車は1949年設立。1964年のチェッカーグループ結成時からの加盟会社でもある。
東京太陽は1995年に設立。 チェッカーグループに加盟している。
車体色はチェッカーグループの朱色にチェック模様の帯を採用している[5]

加盟会社外部リンク

脚注

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  1. 6階建ての自社ビルであり、ビル内には本部以外に無線配車センター・共同交通・札幌交通の本社をはじめ大浴場や仮眠室は勿論のこと、食堂や理容室の福利厚生施設のほか、銀行ATM、営業車とは別に700台収容可能な立体駐車場、自動洗車機や24時間稼動の車両修理工場もあり、その敷地は国道12号南郷通をほぼつなぐ形で大規模な物で、厚別中央1条1丁目は一部の住宅や店舗を除くと本グループの所有地となっている。
  2. 日本国内各地に存在する他の「日本交通」とは何ら関連はない。
  3. 一例として、札幌地区就業者のために空知郡南幌町に「交運ハイム」と呼ばれる社宅を完備する。鉄筋コンクリート6階建48戸2棟で戸数分の駐車場完備、間取りはすべて3LDKもしくは4LDKという社宅としても大規模な自社資産である。
  4. 結成発足に際して、中核的な位置で陣頭指揮を行った川上登貴松が初代理事長に就任し、逝去する2006年まで勤めグループ全体を統括している。
  5. ただし、東京太陽は設立時から2000年頃にかけて白色のボディにオレンジとグレーのラインをあしらったHKカラー車が存在した。