シャペロン

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テンプレート:出典の明記 シャペロン (chaperone) とは、他のタンパク質分子が正しい折りたたみ(フォールディング)をして機能を獲得するのを助けるタンパク質の総称である。分子シャペロン (Molecular chaperone) 、タンパク質シャペロンともいう。

シャペロン(chaperon または chaperone)とは元来、若い女性が社交界にデビューする際に付き添う年上の女性を意味し、タンパク質が正常な構造・機能を獲得するのをデビューになぞらえた命名である。

機能とその発現

多くのシャペロンは熱ショックタンパク質 (Heat shock protein:Hsp)、つまり温度が上昇したときに発現されるタンパク質である。これは、タンパク質のフォールディングが熱によって重大な影響(変性)を受けた場合に、そのタンパク質の折りたたみを制御する。ほとんどのタンパク質はシャペロンなしでも折りたたまれるが、一部にはシャペロンを必須とするものもある。大部分のシャペロンは正常に機能するためにATPのエネルギーを要するが、シャペロンには様々なものがあり、詳細な機能については不明の部分が多い。

タンパク質は正常な状態では分子の外側に露出しているアミノ酸残基のほとんどが親水性であるが、フォールディングのほどけた(アンフォールディング)、あるいは異常なフォールディングをしたタンパク質では疎水性アミノ酸残基が露出している。シャペロンはこれらの疎水性アミノ酸残基によってそのタンパク質を認識する。このようなタンパク質は凝集する傾向があり、凝集したタンパク質は細胞にとって非常に有害である(例としてはアルツハイマー病の原因となるβアミロイドタンパク質や、プリオンタンパク質など)が、シャペロンはこのような凝集も防ぎ、細胞を守る働きがある。

真正細菌におけるシャペロン

真正細菌で機能するシャペロンにGroEL(グループI型シャペロニン)がある。このシャペロンはコシャペロン(シャペロン補助因子)GroESの共存によって正常に機能することができる。GroELとGroESはシャペロニンとコシャペロニンと呼ばれることもある(シャペロンとして最初に明らかにされたためこう命名された)。

一方、古細菌にはシャペロニンに相当するものとしてHSp60(グループII型シャペロニン)が存在するが、GroESに相当する補助因子を必要とせず、GimCという因子が補助的に働くという報告がある。真核生物では細胞本体に古細菌と相同のシャペロニンを持ち、オルガネラに真正細菌と相同のシャペロニン(GroELに相当、GroESもある)を持つ。この他、GroEとHsp40を補助因子として必要とするHsp70というシャペロンが全ドメインから見つかっている、

GroEL/GroESシャペロンは以下のように機能する。まず樽のような構造をなしているGroEL/GroES 複合体がその中へ、露出した一連の疎水性アミノ酸部分を取り込む。この初期段階ではシャペロン複合体の内部は疎水性が高い。タンパク質分子(または一部のドメイン)がこのカプセルの中で正常にフォールディングすると、内部は親水性に変化し、これによってフォールディングしたドメインはシャペロン外の水中に放出される。このサイクルは何度も繰り返されるが、疎水性・親水性変化にはGroEL/GroESのコンフォメーションの変化が必要で、ATPの加水分解によりそのエネルギーが供給される。

分子内シャペロン

以上のシャペロンとは別に、成熟タンパク質分子には存在しないが、そのタンパク質自身の正しいフォールディングに必須で、フォールディング後にはプロテアーゼによって切除されるような部分を持つタンパク質が多く知られており、この必須部分は分子内シャペロンと呼ばれる。枯草菌のプロテアーゼであるスブチリシンに含まれるものがよく知られる。

関連項目

外部リンク

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