内館牧子

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テンプレート:存命人物の出典明記 テンプレート:Portal 内館 牧子(うちだて まきこ、1948年9月10日 - )は、日本の脚本家、作家。東日本大震災復興構想会議委員。東京都教育委員会委員、ノースアジア大学客員教授。元横綱審議委員会委員学位造形学士(武蔵野美術大学)修士 (宗教学)(東北大学)

略歴

秋田県秋田市生まれ[1]。父親は岩手県盛岡市、母親は秋田市出身[2]。日本冷蔵(ニチレイ)に勤めていた父の転勤で、四歳から新潟県、小学校3年からは東京都大田区で育った[1]東京都立田園調布高等学校を経て、1970年(昭和45年)、武蔵野美術大学造形学部基礎デザイン学科卒。その後は三菱重工業に入社して横浜製作所に勤務、同所硬式野球部でマネージャーも務めた[3]。1987年脚本家デビュー。当初は岸牧子の筆名で活動。代表作に、NHK連続テレビ小説ひらり』、『私の青空』、大河ドラマ毛利元就』などがある。

大の格闘技ファン、特に好角家であることが知られ、2000年8月に女性初の大相撲日本相撲協会横綱審議委員に就任。東京で行われる場所は10日は会場に足を運んだ。その他プロレスにも造詣が深く2011年現在東京スポーツ催のプロレス大賞で特別審査委員も務めている。[4]2003年東北大学大学院文学研究科修士課程の社会人特別選抜を受験し合格。人間科学専攻(宗教学)へ入学し『神事としてみた相撲』を研究テーマに宗教学を専攻。2006年修了。(修士 (宗教学))

2000年大阪府知事に就任した太田房江が、大相撲大阪場所での大阪府知事賞の贈呈を土俵上でと希望したことを、日本相撲協会が相撲女人禁制の伝統を理由に拒否したことに関しては、一貫して協会側を支持。2006年、修士論文を『女はなぜ土俵にあがれないのか』として刊行。宗教的儀式としての相撲の歴史と伝統を検討した上で、文化論争を抜きに、伝統の世界に男女共同参画の観点を安易に持ち込む風潮に疑問を呈した。テンプレート:要出典範囲

2005年より東北大学相撲部監督に招聘。2006年より秋田経済法科大学(現・ノースアジア大学)客員教授。2007年より武蔵野美術大学映像学科客員教授としてシナリオ制作の実習授業を担当。2011年4月東日本大震災復興構想会議委員に就任。なお近年は週刊誌の連載コラムやインタビューなどが主な仕事となっている。

女性唯一の横綱審議委員

2000年9月、当時の時津風理事長(元大関・豊山)の任命により、女性唯一となる横綱審議委員会のメンバーとして約10年間活動した。2003年1月場所後、第68代横綱朝青龍の昇進には関しては、「成績は申し分ないが、品格の面で問題有り」と反対の意見を述べていた。その後も朝青龍の常識外れの行動・言動についてその都度猛批判しており、「朝青龍の天敵」としてマスコミに大きく取り上げられていた[5][6][7][8]。もっとも、私的な立場としては「私はプロのスポーツ選手として朝青龍をすごく認めますし、超が3つつくほど好き」「アスリートとしては、150%好き」[9]と好意をよせていた。しかし普段の辛口のコメントについては「でも大相撲には相撲道の精神がある。それを無視し続けていた朝青龍と、ビシッとした態度を全く取らない師匠(高砂親方=元・大関朝潮)がいるから、私は毎回鬼のように怒らなきゃならなかった」「私自身朝青龍に対して、『横綱』としては一切認めていない」などと報道陣に述べた経緯がある[10]

2008年12月、心臓弁膜症で倒れ緊急入院・手術のため約4か月間治療に専念[11]。翌2009年4月29日の大相撲稽古総見で復帰の際、朝青龍の方から内館に近寄り「先生大丈夫ですか?心配しましたよ」と語りながら笑顔でハグされると、内館も思わず笑みを返す場面があった。その後内館は、記者陣に対し「(朝青龍は)まるで(豊臣)秀吉みたいな『人誑(たら)し』だわ。『天敵』の私を喜ばせるんだから」と皮肉交じりにコメントしている[12]

任期満了となる2010年1月25日をもって横綱審議委員を退任した[9]。なおそのわずか10日後の同年2月4日、朝青龍は1月場所中に知人の男性を暴行するなど、度重なるトラブルに責任を取る形で突如現役引退を表明した際には、「朝青龍が自ら引退したことはベストの選択だったと思う。今後は日本であれ外国であれ、その国と業界及びその仕事に対し、敬意を払うことを忘れないでほしい」とコメントを述べていた[13]

なお2011年3月の本場所中止の要因となった大相撲八百長問題に関しては、「全く知らなかった」「夢にも思わなかった」と言う立場を貫いている。

訴訟

Puella αの開発者である伊藤英紀から、内館が将棋世界で連載している「月夜の駒音」の記述で名誉を傷つけられたとして、将棋連盟、発行元であるマイナビとともに提訴されている[14]

主な作品

映画

テレビドラマ

舞台

著書

  • 『Bu・su すべてのプリティ・ウーマンへ』講談社 1987 のち文庫 
  • 『可愛いコになれない』角川文庫 1988
  • 『A・I・TSU』講談社X文庫 1988
  • 『Ka・p・pe』講談社X文庫 1988
  • 『恋人なんていらない』角川文庫 1989 
  • 『想い出にかわるまで』TIS 1990 のち角川文庫 
  • 『クリスマス・イヴ』角川書店 1990 のち文庫 
  • 『ベティちゃんの地味なくらし』角川書店 1991 「恋のくすり」文庫
  • 『あしたがあるから』角川書店 1991 のち文庫 
  • 『出逢った頃の君でいて』講談社 1991 のち文庫 
  • 『…ひとりでいいの』角川書店 1992 のち文庫 
  • 『ベティちゃんの心の情人』角川書店 1992 「恋の魔法」文庫 
  • 『切ないOLに捧ぐ』徳間書店 1992 のち講談社文庫 
  • 『あなたが好きだった』世界文化社 1992 のち講談社文庫 
  • 『失恋美術館』角川書店 1993 のち文庫 
  • 『恋愛レッスン』集英社 1993 のち文庫 
  • 『ハートが砕けた!』マガジンハウス 1993 のち講談社文庫 
  • 『ひらり』1‐4(シナリオ)講談社文庫 1993
  • 『ひらり』角川書店 1993
  • 『リトルボーイ・リトルガール』講談社文庫 1994
  • 『ベティちゃんの「愛してる」と言わせて』角川書店 1994 「愛してると言わせて」文庫 
  • 『朝ごはん食べた?』小学館 1994 のち文庫 
  • 『切ない30代に捧ぐ』角川書店 1994 のち文庫 
  • 『寝たふりしてる男たち』幻冬舎 1995 のち文庫 
  • 『徹夜対談・いつもロンリーだった』小林旭 講談社文庫 1995
  • 『愛しくてさよなら 朝ごはん食べた?第2集』小学館 1995 のち文庫 
  • 『義務と演技』幻冬舎 1996
  • 『内館牧子の毒をひとつまみ』読売新聞社 1996
  • 『別れてよかった』世界文化社 1996 のち講談社文庫 
  • 『男は謀略女は知略』小学館 1997 のち文庫 
  • 『小粋な失恋 悩むより、殺し文句が恋に効く』講談社 1997 のち文庫 
  • 『女は腕力男は魅力』小学館 1997 のち文庫 
  • 『愛しすぎなくてよかった』講談社 1997 のち文庫 
  • 『バスがだめなら飛行機があるさ』幻冬舎文庫 1997
  • 『あなたはいないけど…』日本放送出版協会 1997 のち幻冬舎文庫 
  • 『女は三角男は四角』小学館 1998 のち文庫 
  • 『必要のない人』角川書店 1998
  • 『言うんじゃなかった… 対談集』読売新聞社 1998
  • 『週末婚』幻冬舎 1999 のち文庫 
  • 『憎いものが好き』小学館 1999 のち文庫 
  • 『愛しすぎたら愛は死ぬ』世界文化社 2000
  • 『あなたはオバサンと呼ばれてる』講談社 2001 のち文庫 
  • 『女は愛で男は哀で』小学館 2001
  • 『きょうもいい塩梅』文藝春秋、2001 のち文庫  
  • 『忘れないでね、わたしのこと』朝日新聞社 2002 のち幻冬舎文庫 
  • 『プロレスラー美男子烈伝』文藝春秋 2002
  • 『夢を叶える夢を見た』幻冬舎、2002 のち文庫 
  • 『内館牧子の仰天中国』JTB 2003 のち幻冬舎文庫 
  • 『転がしお銀』(文藝春秋、2003年)のち文庫 
  • 『愛なんて、明日どうなるかわからない』大和書房 2004
  • 『なめないでね、わたしのこと』幻冬舎 2004 のち文庫 
  • 『食べるのが好き飲むのも好き料理は嫌い 日本放送出版協会 2004.12 のち講談社文庫 
  • 『愛し続けるのは無理である。』(講談社、2005年)のち文庫 
  • 『あやまりたいの、あなたに』(幻冬舎、2006年)
  • 『読んで演じたくなるゲキの本 小学生版』(幻冬舎、2006年)
  • 『養老院より大学院―学び直しのススメ』(講談社、2006年)のち文庫 
  • 『女はなぜ土俵にあがれないのか』(幻冬舎新書、2006年)
  • 『おしゃれに。男』(潮出版社、2006年)
  • 『おしゃれに。女』(潮出版社、2006年)
  • 『お帰りなさい朝青龍』(朝日新聞社、2008年)
  • 『エイジハラスメント』(幻冬舎、2008年)
  • 『内館牧子の艶談・縁談・怨談』(潮出版社、2008年)
  • 『「横審の魔女」と呼ばれて』(朝日新聞出版、2010年)
  • 『二月の雪、三月の風、四月の雨が輝く五月をつくる』(潮出版社、2012年)
  • 『心に愛唇に毒』秋田魁新報社・さきがけ文庫 2012
  • 『十二単衣を着た悪魔 源氏物語異聞』幻冬舎 2012
  • 『カネを積まれても使いたくない日本語』朝日新書 2013
  • 『毒唇主義』(潮出版社、2014年)

連載

  • 週刊朝日『暖簾にひじ鉄』
  • 週刊プロレス『プロレスラー美男子列伝』
  • 将棋世界『内館牧子の上達日記』(現在休載中)
  • 将棋世界『月夜の駒音』
  • 読売新聞宮城県版 『内館牧子の仙台だより』(2003年5月28日-)

音楽作品

作詞

受賞

脚注

  1. 1.0 1.1 斉藤明美『家の履歴書 文化人・芸術家篇』キネマ旬報社、2011年、p380-384
  2. 『私の父、私の母PartⅡ』中央公論社、1996年、34-35頁
  3. テンプレート:Cite news
  4. メジャー、インディーを問わず観戦しているらしく、2009年プロレス大賞ベストバウト(大日本プロレス11月20日後楽園ホール大会・カミソリ十字架ボード+αデスマッチ伊東竜二 vs 葛西純戦)について、評価がされにくいインディー団体である大日本プロレスデスマッチ三田佐代子とともに強く推したことが、三田の出演するインディーのお仕事で告げられている。
  5. テンプレート:Cite news
  6. 朝青龍2日目黒星 場外では朝青龍VS内館牧子に注目
  7. テンプレート:Cite news
  8. テンプレート:Cite news
  9. 9.0 9.1 テンプレート:Cite news
  10. 内館横審委員「私は朝青龍が大好き」でも伝統継承が第一
  11. 朝日新聞』2009年6月22日
  12. テンプレート:Cite news
  13. テンプレート:Cite news
  14. 連載の途中ですが、ここでお知らせです

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