仁山駅

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テンプレート:駅情報 仁山駅(にやまえき)は、北海道亀田郡七飯町仁山にある北海道旅客鉄道(JR北海道)函館本線(本線)のである[1]駅番号H69電報略号ニマ

概要

当駅の前身は、20の急勾配の途中での列車交換のために設けられた信号場である[2]。後に仮乗降場(臨時乗降場)として旅客扱いを行い、分割民営化に伴い駅に昇格した。

CTC化以前は、運転要員が配置され、駅長の職名は「仁山信号場駅長」だった。乗車券類の発行も行われており、「(信)仁山駅発行」と記載された乗車券を発売していたが、大中山駅鹿部駅渡島砂原駅などとともに1984年昭和59年)無人化された。ただしその後も余剰人員対策として乗車券の販売を継続したが、管理駅が渡島大野駅となったので発行駅の表記が「B渡島大野駅発行」に変更されている。当駅の完全な無人化は1986年(昭和61年)11月1日である[3]。この時に青函局では大幅な無人化が実施され、管理駅の渡島大野駅も無人化された[3]

歴史

ファイル:Niyama karijokojo.jpg
1976年の仁山信号場(仮乗降場)と周囲約1km範囲。下の右が本線函館方面、左はこの時期には基本的に用のなくなった加速線の軌道だが、部分的にまだ使用されている。 国土交通省 国土画像情報(カラー空中写真)を基に作成

駅構造

相対式ホーム2面2線を有する地上駅列車交換可能な交換駅となっている。互いのホームは駅舎側下り線ホーム中央部分と対向側上り線ホーム北側を結んだ構内踏切で連絡している[2]安全側線を上下各1線有する[2]

そのほかに下り列車線用の「加速線」と呼ばれる[2]、簡易型スイッチバックの引込線[5]が函館方から分岐している。駅は勾配の途中に設けられているため、かつて蒸気機関車牽引による客車普通列車が運転されていた頃は、下り列車に限りスイッチバックの要領でこの「加速線」に一旦後退して入線してから、勢いを付けて[5]発車していた。上り列車に関しては、進行方向に向かって下り勾配となるためその必要はなかった。この加速線は活用こそされておらず草むした状況であるが[3]残存し、本線と繋がっている上に信号機も生きており[5]ポイント遠隔操作されている。

七飯駅管理(夜間連絡先は五稜郭駅)の無人駅となっている[3]が、有人信号場時代からの駅舎が残る[4]。駅舎は構内の東側(旭川方面に向かって右側)に位置し、下り線ホームとは通路で連絡する[3][5]。また、トイレを有する[4]。赤い屋根の高原ロッジ風[5]木造駅舎で[3]、舎内には格天井を有し[4]長椅子が設置されている[5]

2001年(平成13年)時点では、駅舎に掲げられていた駅名表記が「仁山信号場」のままであったが、その後「仁山駅」に変更されている[4]

駅名の由来

当駅の所在する地名より。地名は、アイヌ語の「ニ・ヤマ」(木・栗山)に由来するという説があるが、はっきりしない[6]。栗がたくさん取れたことにより付けられたとする[6]

利用状況

  • 1992年度(平成4年度)の1日乗降客数は56人[2]

駅周辺

隣の駅

北海道旅客鉄道(JR北海道)
テンプレート:Color函館本線(本線)
快速「アイリス
通過
普通
渡島大野駅 (H70) - 仁山駅 (H69) - 大沼駅 (H68)
  • かつて当駅(当時は信号場)と大沼駅との間に小沼信号場が存在した(1944年(昭和18年)9月30日開設、1948年(昭和23年)7月1日廃止)[1]。また小沼信号場廃止後、熊の湯信号場が存在した(1962年(昭和37年)7月25日開設、1966年(昭和41年)9月30日廃止、函館駅起点22.5km地点)[1]

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

テンプレート:函館本線1

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 テンプレート:Cite book
  2. 2.0 2.1 2.2 2.3 2.4 書籍『JR・私鉄全線各駅停車1 北海道630駅』(小学館1993年6月発行)37ページより。
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 3.4 3.5 3.6 書籍『無人駅探訪』(監修:西崎さいき、文芸社2011年6月発行)150ページより。
  4. 4.0 4.1 4.2 4.3 4.4 4.5 書籍『北海道鉄道駅大図鑑』(著:本久公洋、北海道新聞社2008年8月発行)15ページより。
  5. 5.0 5.1 5.2 5.3 5.4 5.5 書籍『すごい駅』(著:横見浩彦牛山隆信メディアファクトリー新書、2010年10月発行)192-193ページより。
  6. 6.0 6.1 書籍『北海道の駅878ものがたり 駅名のルーツ探究』(監修:太田幸夫、富士コンテム、2004年2月発行)27ページより。