交流送電

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交流送電(こうりゅうそうでん)とは、三相交流電力変圧器などを使用して電圧変換し、送電する方法である。三相交流以外の交流を用いた場合は、交流送電とは呼ばれない。

長所

  • 比較的に短距離である送電の場合に、直流送電に比べて(直流-交流変換設備が不要な分だけ)初期投資が安価である。
  • 交流は事故時の遮断が直流に比べ容易である。
  • 変圧器により簡単に電圧の変換が可能である。

短所

  • 最大電圧が大きく絶縁の強化が必要である。
  • 導体利用率が直流より低く、電力あたりの電流が大きいため電圧降下・電力損失が大きくなる。
  • 3条の導体が必要である。ゆえに比較的に長距離の送電では直流送電よりも初期投資が高価である。
  • 交流ループが存在すると、瞬時の潮流調整が難しく潮流の振動による大停電が起こることもある。
  • 電線路の静電容量でフェランチ効果による障害が発生することがある。

構成要素

  • 変圧器 :電圧の変換に不可欠である。
  • 力率調整装置
  • 電線路
  • 制御装置

関連項目