中部横断自動車道

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テンプレート:Infobox road 中部横断自動車道(ちゅうぶおうだんじどうしゃどう、CHUBU ODAN EXPRESSWAY)は、静岡県静岡市清水区新清水JCTから長野県小諸市佐久小諸JCTに至る総延長約132km高速道路高速自動車国道)である。略称は中部横断道(ちゅうぶおうだんどう、CHUBU ODAN EXPWY)

概要

国土開発幹線自動車道の予定路線に以下の通りされている。

起点 主たる経過地 終点
静岡市 山梨県南アルプス市 甲西町付近 佐久市

全区間が下記のとおり高速自動車国道の路線にされている。

起点 重要な経過地 終点
静岡市 山梨県南巨摩郡身延町 同郡富士川町 南アルプス市 甲斐市 韮崎市 北杜市 長野県南佐久郡佐久穂町 佐久市 小諸市 佐久市

甲斐市の双葉JCTから北杜市の長坂JCT(計画中)までは中央自動車道と重複している。

上信越自動車道と接続し太平洋側(静岡県静岡市)と日本海側新潟県上越市)を結ぶ路線と位置づけられており、佐久小諸JCT-上越JCT間とあわせて、「中部日本横断自動車道」と呼ばれる事もある。2011年3月現在、増穂IC-双葉JCT間及び佐久南IC-佐久小諸JCT間が開通している。 開通している区間の道路名は、中央自動車道として開通している区間を除き、中部横断自動車道テンプレート:Lang-en)であり、中部横断道テンプレート:Lang-en)と略される。既に開通している佐久南IC-小諸御影料金所間と未開通区間の富沢IC-六郷IC間、八千穂IC-佐久南IC間は新直轄方式である。

この内、山梨県内の新直轄方式区間である富沢IC-六郷IC間 (28.3km)は4分の3に当たる約21kmがトンネル及び高架橋などの構造物であり、センターラインにセンターポール(ガイドポスト)が設置される暫定2車線の対面通行で道路幅が狭い為、事故等で渋滞が発生した場合、救急車などの緊急車両が現場に急行出来ないのではないかと、地元消防署山梨県警察による懸念が指摘されている[1]。また、2013年1月の大雪により通行止めになった際、先述の問題で路幅に雪をどけることができず運び出すなどで除雪に手間取り、解除までに50時間を要している[2]同区間のトンネルは19本(総延長約14.9km)、橋梁40ヶ所(同約6.1km)、対面2車線の道路幅員は10.5mで1車線あたりの幅は3.5m、路肩幅は1.75mである。

通過市町村

※ 開通済みの区間のみ掲載

接続する高速道路

インターチェンジなど

  • IC番号欄の背景色がである部分については道路が開通済みの区間を示している。又、施設名欄の背景色がである部分は施設が供用開始されていない、又は完成していない事を示す。なお、未開通区間の名称は仮称である。
IC番号 施設名 接続路線名 起点から
(km)
備考 所在地
9 新清水JCT 新東名高速道路
新東名高速道路清水連絡路
0.0 2017年度開通予定
富沢IC-六郷IC間は新直轄方式[3][4][5]
静岡県 静岡市
- 富沢IC 21.0 山梨県 南部町
- 南部IC 国道52号南部バイパス 26.7
- 身延山IC 県道10号富士川身延線 身延町
- 身延IC 県道9号市川三郷身延線 39.4
- 中富IC 県道405号割子切石線[6] - 追加IC[7]
- 身延PAテンプレート:要出典 設置時期 不明
- 六郷IC 県道9号市川三郷身延線 49.2 2016年度開通予定[3] 市川三郷町
5 増穂IC/PA[8] 国道52号(甲西道路
国道140号
58.5 PAは2016年度供用開通予定[9] 富士川町
- 南アルプスTB 本線料金所
2016年度廃止予定
南アルプス市
6 南アルプスIC 新山梨環状道路
県道12号韮崎南アルプス中央線
64.7
7 白根IC 新山梨環状道路
県道39号今諏訪北村線
国道52号(甲西道路)
67.7
15-2 双葉JCT 中央自動車道 甲府東京方面 74.5 甲斐市
(重複区間)詳細は「中央自動車道」を参照
北杜市
- 長坂JCT 中央自動車道 名古屋長野方面 94.8 基本計画区間
基本計画区間
長坂JCT-山梨・長野県境 約12km
山梨・長野県境-八千穂IC 約22km
長野県 南牧村
佐久穂町
- 八千穂IC 国道141号国道299号 132.8 2016年以降開通予定[10]
- 佐久町IC 国道141号
- 臼田IC 県道121号上小田切臼田停車場線 佐久市
佐久南IC 国道142号 0.0
佐久中佐都IC 長野県道154号塩名田佐久線 3.0
佐久北IC 国道141号 7.2
- 小諸御影TB 8.0 本線料金所 小諸市
7-1 佐久小諸JCT 上信越自動車道 8.5

トンネルと主な橋

佐久小諸JCT-八千穂IC間

トンネル・橋梁名称 名称の読み方 延長 区間 備考 参考
千曲川橋 ちくまがわ 270m 佐久中佐都IC - 南佐久IC [11]
臼田トンネル うすだ 800m 臼田IC - 佐久町IC 長野県内の区間で最も長いトンネル。 [11]
北沢橋 きたざわ 222m 佐久町IC - 八千穂IC [12]
上野橋 うえの 292m [12]
大石川橋 おおいしがわ 295m 長野県内の区間で最も長い橋梁。 [12]

八千穂IC-長坂JCT間

基本計画によるルート策定中。

双葉JCT-清水JCT間

トンネル・橋梁名称 名称の読み方 延長 区間 備考 参考
釜無川橋 かまなしがわ 753m 双葉JCT - 白根IC 開通している区間で最も長い橋梁。
富士川第二橋 ふじかわだいに 823m 増穂IC - 六郷IC 有料区間で最も長い橋梁。 [13]
八之尻トンネル はちのしり 2,464m [14]
宮狩トンネル みやかり 2,893m [15]
醍醐山トンネル だいごやま 2,410m 六郷IC - 身延IC 新直轄区間で最も長いトンネル。 [16]
富士川第一橋 ふじかわだいいち 994.5m 身延山IC - 南部IC 最も長い橋梁。 [17]
長瀞川橋 ながとろがわ 322.5m 南部IC - 富沢IC [13]
樽峠トンネル たるとうげ 4,988m 富沢IC - 新清水JCT 最も長いトンネル。 [13]
湯沢第一トンネル ゆざわだいいち 2,290m [13]
興津川橋 おきつがわ 460m [18]

歴史

  • 1987年6月30日 : 第四次全国総合開発計画閣議決定高規格幹線道路として構想。
  • 1987年9月1日 : 国土開発幹線自動車道建設法が改正され国土開発幹線自動車道の路線とされる。
  • 1989年2月27日 : 増穂IC-双葉JCT間の基本計画公示。
  • 1991年12月20日 : 増穂IC-双葉JCT間の整備計画、新清水JCT-増穂IC間と八千穂IC-佐久小諸JCT間の基本計画公示。
  • 1993年11月19日 : 増穂IC-双葉JCT間について施行命令。
  • 1996年12月27日 : 新清水JCT-増穂IC間整備計画、佐久南IC-佐久小諸JCT間の整備計画が上信越自動車道のインターチェンジとして決定。
  • 1997年2月5日 : 長坂JCT-八千穂IC間の基本計画公示。
  • 1998年4月8日 : 佐久南IC-佐久小諸JCT間施行命令。
  • 1998年12月25日 : 新清水JCT-増穂IC間施行命令、八千穂IC-佐久小諸JCT間整備計画。
  • 2002年3月30日 : 白根IC-双葉JCT間開通、中央自動車道と接続。
  • 2003年12月25日 : 八千穂IC-佐久小諸JCT間が新直轄方式へと変更。
  • 2004年3月20日 : 南アルプスIC-白根IC間開通。
  • 2006年2月7日 : 富沢IC-六郷IC間が新直轄方式へと変更
  • 2006年9月21日 : 佐久町IC・臼田IC・佐久中佐都IC・佐久北ICについて整備計画を変更。
  • 2006年12月16日 : 増穂IC-南アルプスIC間開通。
  • 2009年3月20日 : 新直轄方式区間(富沢IC-六郷IC間、28.3km)の起工式[19]が行われた。双葉JCT以南では全区間着工[19]
  • 2010年3月18日 : 身延町和田地区(南部IC-身延IC間)にインターチェンジが追加されることが報じられる。[20]
  • 2010年6月9日 : 佐久南IC-佐久小諸JCT間のインターチェンジ・本線料金所・ジャンクション名が正式決定。又、開通予定日は2010年度末と正式決定。
  • 2010年6月28日 : 増穂IC-双葉JCT間で無料化社会実験開始。
  • 2010年11月14日 : 完成目前記念イベントとして、佐久北IC-佐久小諸JCT間を歩くイベント「ハイウェイウォークこもろ」が開催された。
  • 2011年3月21日 : 開通記念イベントとして、佐久南IC-佐久小諸JCT間を走るマラソンイベントとウォーキングイベントが企画されていたが、同年3月11日に発生した東日本大震災及び同年3月12日に発生した長野県北部地震による影響を配慮して中止された。
  • 2011年3月26日 : 佐久南IC-佐久小諸JCT間開通。
  • 2011年6月19日 : 無料化社会実験終了。
  • 2012年4月14日 : 新東名高速道路との接続点になる新清水JCTが開通。
  • 2012年4月20日 : 身延町和田地区のインターチェンジが身延山ICとして国土交通相より認可[21][22]
  • 2012年6月28日 : 身延町下田原地区(身延IC-六郷IC間)にインターチェンジの整備計画があることが報じられる。[23]
  • 2013年6月11日 : 身延町下田原地区のインターチェンジが中富ICとして国土交通相より認可[7]
  • 2014年6月23日 : 身延町大島の建設現場で、男性作業員1人が伐採した木の下敷きとなって死亡[24]

交通量

平日24時間交通量(台)(上下合計)[25]

  • 斜字は推計値を示す。
  • 平成22年度の調査期間中において、増穂IC-双葉JCT間(当時開通していた区間全線)では、高速道路無料化社会実験が行われていた。
料金 区間 平成17年度
(2005年度)
平成22年度(2010年度) 備考 所在地
台数 混雑度
新清水JCT方面未開通
有料 増穂IC-南アルプスIC 未開通 6,798 0.49 山梨県
南アルプスIC-白根IC 1,379 8,009 0.60
白根IC-双葉JCT 2,757 5,506 0.51
この間(双葉JCT-長坂JCT間)中央自動車道と重複
この間未開通
長野県
無料 佐久南IC-佐久中佐都IC 未開通 未開通
佐久中佐都IC-佐久北IC
佐久北IC-佐久小諸JCT

開通予定年度

  • 六郷IC-増穂IC : 2016年度[3]
  • 新清水JCT-富沢IC : 2017年度[3]
  • 富沢IC-六郷IC : 2017年度[4]
  • 八千穂IC-佐久南IC : 2016年度以降[10]
  • 長坂JCT-八千穂IC : 未定

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

テンプレート:Sister

外部リンク

テンプレート:日本の高速道路 テンプレート:中日本高速道路

テンプレート:中部横断自動車道
  1. 中部横断道(富沢-六郷)大半がトンネルと高架『山梨日日新聞』2010年5月1日付朝刊、第2版、第23面。
  2. 除雪50時間「かかり過ぎ」 中部横断道山梨日日新聞』2013年3月5日付朝刊
  3. 3.0 3.1 3.2 3.3 中部横断自動車道の進捗状況 NEXCO中日本
  4. 4.0 4.1 テンプレート:PDFlink 国土交通省関東地方整備局
  5. 中部横断道 六郷―富沢17年度開通 YOMIURI ONRINE 2013年6月15日付
  6. テンプレート:PDFlink(山梨県ウェブサイト、2013年6月11日閲覧)
  7. 7.0 7.1 テンプレート:PDFlink(国土交通省道路局2013年6月11日付プレスリリース、同日閲覧)
  8. 第14回 高速道路の新設等に要する費用の縮減に係る助成に関する委員会議事概要
  9. テンプレート:PDFlink
  10. 10.0 10.1 テンプレート:PDFlink 国土交通省関東地方整備局
  11. 11.0 11.1 テンプレート:PDFlink
  12. 12.0 12.1 12.2 テンプレート:PDFlink
  13. 13.0 13.1 13.2 13.3 テンプレート:PDFlink
  14. 中部横断自動車道八之尻トンネル
  15. テンプレート:PDFlink
  16. テンプレート:PDFlink
  17. テンプレート:PDFlink
  18. テンプレート:PDFlink
  19. 19.0 19.1 テンプレート:Cite news
  20. 『山梨日日新聞』2010年3月18日記事
  21. テンプレート:PDFlink
  22. 身延山インター認可 中部横断道 17年度供用めざす『山梨日日新聞』2012年4月21日付朝刊、第2版、第1面。
  23. 中部横断道 身延に新インター(『山梨日日新聞』、2012年6月28日)
  24. テンプレート:Cite web
  25. テンプレート:Cite web