上越教育大学
テンプレート:Infobox 上越教育大学(じょうえつきょういくだいがく、テンプレート:Lang-en)は、新潟県上越市山屋敷町1番地に本部を置く日本の国立大学である。1978年に設置された。大学の略称は上教大(じょうきょうだい)。
概観
大学全体
本学は、主として初等中等教育教員に研究・研鑽の機会を提供することを趣旨とする大学院修士課程と、初等教育教員を養成する学部を持ち、学校教育に関する理論的・実践的な教育研究を推進する国立の教育大学として、1978年(昭和53年)10月1日に設置された。
教育研究活動,情報の収集・発信の拠点として,教育の進展及び社会との連携に資するために、埼玉県さいたま市に大宮サテライトが設置されていたが、東京サテライトオフィスの設置に伴い廃止された。新潟市に新潟サテライトも設置されている。
学校教育学部
卒業要件に含まれる小学校一種教員免許のほか、履修の仕方によって以下の資格が取得可能である。
- 幼稚園教諭一種免許状(学校教育専修幼児教育コースは卒業要件に含まれる)
- 中学校教諭一種免許状(国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技術、家庭、英語)
- 高等学校教諭一種免許状(国語、社会、数学、理科、音楽、美術、保健体育、保健、技術、家庭、英語)
- 保育士
1年次はコースや分野別での募集はしていない。本人の希望と1年次の成績に基づいて、2年次進級時に専修・コースを決定する。
教育実習を1年次から体系的に実施し、学校現場の理解を深めることとしている。
大学院学校教育研究科(修士課程)
入学定員の3分の2程度は、初等中等教育における3年以上の教職経験を有する者となっている。これにより、学部生は経験を有する教員と様々な場面で交流しながら学業を行うことになる。これは実践を重視した教育内容とともに本学の大きな特徴となっている。
幼稚園、小学校、中学校及び高等学校の一種免許状をすでに取得していれば、専修免許状の取得が可能である。
教育職員免許取得プログラム
略称は「免P」。本プログラムは、幼稚園・小学校・中学校・高等学校の教員免許を持っていない本学大学院修士課程の入学者を対象に、教育職員一種免許状を取得することを目的としたプログラムである。長期履修学生制度に基づき、3年間で大学院の教育課程と学部の教育課程を併せて履修し、小学校や中学校教員等の養成を目指すものである。
学校教育専攻臨床心理学コースの者は申請できない。
兵庫教育大学と異なり、2年分の授業料を3年間で分割納入する形を採る。
本プログラムにより、幼稚園・小学校・中学校・高等学校の所属コース以外の免許も取得可能である。学年ごとに履修単位数の制限がある。
特別支援学校教諭一種免許状については、その教育課程が大学院に設置されているため、本プログラムを利用せずに,大学院で取得することができる。ただし、基礎資格として、幼・小・中・高の一種普通免許状が必要である。
次節で述べる教職大学院学生は、本プログラムを受講できない。しかし、科目等履修により免許取得は可能である。
教職大学院
文部科学省は、2007年(平成19年)に「教職大学院制度」を創設した(3月1日公布、4月1日施行)。教職大学院とは、教員養成に特化した専門職大学院のことである。同年12月に、教職大学院である教育実践高度化専攻(教育実践リーダーコース、学校運営リーダーコース)(専門職学位課程)の設置が認められ、平成20年4月に開学した。本学教職大学院の修了者には、「教職修士(専門職)」の学位が授与される。教育実践リーダーコースは教員免許状を取得または取得見込みのものから募集するが、学校運営リーダーコースは、所定の教員免許状に加えて初等中等教育における10年以上の教職経験を有する者(またはそれに準ずる社会経験を有すると認められる者)という条件がある。即応力、協働力、臨床力をコンセプトとしている。現職院生(全国から派遣された幼・小・中・高の現職教員)とストレート院生(学部から進学した院生)が、共に学べることが特徴である。
教職大学院においては、修士論文は必須とされない。本学専攻のカリキュラムの中心は「学校支援プロジェクト」である。これは、数ヶ月にわたって実習校に入り、学校ごとの課題について、院生、大学教員、実習校の教諭、関係機関等が連携・協力しながら解決に向けて取り組むという本学独自の科目である。院生は「臨床共通科目」や「プロフェッショナル科目」で得た知見等も総動員して取り組む。開設2年間は上越市・妙高市の学校に入っていたが、3年目より、全国各地の学校に入れるようになった。
開設初年は周知期間が短かったため定員割れを起こした。しかし、2年目以降は定員を充足している。開設メンバーの約半数が、既存のコースに所属する教員が教職大学院に転出したため、コースによっては教員の専門分野に偏りが生じている。
連合大学院(博士課程)
1996年(平成8年)に兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科が設置された。これは兵庫教育大学、上越教育大学、岡山大学、鳴門教育大学の4大学から構成される連合大学院であり、博士課程のみからなる。
沿革
- 1978年10月1日 上越教育大学開学
- 1981年 4月1日 附属小学校(旧新潟大学教育学部附属高田小学校)、附属中学校(旧新潟大学教育学部附属高田中学校)、附属実技教育研究指導センターを設置
- 1983年10月1日 創立5周年記念式典を挙行
- 1988年10月1日 創立10周年記念式典を挙行
- 1992年 4月1日 附属幼稚園を設置
- 1998年10月2日 創立20周年記念式典を挙行
- 2004年 4月1日 国立大学法人上越教育大学 成立
- 2004年10月2日 国立大学法人上越教育大学設置記念式典を挙行
- 2008年 4月1日 教職大学院 教育実践高度化専攻 を設置
- 2008年 12月 教職大学院棟 完成
基礎データ
キャンパス
- 山屋敷地区(大学、附属幼稚園)
- 西城地区(附属小学校、学校教育実践センター)
- 本城地区(附属中学校)
- 赤倉野外活動施設
アクセス
- 頸城自動車5系統 教育大学前下車すぐ
- 頸城自動車36系統 教育大学東下車徒歩5分
- 高速バス木田バスストップ下車徒歩20分
象徴
校歌
- 学生歌
- 若き翼よ 蒼空に舞え [巣立ちゆく学友たちに]
- 作詞・作曲:供田武嘉津
- 学園歌
1998年の創立20周年を記念して、いろいろな場面でみんなが歌える明るい学園歌を募集した。『Try&Step』は1つの詞に2つの曲が作曲された。
- 風は伝える
- 作詞:松田 槇也 作曲:後藤 丹
- Try&Step A
作詞:とも・くれい 作曲:菊谷 紀道 編曲:阿部 亮太郎
- Try&Step B
作詞:とも・くれい 作曲:佐藤 史人
教育および研究
組織
学部
- 学校教育学部[1]
- 学校教育専修
- 学校臨床コース
- 科目群:学習臨床、生徒指導総合、学校心理
- 臨床心理学コース
- 幼児教育コース
- 教職デザインコース
- 学校臨床コース
- 教科・領域教育専修
- 言語系コース
- 科目群:国語、英語
- 社会系コース
- 自然系コース
- 科目群:数学、理科
- 芸術系コース
- 科目群:音楽、美術
- 生活・健康系コース
- 科目群:保健体育、技術、課程
- 言語系コース
- 学校教育専修
大学院
- 兵庫教育大学大学院連合学校教育学研究科(博士課程)
教員組織
- 学校教育学系
- 臨床・健康教育学系
- 人文・社会教育学系
- 自然・生活教育学系
- 芸術・体育教育学系
附属機関
- 附属図書館
- 学校教育実践研究センター
- 保健管理センター
- 情報メディア教育支援センター
- 心理教育相談室
- 特別支援教育実践研究センター
- 附属学校
教育
特色ある大学教育支援プログラム
文部科学省の平成17年度「特色ある大学教育支援プログラム」に採択された。
- 2005年度
- テーマ2
- 「主として教育課程の工夫改善に関するテーマ」
対外関係
国内
海外
大学等間交流協定締結校
学生生活
学内の学生会館には,学生食堂および喫茶室が設置されている。第一食堂はニッコクトラストが運営を行う。ランチが480円とやや高めだが,学生証によってクレジット決済が行えるので奨学金を受給している学生は,奨学金の入金口座からそのまま決済される。売店は,上越教育大学サービスセンターという名称で,運営は吉池が行う。また大学会館内に、第四銀行とゆうちょ銀行のATMが設置されている。学部学生・大学院学生の自治組織として,それぞれ、学生代表者会議と大学院学生協議会があるが,とくに後者は,それぞれのコースごとに代議員が選出され,意見の集約や各種リクリエーションの計画,生活改善の役割を担っており,大学の質的向上に寄与している。
また,大学の敷地内には遠隔地からの学生および院生に対しての学生宿舎を付置している。宿舎には,単身用学生宿舎,世帯用学生宿舎,国際学生宿舎の3種類がある。
関連項目
脚注
- ↑ 専修、コースは2年進級時に選択