三国ヶ丘駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:駅情報

三国ヶ丘駅および三国ケ丘駅(みくにがおかえき)は、大阪府堺市堺区向陵中町二丁にある、南海電気鉄道(南海)・西日本旅客鉄道(JR西日本)のである。

正式な駅名表記は、南海は「三国丘」、JRが「三国丘」とされている。南海の駅番号NK57

駅名は摂津国河内国和泉国三国の国境の丘の意で、当駅北方に鎮座する方違神社がかつての国境だった。

概要

南海電気鉄道の高野線と、JR西日本の阪和線が乗り入れ、接続駅となっている。JRの駅設備は堺市駅が管理し、改札口及びJR用券売機の取り扱い業務のみ行っている。

南海の駅はPiTaPaスルッとKANSAI協議会)および「スルッとKANSAI」対応各種カード、JR西日本の駅はICOCAの利用エリアに含まれている。

2013年9月7日現在、南海電気鉄道による「三国ヶ丘駅改良事業」が進められており、JR西日本の駅構内も含め、構内構造の変更などの工事が進められている[1]。なおその事業の一環として当駅の屋上に設置する広場の名称を一般公募で「みくにん広場」と決定した旨が同年11月19日、南海電気鉄道から公式発表された[2]

駅構造

テンプレート:出典の明記 南海は相対式ホーム2面2線を有する地上駅、JRは掘割部分に相対式ホーム2面2線を有する駅である。いずれも分岐器のない棒線駅の構造であるが、JRのほうは踏切長時間鳴動対策のために駅前後の信号機が絶対信号機に変更されたため、停留所ではない。

南海では北口は高野山・泉北高速線方面ホーム、西口はなんば方面ホームへバリアフリーで移動できるものの、ホーム間の移動は階段(地下通路。エレベーターなし)を利用する必要がある時期が長く続いたが、2011年から始まった橋上駅舎化工事の一環として2012年にエレベーターとホーム間通路部分が供用開始された。なお2012年11月現在、上下ホームの連絡通路が階段を含め完成し、新トイレも使用されている。先述のように南海の橋上駅舎化工事が行われ、2013年9月7日にJRと改札は分離されて、中間改札および地下通路が廃止され、南海は建物2階に改札口を移動(1階の改札口はすべて閉鎖)旧北口(現:東口)のJRの有人改札(南海の駅係員が改札業務を行っていた)の場所にJRの事務所が仮移転された。なお、2階に設けられた東西自由通路までのエレベーター設置が来年(東側が1月、西側が3月予定)になるため、車いす利用者は1階に通路を設置し駅係員が対応する。2014年には改札外に広大な商業スペースが設置される予定になっている。よって、2013年9月7日現在、改札口は南海は2階に1か所、JRは東口(旧北口)1階に2か所(うち1か所は出場専用改札)ある形になっている。2014年1月にJRの改札口は1箇所(旧 JR改札口付近)にまとめられる予定である。また、JR・南海の乗り換え改札は2013年9月6日をもって廃止された[3]

東口にある自動券売機は、かつては南海型のものとJR型のものが併設されていたが、2013年9月7日からは改札が分かれたため、東口の南海型の自動券売機はJR型のものに取り換えられ、南海の切符は2階改札口前での発売となった。JR用の出札窓口およびみどりの窓口はないが、2014年5月26日から東口にみどりの券売機プラスが設置された[4]

南海の駅ホーム上の駅名標には、他駅の場合にローマ字表記がなされるべき場所に当該表示はなく、代わりに「阪和線 のりかえ」と書かれている(難波寄りの上屋に設置されていた駅名標は2013年9月7日に新デザインに更新されローマ字表記となり、この表記はなされていない)。また、下りホームに限り、簡易なLED式の行先表示機があり、次に来る電車が隣の堺東駅を発車後に、「通過」「北野田方面」「泉北 泉ヶ丘方面」のいずれかが表示される(2013年9月6日までは行灯式であった)。また、2013年9月7日には上りホームにLED式の列車接近表示機が新設された(装置自体は下りホームと同じタイプ9。同時に案内放送が更新され、「○番線に」から「○番のりばに」へ、「足元の白線まで」から「黄色の点字タイルまで」に、また言い回しが「~いたします」から「~します」に変更されている。

JRでは朝ラッシュ時の混雑が激しいため、2007年9月に上りホームの堺市寄りの部分の拡幅が行われた。またバリアフリー対応として上下ホームとも下り側でエレベーター設置工事が行われ、2008年12月20日よりエレベーターの使用を開始した。

2013年9月7日現在、便所は南海高野線の橋上駅舎だけに設置されており、男女別の水洗式で多機能トイレも設置されている(これにより難波行きホームのトイレは2012年10月に、高野山行きホームのトイレは橋上駅舎供用開始と同時に使用停止)。また2014年1月に、JRから南海への乗換改札口があった場所にJR駅構内用の便所が設置された。

三国ヶ丘駅プラットホーム
事業者 ホーム 路線 方向 行先
南海 1 テンプレート:Color高野線 下り 高野山泉北高速線方面
2 テンプレート:Color高野線 上り なんば方面
JR 1 テンプレート:Color阪和線 下り 関西空港和歌山方面
2 テンプレート:Color阪和線 上り 天王寺大阪方面

ダイヤ

阪和線はすべての快速列車が当駅に停車しているが、1999年5月のダイヤ改正までは、区間快速と普通のみ停車しており、区間快速が運転されない夕方以降を中心に普通が激しく混雑し、天王寺駅 - 鳳駅間で遅延が常態化していた。そこで、当駅を快速停車駅に変更した上で、朝のラッシュ時は和歌山駅和泉砂川駅発の区間快速を鳳駅折り返しの快速に8両編成を充当させて混雑緩和を図ることにした。それに合わせて当時6両分だったホーム有効長を天王寺寄りに2両分延長して8両対応とし、自動放送の詳細化と発車標の設置も行われた。

高野線で準急以下のみ停車する駅では最も利用者が多く、このうち阪和線への乗り換え客が占める割合は約57%[5]に及んでいるが、近くに堺東駅があることや遠近分離、経営戦略上などの観点から区間急行以上の種別は停車しない。これは地下鉄御堂筋線に接続する中百舌鳥駅もほぼ同様である。なお日中以降の北野田駅河内長野駅方面発着の各駅停車は上りは堺東駅で、下りは北野田駅で急行(一部は快速急行・区間急行)と緩急接続を行うため、接続は悪くない。

利用状況

  • 南海電気鉄道 - 2012年度の一日平均乗降人員は38,267人[6]で、同社の駅(100駅)では難波駅新今宮駅天下茶屋駅堺東駅に次いで第5位[7]、高野線(難波-極楽橋間の42駅)でも第5位[7]である。また各停系統(各駅停車・準急)のみの停車駅では最も乗降客数が多い。
  • 西日本旅客鉄道 - 2012年度の一日平均乗車人員は22,217人[8]で、同社の駅の中では42位である[8]。阪和線の途中駅では最も多い[8]

各年度の1日平均乗降・乗車人員数は下表のとおり。

年度 南海電気鉄道 JR西日本 出典
乗降人員 乗車人員 順位 乗車人員
1997年(平成 9年) 37,371 18,077 - 17,181 [9]
1998年(平成10年) 35,420 16,930 - 17,222 [10]
1999年(平成11年) 34,159 16,578 - 17,939 [11]
2000年(平成12年) 34,566 16,816 - 19,174 [12]
2001年(平成13年) 34,948 17,091 - 19,675 [13]
2002年(平成14年) 37,113 18,289 - 20,052 [14]
2003年(平成15年) 36,429 18,277 - 20,313 [15]
2004年(平成16年) 36,393 18,219 - 20,305 [16]
2005年(平成17年) 36,439 18,246 - 20,362 [17]
2006年(平成18年) 36,697 18,385 - 20,740 [18]
2007年(平成19年) 37,154 18,607 6位 20,731 [19]
2008年(平成20年) 37,820 18,962 6位 21,197 [20]
2009年(平成21年) 37,295 18,710 5位 20,918 [21]
2010年(平成22年) 37,761 18,944 5位 21,267 [5]
2011年(平成23年) 37,696 18,919 5位 21,685 [22]
2012年(平成24年) 38,267 19,179 5位 22,217 [23]

駅周辺

大仙陵古墳仁徳天皇陵)の東に位置するが、当駅は後円部に近接しており、正面遥拝所のある前方部へは阪和線で一駅隣りの百舌鳥駅が近くなる。

高野線を挟んで駅北側に竹内街道大阪中央環状線)、駅南側に西高野街道国道310号)が通っている。

北側

かつて駅横にはショップ南海として店舗を展開していたがバリアフリー工事の進捗により2011年12月31日をもって一部を除き閉店し、その後すべての店舗が閉店し、ショップのあった建物はすでに解体されている。ショップ南海の一部店舗はホーム側にもまたがっていた。ロータリーにはバス停とタクシー乗り場がある。

南側

ロータリーにはバスは乗り入れておらずタクシー乗り場だけがある。バス停は国道310号(さんとお線)沿いにあるが、西口から見える場所にあり遠くはない。

バス路線

路線バス

北側
  • 南海バス堺営業所担当)
    • 35・特35系統堺駅南口 方面行き(一条通・宿院経由)
    • 特35系統 地下鉄新金岡駅前 方面行(労災病院前経由)
    • 35系統 阪和堺市駅前 方面行き(労災病院前・地下鉄新金岡駅前経由)
    • 15・特15系統白鷺駅前 方面行き(労災病院前・しもつ池・金岡町経由)
    • 15系統堺東駅前 方面行き(一条通経由)

(特15系統は当停留所始発)

南側
  • 南海バス(東山営業所担当)
    • 31・32系統 堺駅南口 方面行き(一条通・宿院経由)
    • 31系統北野田駅前 方面行き(西小学校前経由)
    • 32系統北野田駅前 方面行き(福町経由)
    • 32-1系統 下出口止(平日のみ、夜に一本運行。) 

深夜急行バス

歴史

  • 1942年昭和17年)2月15日 - 南海鉄道の高野線と山手線(旧阪和電気鉄道、現在のJR阪和線)の乗換駅として開業。改札口は現在の西口のみで、阪和線へは高野線の線路を踏切で渡ってから階段に続いていた。
  • 1944年(昭和19年)
  • 1947年(昭和22年)6月1日 - 近畿日本鉄道から南海電気鉄道への旧・南海鉄道の路線譲渡により、国鉄と南海電気鉄道の駅となる。
  • 1968年(昭和43年) - 南海高野線の急行停車駅から、準急停車駅に降格。
  • 1986年(昭和61年)11月1日 - ダイヤ改正で区間快速停車駅(当時は朝夕ラッシュ時、夜間のみの運転)になる。
  • 1987年(昭和62年)4月1日 - 国鉄分割民営化によりJR西日本と南海の駅となる。
  • 1999年平成11年)5月10日 - JR阪和線のホームが8両編成列車の停車が可能になるよう駅北側に延伸され、ダイヤ改正により快速・B快速の停車駅となる。
  • 2003年(平成15年)11月1日 - JR西日本でICカード「ICOCA」供用開始[25]
  • テンプレート:要出典範囲
  • 2013年(平成25年)9月7日 - 南海高野線の駅舎を橋上化。北口を東口に改称、南海高野線のホームにある地下道を閉鎖、南海とJRの乗換改札口を廃止[26]

隣の駅

南海電気鉄道
テンプレート:Color高野線
テンプレート:Color快速急行・テンプレート:Color急行・テンプレート:Color区間急行
通過
テンプレート:Color準急行・テンプレート:Color各駅停車
堺東駅 (NK56) - 三国ヶ丘駅 (NK57) - 百舌鳥八幡駅 (NK58)
西日本旅客鉄道
テンプレート:Color阪和線
テンプレート:Color関空快速・テンプレート:Color紀州路快速・テンプレート:Color快速・テンプレート:Color直通快速・テンプレート:ColorB快速・テンプレート:Color区間快速
堺市駅 - 三国ケ丘駅 - 鳳駅
テンプレート:Color普通
堺市駅 - 三国ケ丘駅 - 百舌鳥駅

脚注

テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

関連項目

外部リンク

テンプレート:Sister

テンプレート:南海高野線りんかんサンライン

テンプレート:Navbox
  1. テンプレート:PDFlink
  2. テンプレート:PDFlink - 南海電気鉄道 2013年11月19日 「みくにん」とは「三国ヶ丘」という場所と「仁徳天皇陵古墳」が眺望できるスポットであることを、それぞれの頭文字を合わせることで表現。
  3. テンプレート:PDFlink - 南海電気鉄道(2013年8月13日付)
  4. 2013年9月7日から2014年5月25日までは普通のみどりの券売機が設置されていた。
  5. 5.0 5.1 テンプレート:PDFlink
  6. 大阪府統計年鑑 - 大阪府
  7. 7.0 7.1 高野線・乗降人員
  8. 8.0 8.1 8.2 データで見るJR西日本2013 - 西日本旅客鉄道
  9. テンプレート:PDFlink
  10. テンプレート:PDFlink
  11. テンプレート:PDFlink
  12. テンプレート:PDFlink
  13. テンプレート:PDFlink
  14. テンプレート:PDFlink
  15. テンプレート:PDFlink
  16. テンプレート:PDFlink
  17. テンプレート:PDFlink
  18. テンプレート:PDFlink
  19. テンプレート:PDFlink
  20. テンプレート:PDFlink
  21. テンプレート:PDFlink
  22. テンプレート:PDFlink
  23. テンプレート:PDFlink
  24. 到着は、北側バス停でなく、南側バス停に到着する。
  25. 「ICOCA」いよいよデビュー! 〜 平成15年11月1日(土)よりサービス開始いたします 〜(インターネット・アーカイブ) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年8月30日
  26. テンプレート:PDFlink