ローゼ・アウスレンダー

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テンプレート:Portal ローゼ・アウスレンダー(Rose Ausländer、1901年5月11日 - 1988年1月3日)は、ユダヤ系ドイツ人作家。詩人であり、翻訳の仕事も手がけている。オーストリア=ハンガリー帝国ブコヴィナチェルノヴィッツ(現ウクライナ領)で、ロザリーエ・シェルツァー(Rosalie Scherzer)の名で生まれる。 20歳の時、大学の友人イグナーツ・アウスレンダーと共に、生まれ故郷を後にする。ニューヨークで2年後にイグナーツと結婚したが、1926年「結婚生活の退屈のため」離婚に至る。

ローゼ・アウスレンダーはアメリカ合衆国市民になったが、母親の看病のため再びヨーロッパに戻った際に市民権を失った。1939年、最初の詩集をチェルノヴィッツで出版することができたが、1941年そのほとんどが破壊される。戦時中、2年間ほど、ブカレストのユダヤ人ゲットーで暮らすが、そこでパウル・ツェラーンと出会い、彼の影響で作品が洗練される。戦争の終わりまで、強制収容所に送られないよう、友人のところで隠れる。戦後の1946年、彼女は再びアメリカ合衆国に渡り、1948年にアメリカ合衆国の国籍を再取得する。1956年までは戦争のトラウマのため、ドイツ語を使わず、英語の作品のみを書き続けた。

アウスレンダーがヨーロッパに戻ってきたのは、1965年のことである。ドイツのデュッセルドルフに住み、パウル・ツェラーンの友人の1人だった。

参考資料、外部リンク

  • 「もうひとつのオーストリア文学―アウスレンダーのチェルノヴィッツ」 ~ 『陽気な黙示録―オーストリア文化研究』(中央大学人文科学研究所 研究叢書〈11〉/ 中央大学出版部 / ISBN 4805753064 / 1994年4月15日)([1])
  • 「雨の言葉―ローゼ・アウスレンダー詩集」思潮社 2007年.ISBN 4783728757

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