ラムシフト

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ラムシフト (Lamb shift) は、原子中の電子エネルギー準位がずれる現象。

1947年ウィリス・ラムポリカプ・クッシュが、超短波による核磁気共鳴実験から、水素原子2s軌道2p軌道の電子のエネルギー準位に、ごく僅かに差があることを発見した。

ラムシフトは、ディラック電子論では説明できなかった(2s、2pは縮退している)が、朝永振一郎リチャード・P・ファインマンジュリアン・シュウィンガー等により、電子に対し、電磁気的な高次の摂動による補正を施すことにより、このエネルギー準位のずれを説明出来るようになった。

現在、水素原子のほかヘリウム原子で確認されている。

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