マッキンリー山

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テンプレート:Infobox 山

マッキンリー山 (Mount McKinley)またはデナリ (Denali) またはマッキンリーは、アラスカにある、北米大陸の最高峰である。標高は6,168m(2012年の測量前は6,194m)[1]

名称

正式名称である「デナリ」は、先住民デナッイア族の言語であるデナッイア語で「偉大なもの」を意味する。

1897年、この山は、当時のアメリカ合衆国大統領ウィリアム・マッキンリーにちなみマッキンリー山と命名された。

1980年、アラスカ州法に基づき、山を含む周囲にデナリ国立公園が設置され、同時に、アラスカ地名局は、マッキンリー山をデナリと改称した。ただし、連邦地名局は、引き続きマッキンリー山という呼称を使っている。

現在、2つの呼称が混在しているが、アラスカ人はデナリの名を好む傾向があり、また、連邦での呼称もデナリに変更しようとする運動も起こっている。その一方で、観光客などは、山はマッキンリー、国立公園はデナリと呼び分けることもある。

特徴

マッキンリー山はエベレストよりも大きな山体比高を持つ。エベレストの標高はマッキンリー山より2700mも高いが、チベット高原からの比高は3700m程度に過ぎない。一方、マッキンリー山はふもとの平地の標高は600m程度であり、そこからの比高は5500mに達する。

マッキンリー山は極寒でも知られ、中腹の約4600m地点に据えられた温度計が、最低気温 −73.3℃(−100テンプレート:°F)を記録したこともある[2]。登山者にとっては標高の高さだけでなく高緯度に位置するために高山病の危険性が極めて高い山でもある。赤道地帯では、同じ標高の山では山頂で海水面の約47%の酸素があるが、より高緯度に位置するマッキンリー山では酸素量はこれよりも少ない。

地形

マッキンリー山には2つの主要な頂がある。南峰は最高点であり、北峰は5934mの高さである。北峰は南峰との鞍部から402m上るため、独立峰とされることもある。5本の巨大な氷河が山から発している。ピータース氷河は北西に、マルドロー氷河は北東に流れる。マルドロー氷河の東隣にはトラレイカ氷河がある。ルース氷河は南東に、カヒルトナ氷河は南西に流れる。

山体は花崗岩で出来ている。太平洋プレートが北米プレートの下に潜り込み、北米プレートの大陸地殻を押し上げたものである。

登頂歴

ファイル:Denali high camp.jpg
マッキンリー山の「ハイ・キャンプ」

1903年、フレデリック・クックにより初登頂されたと報じられたが、1909年にクックに同行したエド・バレルにより否定された(ただしバレルは、北極点初到達でクックと争ったロバート・ピアリーにより大金で買収されていたことが分かっている)。

初登頂は、1913年6月7日の宣教師のハドソン・スタックウォルター・ハーパーハリー・カーステンスロバート・テータムの4名である。1947年には、バーバラ・ウォシュバーンが女性として初めて頂上に到達した。1951年にブラッドフォード・ウォシュバーン隊によって登頂されたウェストバットレスルートが現在最も一般的なルートとなっている。

脚注

  1. テンプレート:Cite web
  2. Christopher C. Burt『Extreme Weather』p.51(1969年のthe U.S. Army Natick Laboratoriesによる)

関連項目

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