マスターガンダム

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

マスターガンダムは、テレビアニメ機動武闘伝Gガンダム』に登場する架空の兵器

第13回ガンダムファイト東方不敗マスター・アジアが搭乗するネオホンコン代表モビルファイター (MF)(大会登録番号:GF13-001NHII (注:番号末尾の「II」はローマ数字の2である))。

本項ではモビルホース風雲再起の記事も記載する。

機体解説

テンプレート:機動兵器 手続き上は東方不敗マスター・アジアクーロンガンダムから乗り換えた機体である。しかしその詳細は謎に包まれており、事実上詳細を知るのは東方不敗本人とネオホンコン首相ウォン・ユンファのみである。

この機体にはかつて東方不敗が搭乗したMFと幾つかの共通項または類似点が存在し、一般的にクーロンガンダムがDG細胞で変異した機体といわれている。元々クーロンガンダム自体、東方不敗がかつて搭乗していたシャッフル・ハートの残骸から組み上げられた機体といわれており、以前の特徴がDG細胞により復活したものと考えられているが、実際にはデビルガンダム四天王の機体は全て、オリジナルとは無縁でDG細胞がオリジナルに擬態している。

機体装甲はDG細胞で構成されているが、東方不敗の強靭な精神力によって完全に制御され、自己増殖や自己進化を遂げる事は無く、機体修復のみに活かされていた。東方不敗が明鏡止水の境地に到ると機体が金色に輝く「ハイパーモード」となる。

また、一般的にMFの搭乗者はファイティングスーツと呼ばれるナノマシンが織り込まれた素材で作られた専用パイロットスーツを装着するが、東方不敗は、自身の嗜好により初期のガンダムファイトで使用されていた通常の服にファイティングスーツの機能が組み込まれた服を着用している。初期の技術とはいえ、東方不敗の動きが完璧に機体にトレースされており、各国の査察団による検査でもレギュレーション違反の疑いは皆無であった。

合体四天王グランドマスターガンダムにはマスターガンダムの上半身のコピーが流用されている。

武装解説

マスタークロス
ビームで生成された伸縮自在の布状の武器。ビームサーベルと同様に切断能力を有する他、相手を絡めとることができる。モビルトレースシステムによってコクピット内の東方不敗の腰布と連動する。
ニアクラッシャー
肘から先を伸縮させて手刀を叩き込む武器。
ディスタントクラッシャー
肘から先を有線式で射出して手刀を叩き込む武器。
ウイングシールド
背面に二基装備された防御用装備。マント状に展開して全身を覆った防御主体形態をノーマルモード、ウイングとして背中に折り畳んだ機動力主体形態をアタックモードと呼ぶ。

主な必殺技の解説

流派東方不敗を参照。

デザイン

デザインはカトキハジメが担当。本編準備稿段階の仮名称は、「中堅幹部ガンダム」であった。「黒いボディに2本の特徴的な角」と、今川監督お気に入りの『鉄人28号』に登場したブラックオックスの意匠が組み込まれている。なお、デビルガンダムの一部として繰り出されるガンダムヘッドは、マスターガンダムの頭部から2本角を取り去った状態と共通の意匠をもっている。

バンダイからプラモデル化される際、設計担当者がシールドの変形ギミック(ウイング状態からマント形態へ)に悩んでいた所、カトキが「こうすれば変形できますよ」と描いた図案を元に設計したら難なく変形できたという逸話がある。この事が後にガンプラの「マスターグレード(MG)」シリーズなどのデザインにカトキが起用される一因となっている。

MG(1/100)
新たな画稿は起こされず、アニメ用の設定画をそのまま使用している。
アクション重視の為、シールドは小さく造形されウイング状態のみとなり、変形機構はオミットされた。その代わり、旧1/100シリーズのプラモデルのシールドパーツがそのまま流用できるようになっており、これを利用すればシールドの展開状態(マント形態)を再現出来る。
HGFC(1/144)
初キット化となる風雲再起とのセット品。
シールドは、アクション用と展開状態の2種類が用意されている。展開状態は左側だけシールドが可動し、劇中の左腕をマントから出した状態を再現することができる。また握り拳以外にもダークネスフィンガーと石破天驚拳を再現するパーツがそれぞれ付属している。
風雲再起は背中のパーツを外すとHG用のアクションベースと同じ穴が用意されているため、マスターガンダムだけでなく対応したモビルスーツも騎乗できるが、股部分の形状によっては不可能な場合がある。
アクション用のシールドの角度やポーズによっては自立できなくなるため、補助スタンドが付属している。風雲再起にも補助スタンドが付属しているが、一応4本足で自立することができる。

劇中での活躍

第13回ガンダムファイト開催期間中、東京の旧新宿地区にて始めて姿を現わす。東方不敗の愛機として、その弟子のドモン・カッシュを始めとする新生シャッフル同盟の前に立ちはだかり、強敵として幾度となく苦しめた。ギアナ高地でのシャイニングガンダムとの戦いでは、ドモンが明鏡止水を会得したことで敗北を喫した。決勝大会ではシード選手ゆえに、一足先に最終バトルロイヤルに進出するが、デビルガンダムの暴走で出現したガンダムヘッドを一掃するために戦ったこともあった。最終バトルロイヤルではゴッドガンダムの石破天驚ゴッドフィンガーの前に敗れた。既に病魔に侵され自身の死期を悟っていた東方不敗は、自分を超えた弟子の成長を喜び、その腕に抱かれ安らかに息を引き取った。

コミカライズ『超級!機動武闘伝Gガンダム』では、アニメ本編とは違いギアナ高地に登場した際はネオホンコンにいた東方不敗の遠隔操作であったとされている。このシステムはマスターガンダムの頭部とそっくりの意匠のヘルメットを被って操作する仕組みで、『実際の格闘よりも疲れる』『システムが不完全で、肝心なときにタイムラグが出る』可能性をネオホンコン首相のウォン・ユンファが指摘しており、それで不覚を取ったとされている。

マスターガンダム(レプリカ)

ゲーム『スーパーロボット大戦R』に登場するマスターガンダム。

ゲーム中、『Gガンダム』は原作終了後の扱いでデビルガンダム事件は解決し(とある事情でデビルガンダムそのものは復活登場するが)、東方不敗も死亡したことになっているため、オリジナルのマスターガンダムは存在しない。そのため、完全復活した東方不敗の搭乗機としてレインが新たに用意した機体が本機である。

武装や外観はオリジナルのマスターガンダムとほぼ同じものが再現され、東方不敗の気力が高まると機体が金色に光り輝く能力も再現されている。しかしDG細胞で構築された機体ではないため自己修復能力を持たず、性能もオリジナルに比べ劣っているとレインが語っているが、東方不敗は自身の腕で性能低下をカバーしてみせると一蹴。オリジナル機に引けを取らない戦闘能力を発揮した。

風雲再起

風雲再起ふううんさいき)は、東方不敗の愛馬、またその愛馬が搭乗するモビルホース(馬型のMF)。

本機は、第12回ガンダムファイト優勝賞品として東方不敗に与えられたものであり、パイロットは彼の愛馬である風雲再起自身である。なお、『機動武闘伝Gガンダム』海外放送版では単に「モビルホース」と呼ばれている。

台座形態への変形が可能であり、背中にMF1機を乗せての大気圏飛行、または成層圏離脱も可能である。また、本機もモビルトレースシステムを採用しており、風雲再起がファイティングスーツを身にまとう。

劇中では当初、風雲再起が東方不敗の愛馬であったことからマスターガンダムのサポートメカとして活躍したが、決勝戦で東方不敗が敗れて以降は風雲再起がドモンの愛馬となったことでドモンの搭乗するゴッドガンダムのサポートメカとなった。大気圏でゴッドガンダムがウォンのウォルターガンダムに襲撃された際は文字通り敵を一蹴する活躍をみせた。

本編以外では、『∀ガンダム』の終盤にて封印から解かれた冬の宮殿の黒歴史のデータベースの中に、本機とネーデルガンダムの設計図が一瞬登場している。また、『機動戦士ガンダムSEED ASTRAY』にてロウ・ギュールが持っていた湯呑みに風雲再起と書かれていた。

関連項目

テンプレート:未来世紀 テンプレート:Gundam-stub