ポセイドン・アドベンチャー

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テンプレート:Portalポセイドン・アドベンチャー』(The Poseidon Adventure)は、1969年に発表されたポール・ギャリコの小説。また、これを原作とした映像化作品。

ストーリー

豪華客船「ポセイドン号」には大晦日の夜を祝う多くの客が乗り合わせていた。順調かと思われた航海の途中、巨大な津波が押し寄せ船は転覆、船底が海上を向いた状態で停止する。パニック状態に陥った乗客たちの中で、たまたま乗り合わせていたスコット牧師がリーダーシップを発揮し、生き残った乗客たちを脱出へと導いていく。だがその先には更なる苦難と悲劇が待ち構えていた……。

映像化

1972年20世紀FOXにより最初の映像化がなされた。これまでに続編を含め4度の映像化が行なわれている。

『ポセイドン・アドベンチャー(The Poseidon Adventure)』1972年
この初の映像化作品は大ヒットを記録し、パニック映画Disaster film)の傑作の一つとして知られるようになった。
ポセイドン・アドベンチャー2Beyond the Poseidon Adventure)』1979年
ワーナー・ブラザーズによって続編(前作と同じ原作者による続編『海底の怒り』が原作)が製作された。
ポセイドン 史上最悪の大転覆The Poseidon Adventure)』(DVD題『ポセイドン・アドベンチャー』)2005年
NBCで3時間のテレビ映画として放送されたもの。
ポセイドンPoseidon)』2006年
2006年に再びワーナー・ブラザーズが映画化したリメイク版。初作での人間ドラマ的な面は省かれており、第27回ゴールデンラズベリー賞の最低リメイク賞にノミネートされた。

1972年版

テンプレート:Infobox Film 上下さかさまになった船体のセットを使った撮影はアカデミー賞特撮部門を、挿入歌としてモーリン・マクガバンMaureen McGovern)が歌っている「モーニング・アフター」はアカデミー歌曲賞をそれぞれ受賞した。1979年には、続編として『ポセイドン・アドベンチャー 2』(出演:マイケル・ケインテリー・サヴァラス)が製作されている。また、アーウィン・アレンを中心とするスタッフが、この時の特撮技術を活かし、1作目製作の2年後に『タワーリング・インフェルノ』を製作した事はよく知られている。

同年公開の『ゴッドファーザー』とほとんど同じ興行収入を記録する大ヒット作品となった。

スタッフ

キャスト

受賞歴

受賞 人物
歌曲賞 アル・カシャ
ジョエル・ハーシュホーン
特別業績賞 L・B・アボット
A・D・フラワーズ
ノミネート
助演女優賞 シェリー・ウィンタース
撮影賞 ハロルド・E・スタイン
編集賞 ハロルド・F・クレス
美術賞 ウィリアム・クレバー
ラファエル・ブレトン
衣装デザイン賞 ポール・ザストゥプネヴィッチ
作曲賞 ジョン・ウィリアムズ
録音賞 セオドア・ソダーバーグ
ハーマン・ルイス

日本語吹替

  • 1976年10月11日TBS月曜ロードショー
    解説者の荻昌弘は、「そこにとどまるか前進するかといった時、必ず前進する方を選ぶ。しないかするかといったときは必ずする方を選ぶ、こうした考えがこの物語を力強いものにし、私たちを励ましてくれるわけなんです」と語っている。
  • 1983年2月2日日本テレビ水曜ロードショー
  • 1991年2月17日テレビ朝日日曜洋画劇場』(DVD収録)
    解説者の淀川長治は、「私はこの映画を見るために生まれてきたといってもいいんですね」と語っている。
    2014年2月15日WOWOWで放送された際にカット部分を同一声優で追加録音したものが放送された。その際故人だった富山敬の部分は飛田展男が代役した。

他にもレーザーディスク版としての吹き替えも存在する。唯一のカットのない117分の吹き替え版であるが現在では入手が困難。今発売されているDVDは1991年のテレビ吹き替え版を収録しており、ところどころ英語が混ざるという不完全なもの。

俳優 TBS 日本テレビ レーザーディスク テレビ朝日
ジーン・ハックマン 小林昭二 小林勝彦 内海賢二 磯部勉
アーネスト・ボーグナイン 富田耕生 藤岡重慶 富田耕生 坂口芳貞
レッド・バトンズ 羽佐間道夫 あずさ欣平 村越伊知郎 富山敬
飛田展男
キャロル・リンレー 鈴木弘子 山本千鶴 山田栄子 佐々木優子
ロディ・マクドウォール 富山敬 徳丸完 納谷六朗 佐古雅誉
ステラ・スティーヴンス 小原乃梨子 小原乃梨子 平井道子 吉田理保子
シェリー・ウィンタース 寺島信子 高村章子 片岡富枝 藤波京子
ジャック・アルバートソン 千葉耕市 松村彦次郎 北村弘一 永井一郎
パメラ・スー・マーティン 岡本茉利 佐々木優子 玉川紗己子 折笠愛
アーサー・オコンネル 田村錦人 宮内幸平 石井敏郎 松岡文雄
エリック・シーア 柳田博 鈴木一輝 ? 野沢雅子
フレッド・サドフ 仁内建之 セリフなし 池田勝 仁内建之
シーラ・マシューズ(後にシーラ・アレン) ? 片岡富枝 片岡富枝 斉藤昌
ヤン・アーヴァン ? 石森達幸 伊井篤史 宮内幸平
レスリー・ニールセン 中村正 大木民夫 小林勝彦 嶋俊介
日本語版スタッフ 製作:トランスグローバル? 制作:コスモプロモーション
演出:松川陸
翻訳:大野隆一
調整:近藤勝之
効果:スリーサウンド
制作:東北新社
翻訳:佐藤一公
制作:東北新社
演出:福永莞爾
翻訳:宇津木道子
調整:小野敦志
効果:リレーション
番組名 月曜ロードショー 水曜ロードショー 日曜洋画劇場
初放送日 1976年10月11日 1983年2月2日 1991年2月17日

その他

  • 1972年版のオリジナル音声について。劇場公開時はマルチチャンネル放映されたが、いまだにマルチチャンネル収録盤が発売されていない。 (VHS ステレオ収録)(LD 擬似ステレオ収録)(DVD 擬似ステレオ収録)(DVDコレクターズ版 ステレオ収録)
  • 1972年版のオリジナルサウンドトラックについて。枚数限定で発売されたが、一部のみSTEREO収録で、OP EDなどメインタイトルは、供にMONO音声で収録。

外部リンク

テンプレート:アーウィン・アレン