ホームウェイ (列車)

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小田原線を走る30000形EXE「ホームウェイ」

ホームウェイとは、小田急電鉄が運行している特急列車愛称の一つである。本稿では、「メトロホームウェイ」についても記す。

概要

1999年(平成11年)に運行を開始。2007年(平成19年)6月現在、小田急電鉄では18時以降に新宿駅を発車する下りの特急列車のすべてにこの愛称をつけており、この時間帯の特急がJRでのホームライナーに相当するということを強調するための列車愛称である。また、東京メトロ千代田線北千住駅大手町駅を夕方以降に発車し、小田急線に乗り入れる特急列車については「メトロホームウェイ」の愛称をつけている。小田原線を走る「はこね」「さがみ」に相当する系統、江ノ島線を走る「えのしま」に相当する系統、そして多摩線に直通する系統に大きく三分できる。小田原線系統と江ノ島線系統を途中駅まで併結した列車も存在したが、2012年のダイヤ改正で系統が完全分離された。

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20000形RSE「ホームウェイ」

特筆すべき運用としては、新宿駅平日18時発および土休日19時発まで小田原線系統の列車は箱根湯本駅へ乗入れているという点である。

平日はほとんどが満席での発車となり、発車の数時間前までに満席となってしまうことが多い。特急券を購入しないと乗車できないため、夕方になって乗ることを思いついてもすぐの列車には乗れないことが多い。

  • 多摩線系統よりも小田原線・江ノ島線系統の方がより早めに満席になる。特に箱根湯本行は最も早く満席になることが多い。
    • 2012年3月まで20000形「RSE」が使用されており、この編成には特急料金が約2倍弱となる「スーパーシート」が設置されていた。多摩線系統の満席直前には空席がスーパーシートのみであることも多かった。
  • ただし、予約しても切符を買っていない乗客の分の特急券が約15分前から発売されるため、満席になっていてもこの分を狙って券売機に並ぶ人もいる。
  • 小田原線系統は町田駅、江ノ島線系統は相模大野駅、多摩線系統は新百合ヶ丘駅で乗客の大半が降車し全区間通しの乗客は少ない。これは新宿‐町田間はラッシュ時非常に混雑する区間であるため特急料金がかかっても(これらの3駅は400円)座って帰宅したいと思う乗客が多いためである。一方で、これらの区間では先行する急行もしくは快速急行を追い抜くことはない。
  • 小田原線系統では新宿からの乗車で本厚木駅秦野駅へは先行する急行もしくはそれに接続する列車よりも先に到着することができ、小田原駅へはさらに先行する急行よりも先に到着することができる。(一部列車を除く)

列車番号

ホームウェイ

  • 小田原線系統の列車は上2桁を06とする。下2桁は01から順に奇数をつける。
  • 江ノ島線系統列車の場合、上2桁を09とし、平日は80番台を休日(新百合ケ丘にも停車)は50番台が与えられる。
  • 多摩線系統列車の場合、上2桁を09とし、下2桁は70番台が与えられる。

メトロホームウェイ

  • 平日は上2桁を06とし、下2桁は唐木田行きが71、本厚木行きの2本がそれぞれ41、43となる。
  • 休日の本厚木行きは0943となる。

停車駅

会社名 東京地下鉄 小田急電鉄
路線名 千代田線 小田原線 多摩線 小田原線 江ノ島線


列車名 列車番号
予約コード※
運転日\駅名 北千住駅 大手町駅 霞ケ関駅 表参道駅 新宿駅 成城学園前駅 新百合

丘駅
小田急永山駅 小田急多摩センタ

唐木田駅 町田駅 相模大野駅 大和駅 藤沢駅 片瀬江ノ島駅 本厚木駅 秦野駅 小田原駅 箱根湯本駅
「ホームウェイ」 06xx 毎日        
098x 平日                
095x 休日                
097x 平日                          
「メトロホームウェイ」 0671 平日                  
064x 平日        
0943 休日      
※…小田原-箱根湯本間は、箱根登山鉄道鉄道線
  • 凡例
●…停車
▲…一部の列車が停車
→…通過
空欄・=…経由しない
  • ※予約コードは、列車番号のうち上1桁目の「0」を抜く。
  • 新宿発1時間あたりの列車本数は小田原線系統で00分発と30分発の2本、江ノ島線系統で45分もしくは50分発の1本である。
  • 多摩線系統とメトロホームウェイを除き、途中駅止まりの便がある。
  • 土曜休日の江ノ島線ホームウェイは、51号のみ片瀬江ノ島行きとなる。
  • ベイリゾート運転日はメトロホームウェイが運休となる。(ベイリゾートは現在運転中止)

車両

50000形「VSE」については、運用上の理由によりホームウェイでは原則運行しないが、2010年に7000形と10000形に緊急の車両検査が行われた際にホームウェイとして運用されたことがある。

沿革

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NSE「あしがら」
  • 1967年(昭和42年) 朝夕時間帯、新宿駅 - 新原町田駅(現、町田駅)間に特急「あしがら」を設定。それまでの小田急特急箱根または江の島への観光列車のみであったが、この時初めて「通勤列車としての特急」が登場。同時に、それまで認められていなかった定期乗車券特急券の組合せによる特急乗車を認めた。これは、全国的に見ても「通勤客用着席確保列車」のさきがけとなった。
  • 1991年(平成3年) 「あしがら」の上り1本について、停車駅に本厚木駅を追加する。
  • 1995年(平成7年) 町田駅停車の「あしがら」を「はこね」に、従来小田原線無停車で運行されていた「はこね」を「スーパーはこね」に名称変更。また、従前には町田駅のみ停車であった「あしがら」の全列車について、停車駅に本厚木駅を追加する。
  • 1999年(平成11年) 従来から存在していた特急列車の内、18時以降に新宿駅を発車する列車の愛称を「ホームウェイ」に変更。愛称は公募による。
  • 2000年(平成12年) 新宿駅 - 唐木田駅間に「ホームウェイ」を設定。多摩線に定期列車として初めて特急が運行される。
  • 2003年(平成15年) 藤沢駅止まりの「臨時ホームウェイ」を運行開始。
  • 2004年(平成16年) 藤沢駅止まりの「臨時ホームウェイ」を定期化。また、江ノ島線系統の「ホームウェイ」の列車号数を小田原線系統の「ホームウェイ」と分離。
  • 2008年(平成20年) 「メトロホームウェイ」運行開始。
  • 2010年(平成22年) 7000形「LSE」・10000形「HiSE」の代走として、初めて50000形「VSE」で運用される。
  • 2012年(平成24年)
    • 「RSE」「HiSE」退役。これに伴ってスーパーシートの設定を廃止。
    • 相模大野での小田原線系統と江ノ島線系統の分割を廃止。
    • 休日の多摩線系統を廃止。

脚注

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  1. 小田急電鉄の登録商標でもある。(商標登録番号・第4399057号)