ホンダ・オルティア

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テンプレート:Infobox 自動車のスペック表 オルティア(Orthia)は、本田技研工業がかつて生産、販売していたステーションワゴン型の小型乗用車である。

概要

6代目シビックのプラットフォームをベースに、車体を200mm程度延長し荷室を追加、ルーフレールガラスハッチやフォグランプ(2.0Lモデル)などが装備された。

エンジンはCR-Vに搭載されていたB20B型 直4 DOHC 2.0L(145PS)または、B18B型 直4 DOHC 1.8L(140PS)を搭載した。トランスミッションは、発表時点では2.0Lは4速ATのみで、1.8Lには4速ATの他5速MTも用意された。その後、マイナーチェンジの際に2.0Lにも5速MTが追加された。

4WDは「リアルタイム4WD」と称するスタンバイ式で、ホンダ独自の「デュアルポンプシステム」が搭載された。通常走行はFFで、雪道などで前輪と後輪の回転数が異なった場合[1]、発生する油圧でクラッチをつなぎ、後輪に駆動力を伝達する。スポーティ走行より、生活四駆的な性格のシステムである。

メーカーオプションで、ホンダナビゲーションシステムも設定された。

エアウェイブ姉妹車であるパートナーライトバン)の初代はオルティアがベースとなっているため、エアウェイブの先代車と思われがちだが、フィットベースだったエアウェイブと比べ1ランク上の車格にあたるため、実質的には異なるシリーズの車である。 テンプレート:-

搭載エンジン

初代 EL1/2/3型(1996-2002年)

  • 1996年
    • 2月21日 - 4代目シビックのバリエーションであったシビックシャトルの実質的後継車として発表された(発売は3月1日)。発売当初は「2.0GX-S(4WD)」「2.0GX(FF/4WD)」「GX(1.8L FF)」の構成であった。販売店はベルノ店とプリモ店で、ベルノ店は「オルティアV」、プリモ店は「オルティアP」と称し、前者は「フォグランプが丸型、リアコンビランプのウィンカーがアンバー」の設定、後者は「フォグランプが角型、リアコンビランプのウィンカーがクリア」の差異がある。発売当初は月産5,000台をクリアするほど好調な滑り出しであった。
    • 2月29日 - フロントフェイスを共用するインテグラSJが発表され、同じく3月1日より販売された。フロントバルクヘッド以後は、半年前に登場した2代目シビックフェリオ(EK型)の物を流用した[2]
    • 3月14日 - 姉妹車であるライトバンのパートナー(初代)が発表された(発売は翌3月15日)。
  • 1997年
    • 2月13日 - マイナーチェンジがおこなわれ、ABSSRSエアバッグ(運転席・助手席)を標準装備の上、新色を追加した。オルティアVとオルティアPをオルティアに一本化(オルティアVの形状を踏襲)した。
  • 1998年
    • 1月22日 - マイナーチェンジがおこなわれ「2.0GXエアロ」など、エアロパーツを標準装備したスポーティグレードを追加した。
  • 1999年
    • 6月17日 - ビッグマイナーチェンジがおこなわれ、エンジンは出力が150PSに向上した2.0Lに一本化され、車高を15mmさげたスポーティグレードの「Sタイプ」を追加した。フロントグリルをホンダの高級車と同じ五角形タイプに変更し、テールゲートおよびテールランプの形状も変更された。内装については、EK型シビック後期モデル同様、センターコンソールが2DIN対応とされ、カップホルダーも500mlペットボトルが入れられるように改良された。
  • 2002年
    • 1月 - 2000年のシビックのフルモデルチェンジ後も継続生産されてきたが、派生車種であったストリームの登場やステーションワゴン市場の冷え込み、エンジンが環境基準に適合できなくなったことなどを理由に、フルモデルチェンジを控えたアコードワゴンに統合することとなり、生産を終了した。これにより、2005年エアウェイブが発売されるまで、ホンダのラインナップから5ナンバークラスのステーションワゴンがなくなった。姉妹車のパートナーは2006年まで生産された。

車名の由来

  • ギリシャ神話に登場する子供の守り神とされた「実りの女神」の名前から。

脚注

  1. 前輪が空回りし、後輪の回転数を上回った場合。
  2. シビックフェリオがプリモ店の専売なのに対して、インテグラSJはベルノ店の専売となる。

関連項目

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外部リンク

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