ベルリーナー・プファンクーヘン

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ベルリーナー・プファンクーヘン: Berliner Pfannkuchen)、または短くベルリーナー(Berliner)とは、ジャム入りの揚げパンクラップフェン)である。テンプレート:IPA2音のカナ表記には、他に「ファン」「プァン」などがある。また、英語風にバーリナーバーライナーとも呼ばれる。

概要

主にドイツパン菓子で、甘いイースト入りパン生地を油で揚げ、中にマーマレードやジャムのフィリングを詰めたものである。通常は外にアイシング、粉砂糖、または普通の砂糖がかかっている。チョコレートシャンパンモカ、またはアドヴォカートのフィリングのものも売られている。フィリングは焼いた後に大きな注射器で注入する。英語圏の国ではベルリナーはジェリードーナツ(jelly doughnuts)として知られていて、通常はジャムを詰めたものを言う。

このパン菓子を指す用語は、ドイツの地域ごとに異なる。ほとんどの地域ではベルリーナーと言うが、ベルリンブランデンブルクザクセンの住人はプファンクーヘンと呼ぶ。“プファンクーヘン”とは、一般的なドイツ語で「パンケーキ」の意味である。南ドイツとオーストリアの一部ではクラップフェンと呼ぶ。それ以外のオーストリアではクルーラーと呼んでいる。

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スフガニーヤー

ベルリーナーは伝統的に大晦日(ジルヴェスター)及び謝肉祭の祝日を祝って食べる。ユダヤ教徒の間では「スフガニーヤー(sfganiyah)」と呼ばれ、ハヌカーを祝って食べられる。

一部のベルリーナーに、外見からは判らないように中にジャムの替わりにマスタードを詰めておくというのは、よくあるいたずらの一つである。

備考

英語圏で有名な逸話に、アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディ西ベルリンを訪問した際のスピーチ「Ich bin ein Berliner(私はベルリン市民である)」が「I am a jelly doughnut(私はジャムドーナツである)」と通訳されたというものがある。

ベルリン市民と本項目のベルリーナーが同じ単語のため些細な文法のミスを笑うものだが、現地のドイツでは全く知られていない逸話であり、実際には文法も誤っていないため、英語圏を中心にジョークが広まった都市伝説のようである。しかしこの都市伝説を逆手に取り、ベルリーナーにケネディの顔が描かれたキーホルダーがベルリンの土産店で広く販売されている。

外部リンク

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