ファエトン (小惑星)

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テンプレート:天体 基本 テンプレート:天体 発見 テンプレート:天体 軌道 テンプレート:天体 物理 テンプレート:天体 終了 ファエトン (3200 Phaethon) は、太陽系地球近傍小惑星で、アポロ群に属する。

イギリスアメリカオランダの共同科学プロジェクトの赤外線天文衛星 (IRAS) の画像を調査していたイギリスのサイモン・グリーンジョン・K・デイヴィースが、1983年10月11日に小天体を発見した。10月14日に国際天文学連合回報 (IAUC) 3878号でこの天体は仮符号 1983 TB として発見が公表され、チャールズ・コワルが、この天体は恒星状である(彗星ではない)と報告した。その後間もなく刊行されたIAUC3881号では、フレッド・ホイップルが、1983 TB の軌道要素と、写真測定されたふたご座流星群の軌道要素が一致すると報告した。こうして、1983 TB はふたご座流星群の母天体だと判明した。

その後、1983 TB は当時知られていた地球近傍小惑星の中では最も太陽に接近する(0.140天文単位水星の近日点の58%)天体であることが判明し、ギリシア神話に登場する太陽神ヘーリオスの息子パエトーン(ラテン語ではファエトン)にちなみファエトンと命名された。ファエトンは、太陽への接近時には表面温度が最大で1,025 Kに達する。なお、現在では更に太陽に近付く小惑星も発見されている。

21世紀初頭までの調査では、ファエトンからはコマダストテイルなどは観測されていないが、ふたご座流星群の母天体と確定したこと、スペクトル分類がB型(C型に近く、炭素質に富む)であることなどから、ファエトンは塵を出し尽くした彗星の成れの果て(彗星・小惑星遷移天体)であると考えられている。

2007年12月8日アレシボ天文台がファエトンのレーダー測定を行った[1]。近日点通過直後の2009年6月STEREO衛星の観測により一時17等級から10等級に急激に増光し[2]2012年5月にも同様に増光が観測された。この急激な増光の原因として2013年に彗星状の尾が発見され、ファエトンが今もなお活動していることが明らかとなった[3]

ファエトンは2093年12月14日に地球から0.0194天文単位(291万 km)まで接近すると予測されている。また、潜在的に危険な小惑星 (PHA) の中では最大級の大きさである。


関連項目

脚注

  1. Arecibo Observatory Spies An Asteroid Close To The Sun2008年1月2日2013年7月10日閲覧
  2. 吉田誠一、小惑星ファエトン(3200) Phaethon (2009)2009年11月7日、2013年7月10日閲覧
  3. ふたご座流星群を生んだ小惑星、現役の彗星だったアストロアーツ、2013年6月18日、2013年7月10日閲覧

外部リンク

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