バーナード星

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テンプレート:恒星 基本 テンプレート:恒星 画像 テンプレート:恒星 特徴 テンプレート:恒星 位置 テンプレート:恒星 詳細 テンプレート:恒星 名称 テンプレート:恒星 終了 バーナード星[1] (Barnard's star) とは、太陽系から約5.9光年の位置にある、スペクトル型M5型(赤色)の恒星

へびつかい座にあり、1916年アメリカ天文学者であるエドワード・エマーソン・バーナードにより発見された。地球からの見かけの明るさ(実視等級)は9.5等で、絶対等級は13.23等である。(伴星を考えに入れないならば)太陽ケンタウルス座アルファ星に次いで、3番目に地球に近い恒星である。

特徴

直径は太陽の約5分の1程度、質量は17%程度の小さな主系列星赤色矮星)で、表面温度は約3,000℃と太陽よりも低い。このため、約0.08天文単位 (AU)、つまり約1200万kmの距離まで近づかないと、地球が太陽から受け取るものと同等のエネルギーを得ることができない。なお、この位置からバーナード星を見ると、見かけの大きさは太陽の3倍程度になるものと考えられている。

また毎秒108kmという大きな固有運動を持つ星として知られ、天球上でも1年あたり10.36秒移動する。1万年後には太陽系から約3.8光年の距離まで接近すると予想されている。このような大きな固有運動をする恒星は「高速度星」と呼ばれ、他にもうしかい座アークトゥルスなどが知られる。高速度星は、銀河系が誕生した頃にできた極めて古い恒星で、銀河中心核を焦点とする離心率の大きな楕円軌道を高速で運動する、重元素含有量の少ない一群の星々である。

惑星存在の可能性

1960年代、バーナード星に惑星が発見されたと報告され、何年ものあいだ多くの天文学者がそれを支持していた。惑星発見の報告をしたのはアメリカスプロール天文台ピート・ファンデカンプであり、彼はバーナード星の固有運動における摂動を検出したと報告した。しかし、この観測結果は望遠鏡の誤差によるものではないかと指摘され、1970年代には惑星発見の報告は誤りであったことが確実となった。しかし惑星の存在が信じられている間にサイエンス・フィクションのコミュニティーでこの星は一躍有名となり、またダイダロス計画の目標としても採用された。2005年現在、バーナード星に惑星が存在する証拠は見つかっていない。

フィクション

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出典

  1. 「理科年表第86冊」、P112 ISBN 978-4-621-08606-3

関連項目

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