ハイゼンベルクの運動方程式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
2012年12月16日 (日) 15:45時点におけるBLsky-Ockham (トーク)による版
(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
移動先: 案内検索

ハイゼンベルクの運動方程式:Heisenberg equation of motion)は量子力学時間発展ハイゼンベルク描像とした場合の、時間発展についての基礎方程式

ヴェルナー・ハイゼンベルクは、この方程式を行列表示したものを扱った。 この方程式がシュレーディンガー描像におけるシュレーディンガー方程式と数学的に等価であることは、エルヴィン・シュレーディンガーによって証明された。

ハイゼンベルクの運動方程式

シュレーディンガー描像では時間依存しない物理量<math>\hat{A}</math>の場合

ハイゼンベルク描像での物理量(オブザーバブル)<math>\hat{A}_H(t) \ </math> 、ハミルトニアン<math>\hat{H}_H(t) \ </math>の以下のような式をハイゼンベルクの運動方程式と言う。

<math> i \hbar {d \hat{A}_H(t) \over {dt}} = [\hat{A}_H(t), \hat{H}_H(t)]</math>

この方程式はハミルトン力学での物理量の時間発展をあらわす式(ポアソンの括弧式を使ったもの)によく似ている。

シュレーディンガー描像でも時間依存する物理量<math>\hat{A}</math>の場合

ハイゼンベルクの運動方程式は以下のように表される。

<math> i \hbar {d \hat{A}_H(t) \over {dt}} = [\hat{A}_H(t), \hat{H}_H(t)]+\hat{U}^\dagger(t)({d\hat{A}_S(t) \over {dt}})\hat{U}(t)</math>

ここで<math>\hat{A}_S(t) \ </math>はシュレーディンガー描像での物理量<math>\hat{A}</math>である。テンプレート:Physics-stub テンプレート:Math-stub