ディスラプター

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ディスラプターDisruptor)は、エドモンド・ハミルトンスペースオペラスターキング』に登場する架空の兵器

照準した物体というより、それが存在する空間そのものを消去する究極の兵器。消去された空間は“無”となり、照射を停止すると周辺の空間が穴を埋めるためにそこに殺到し、星すら激動させる大宇宙震が発生する。そのため対象から最低でも10パーセク離れた位置から作動させるのが条件。なお、照射し続ける限り空間消去は続き、全宇宙を消し去ることさえ可能。その光景はまさに最終兵器そのものであり、敵への心理的打撃もまた絶大、というより照射した者までが「二度と使いたくない、使えない」と心底恐怖するほどである。

鈍い灰色の金属で出来た高さ12フィート(約3.66m)の円錐(エネルギー円錐)12本とそれを設置する台座(ブラケット)、6つの加減抵抗スイッチをもつ制御装置からなる。エネルギー円錐の頂部には多数の小さな水晶球がはめ込まれている。12個のエネルギー円錐を正確に直径50フィート(約15.24m)の円を描くようにして宇宙船の先端に設置して、導線を宇宙船のエンジンに直結する。

劇中描写はこれだけであり、作動原理や理論の詳細は一切不明である。

劇中の銀河帝国皇帝に代々伝わる「秘伝の超兵器」であり、帝国全体というより皇帝と嫡子たちの個人的な切り札として畏れられ、あるいは狙われている。このディスラプターの秘伝を巡る駆け引きが、本作ストーリーの柱の一つ。

英語のdisruptは、「粉砕する」「瓦解させる」の意。

他作品のディスラプター

  • アメリカのSFテレビドラマ『スタートレック』シリーズに登場するディスラプターは、主にクリンゴン帝国ロミュラン星間帝国などで用いられているエネルギー兵器の一種で、相手に向けて反陽子バーストを撃ち出すもの(惑星連邦などが使用しているフェイザーに相当する)。携帯用のものから宇宙船搭載用のものまで幅広く存在する。
  • TRPG作品『異界戦記カオスフレア』シリーズにおいては、『パンツァードラグーン』シリーズをモチーフにしたパルフォーロンという種族の古代遺産、専用装備として登場する。一見して石と木を拳銃型に組み合わせただけの装備だが、撃った相手を消滅させる。