ティフアナ

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テンプレート:世界の市 ティフアナ (Tijuana) はメキシコ合衆国バハ・カリフォルニア州の北部、アメリカ合衆国との国境にある都市。

概要

メキシコ合衆国の最北端、アメリカ合衆国との国境沿いに位置する人口約140万人(2005年調査)の都市で、バハ・カリフォルニア州最大の都市である。カリフォルニア州サンディエゴ市中心部から車で約15分、ロサンゼルスから車で3.5時間程度の距離にあるため、両都市をはじめとするアメリカからの日帰り観光客が多い。近隣の市としてプラヤーズ・デ・ロサリトなどがある。

また、近年は国境付近で麻薬組織対警察との銃撃戦が長い間展開されていたこともありアメリカ方面からの観光も減少傾向にあった。

産業

工業

1990年代にメキシコとアメリカ、カナダとの3か国の間に北米自由貿易協定(NAFTA)が締結されて以降、日本やアメリカなどの各種大企業の工場が増加しており、多くの雇用を生んでいる。

観光

また、古くからの産業としては観光がある、目抜き通りにはアメリカなどからの観光客向けの土産物店やバーレストラン、安い薬品が建ち並び活況を見せている。また、アメリカ国内では購入が不可能なキューバ製の葉巻を売る店も多い。また、最近ではノルテック(Nortec)と呼ばれるメキシコの伝統音楽とテクノを融合させたものが、「Nortec Collective」という当地のアーティストのグループによって盛り上がりを見せている。

麻薬密輸

しかし、別の一面としてアメリカへの麻薬密輸の拠点の一つともなっており、麻薬カルテルによる犯罪や、警察の汚職が多発している。なお、このような現状については、ベニチオ・デル・トロマイケル・ダグラスドン・チードルなどが出演し、2000年アカデミー賞4部門を制したアメリカ映画「トラフィック」に詳しい。

国境

ファイル:Pedestrian border crossing sign Tijuana Mexico.jpg
徒歩で国境を越える方向を示す標識

上記のように、ティフアナ北部はアメリカ合衆国との国境(アメリカ=メキシコ国境)を接しており、自動車や徒歩などでの越境が可能である。

なお、メキシコ合衆国からアメリカ合衆国に入国する場合には、麻薬などの密輸や密入国への対策として入国審査が厳重なこともあり、週末や休日を中心として相当の混雑が発生し、自動車、徒歩いずれにしても数時間程度の待ち時間が必要とされることがあるテンプレート:要出典

逆に、アメリカ合衆国からメキシコ合衆国への徒歩での入国には、鉄枠の付いた回転ドアによる逆行不能の越境のみで入国審査はない。なお、車での入国の場合は、抜き打ちでの入国審査と搭乗している車に対する検査が行われているが、検査を受けることは少ないテンプレート:要出典

なおティフアナとカリフォルニア州サン・イシドロ間をつなぐ国境ゲートのほかに、東に車で15分ほど進んだところに、トラック、トレーラーなど商業用貨物を通関する施設もある国境ゲートが存在する。

メキシコからアメリカに向けたコカインなどの麻薬密輸は、当局と麻薬カルテル側との間でいたちごっこになっている。2013年には国境をまたぐ形で、約500mの麻薬運搬用地下トンネルが摘発されるなど大掛かりになっている[1]

交通

自動車

ファイル:Aeromexico B762 XA-JBC 20060608 STR 800x533.jpg
アエロメヒコ航空のボーイング767型機

高速道路でメキシコ各地やバハ・カリフォルニア半島の他の都市と結ばれている他、アメリカ各地とも高速道路経由でつながれている。また、他の都市との間に長距離バス便が多数運行されている。

航空

ヘネラル・アベラルド・L・ロドリゲス国際空港からメキシコ国内やアメリカ、カナダの主要都市の間に、アエロメヒコ航空メヒカーナ航空、アエロカリフォルニアやアメリカン航空などの航空会社が定期便を運航している。

また、2006年11月16日よりアエロメヒコ航空が、成田~ティフアナ~メキシコ・シティ間の定期路線を週2便で開始した。機種はボーイング767-200ERを使用。この路線は唯一のティフアナ発のアジア地域への定期路線となっていたが、アエロメヒコ航空が成田発メキシコシティ行きをノンストップ便に、メキシコシティ発成田行きもティフアナをテクニカル・ランディングのみに切り替えたため、実質的に成田~ティフアナの旅客線は廃止されている。

出身者

出典

  1. テンプレート:Cite news

関連項目

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外部リンク

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