ダイナマイト関西 (お笑いイベント)

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ダイナマイト関西』(ダイナマイトかんさい)は、バッファロー吾郎が主催するお笑いイベントである。インタレスティング・プロデューサーはバッファロー吾郎の木村明浩(現・バッファロー吾郎A)。

概要

コンセプトは「ゴチャゴチャ言わんと誰が一番おもろいんか決めたらええんや」[1]。最も「おもろい」者を最もわかりやすく決めるルールを作り、余計なものを一切排除した、イベントでなく「野球」「サッカー」「ボクシング」などと同じ、笑いと格闘技を融合させた“競技”である(公式サイトより)。また、一般的な「お笑い」とは一線を画した「格闘技」然とした演出[2]が多く取り入れられていることも特徴。

第1回大会は観客収容人数100人程度のライブハウスから始まったが口コミで評判が広がり、次第に規模を拡大していく。 2003年6月の第10回大会は大阪府立体育会館で開催し、お笑いライブとしては異例の4500人以上の観客が押し寄せた。また2006年8月の第13回大会は、初の東京決戦となる後楽園ホールで決勝戦を開催し、以降東京でも定期的に開かれる。評判が評判を呼び、現在では不動の人気公演の一つとなった。スピンオフ・クロスオーバー的な派生大会も多く、一線級の芸人や、芸人とは全く関係ないビッグネームの参加も多い。

このイベントは朝日放送(ABC)で、主に金曜深夜25:29からの特番枠で放送されており、DVD化もされている。

なおインタレスティング・プロデューサーである木村は、ゆくゆくはこのイベントを大晦日の紅白歌合戦の真裏で生中継し、視聴率競争にて勝利することを自分の夢としている。また2009年11月、木村は自身のブログ「ホームラン日記テンプレート:リンク切れ」において、「本気で大晦日の開催を目指すため、2010年は後楽園ホールクラス以上の規模で大会を最低4回は開催する予定」と言明した[3]。実際、2010年に入ってからは後楽園ホールと同クラスのキャパシティを誇るディファ有明で2度開催されており、中野サンプラザでも1度開催されている。

ルール

  • 出場者は玄武コーナーと白虎コーナーに分かれ、一対一の大喜利対決を行う。トーナメント形式で優勝者を決定する。
  • 一試合10分[4]で行われ、一試合につき『お題』が2問出題される[5]
  • 舞台中央に出されたお題に対して、各出場者はスケッチブックに回答を書いて提示する。自分の回答について口頭で追加説明することは基本的に不可。
  • 最初に双方が5ポイント[6]ずつ持ち、お題に対する回答が面白いと審判に判定されれば相手のポイントが1点マイナスされ、面白くなければ自分のポイントが1点マイナスされるロストポイント(減点方式)制。どちらでもない場合は「続行」とコールされ、点数は動かない。
  • 審判は3人。その中に出場者が含まれる場合もある。
  • 先にどちらかのポイントが無くなった時点で即試合が終了する(ノックアウト)。制限時間が切れた場合は残りポイントの多い方が勝利となる。
  • 1問目の出題中、拍子木が鳴らされた後「問題チェンジ」というアナウンスがなされ、2問目の出題が行われる[7]。2問目では試合時間終了1分前に「残り時間、1分」というアナウンスがなされた後、ゴングが鳴らされ試合が終了する。
    • ただしトーナメント大会における「決勝戦」に限り、一試合に出題される『お題』の数が制限されない「時間無制限」となる。この場合、どちらかのポイントが無くなるまで試合が続行され、拍子木と問題チェンジのみが試合終了まで行われる。
  • 試合終了の時点で互いのポイントが同点の場合、サドンデスとなる。新たにお題を一問出題し、一問一答形式で答を発表した後、3人の審判が必ずどちらかに優劣をつけて判定するマスト方式で勝負を決する[8]

なお、上記のルールはあくまで基本形であり、何度かの改正が実施されている。また、実験的にイレギュラーなルールで行われた試合も存在する。

トーナメント戦の他にも、エキシビジョンとして下記のような試合も行われている。

  • タッグマッチ:二対二、三対三などで行う試合。初期の持ちポイントが変動する場合があるが、基本的には上記ルールに則る。
  • サバイバルマッチ:多人数で行う個人戦。初期の持ちポイントは3。回答前に一人を指名し、回答が面白ければ指名された者が、面白くなければ回答者がポイントを失う。ポイントをすべて失った者は退場となり、最後に残った一人が勝者となる。

出場者

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大会進行、ナレーター

出場芸人

本大会の出場者。エキシビジョンのみの出場者も記載している。太字は本大会優勝経験者。

吉本興業からの出場芸人


松竹芸能からの出場芸人

人力舎からの出場芸人

吉本、松竹、人力舎以外からの出場芸人

芸人以外での参加者

キャッチフレーズと入場曲

テンプレート:節stub

オープントーナメント大会2006出場者

ダイナマイト関西 2010出場者

ダイナマイト関西2014出場者

◎は予選リーグ1位通過、○は同2位通過。

予選グループA

  • 【おもろいどすえ】バッファロー吾郎/竹若元博 ◎
  • 【肉体派の新時代】ロバート/秋山竜次
  • 【08笑隊隊長】インパルス/板倉俊之
  • 【技巧派フリップ使い】キングオブコメディ/高橋健一 ○

予選グループB

  • 【鹿笑かし】笑い飯/西田幸治
  • 【大喜利直木賞】ピース/又吉直樹 ○
  • 【大喜利マニア童子】オードリー/若林正恭 ◎(準優勝)
  • 【バカサイ主義】せきしろ

予選グループC

  • 【ぺっこりピーターパン】ずん/飯尾和樹 ◎(優勝)
  • 【ウーハーイリュージョン】麒麟/川島明
  • 【金狼秘密兵器】ロンドンブーツ1号2号/田村亮
  • 【狂乱の笑公女】伊藤修子(拙者ムニエル) ○(ベスト4)

予選グループD

  • 【解答学序説】博多華丸・大吉/博多大吉
  • 【Mr.やりたい放題】ケンドーコバヤシ ◎(ベスト4)
  • 【キモオモロカワイイ】アンガールズ/山根良顕
  • 【スーパーおもしろ地球人】R藤本 ○

開催履歴

本大会

開催日 会場 サブタイトル 優勝者
第1回 1999/6/3 心斎橋MUSE 竹若元博バッファロー吾郎
第2回 2000/2/24 baseよしもと 小林友治(現・ケンドーコバヤシ
第3回 2000/10/12 baseよしもと 小林友治(現・ケンドーコバヤシ)
第4回 2000/12/14 baseよしもと ge3 久馬歩(現・お〜い!久馬
第5回 2001/9/13
2001/10/16
baseよしもと 久馬歩(現・お〜い!久馬)
第6回 2002/3/24 なんばグランド花月 東西対抗大喜利王決定戦 千原浩史(現・千原ジュニア
第7回 2002/5/10 baseよしもと ヤングマスター (ワンマッチ制の為、優勝者無し)
第8回 2002/9/18
2002/10/10
baseよしもと 20人トーナメント大会 竹若元博(バッファロー吾郎)
第9回 2003/5/25 baseよしもと 府立出場権獲得トーナメント大会 ヤナギブソン(ザ・プラン9)
第10回 2003/6/21 大阪府立体育会館 全日本大喜利王決定トーナメント大会 竹若元博(バッファロー吾郎)
第11回 2005/2/15 ワッハホール 松竹芸能初参戦大会 ケンドーコバヤシ
第12回 2005/3/26 ルミネtheよしもと 首都圏開催大会 竹若元博(バッファロー吾郎)
第13回 2006/5/20 -
2006/8/22
(予選9大会・開幕戦・決勝大会)
baseよしもと
ルミネtheよしもと
ワッハホール
B1角座
なんばグランド花月
後楽園ホール
オープントーナメント大会 西田幸治(笑い飯)
第14回 2008/6/28 -
2008/8/29
(予選12大会・決勝大会)
ワッハホール
baseよしもと
ルミネtheよしもと
大阪府立体育会館
オープントーナメント大会 ケンドーコバヤシ
2010/5/2 ディファ有明 ダイナマイト関西 2010 first 若林正恭オードリー
2010/8/21 ディファ有明 ダイナマイト関西 2010 second 博多大吉博多華丸・大吉)
2010/10/8 NHK大阪ホール ダイナマイト関西 2010 third 上田誠ヨーロッパ企画)
2010/12/14 中野サンプラザ ダイナマイト関西 2010 fourth ケンドーコバヤシ
2011/5/5 ステラボール ダイナマイト関西GW 博多大吉
2013/12/25 -
2014/8/16
(前夜祭[9]・予選6大会・決勝大会)
ルミネtheよしもと
浅草公会堂
ダイナマイト関西2014 飯尾和樹ずん
  • 2008年以降の大会では、公式に回数が明示されていないため、本項でも割愛。
  • 2006年・2008年に行われたオープントーナメント大会では、公式サイトからの応募により一般からの参加が出来た。
  • 2010年 ダイナマイト関西 2010 first〜同 fourthでは、トーナメントだけでなく、シングルマッチ・タッグマッチ・シックスメンタッグマッチ・サバイバルマッチも行われた。
  • 2014年 ダイナマイト関西2014では、予選として4人×4グループの総当たりリーグ戦を実施し、各グループ上位2名が決勝トーナメントに進出した。また、エキシビジョンとしてタッグマッチやサバイバルマッチのほか、ラブマイト関西、「それいけ!チビッ子大喜利」といった通常よりも肩肘を張らない趣向の試合も行われた。

関連イベント

タイトル 開催日 会場 概要
ロデオスキップ 2001/7/24 MIDシアター
  • バッファロー吾郎主催イベント内で特別試合(竹若元博 vs 渡辺鐘)開催
バッファロー吾郎特別公演
「ご存知!ねずみ小僧次郎吉〜木村ファミリー大いに笑う〜」
2002/12/4 梅田コマ劇場
  • バッファロー吾郎主催イベント内で特別試合(木村祐一 vs 竹若元博)開催
ダイナマイト関西〜外伝〜 2003/5/9 baseよしもと
  • タッグマッチやサバイバル大喜利、1週間かけて回答を考える168時間大喜利など様々な趣向で行われた実験的イベント
大晦日だよ!キムえもん祭〜竹太のニューイヤー恐竜〜 2003/12/31 うめだ花月
  • バッファロー吾郎主催イベント内で「逆ダイナマイト関西」開催
  • コンセプトは「ゴチャゴチャ言わんと誰が一番おもんないか決めたらええんや」
  • 回答は一問一答/負け残り形式
  • 優勝者:木村明浩
ダイナマイト関西〜外伝〜 2004/5/25 ワッハホール
  • 様々な趣向で行われた実験的イベント
バッファロー吾郎の23時間半ライブ〜再入場OKなんです〜 2004/12/20 Zepp Osaka
  • バッファロー吾郎主催イベント内で「ダイナマイト関西〜外伝〜」開催
  • サバイバル大喜利と一時間大喜利が行われる
おしゃべりサラダ〜ダイナマイト関西2006を語ろう!〜 2006/12/5 新宿LOFT
ダイナマイト関西R 2007/6/2 ルミネtheよしもと
  • 試合時間を10分から8分、ポイントを5から3に減らすなど、スピーディーな展開を重視したトーナメント大会
  • 優勝者:家城啓之(カリカ
ダイナマイト関西X 2007/6/3 ルミネtheよしもと
  • 外伝と同じく、様々な趣向で行われた実験的イベント
ダイナマイト関西RX 2007/9/12 Zepp Tokyo
  • ダイナマイト関西Rのルールを採用し、「ダイナマイト関西」の新ブランドとして立ち上げられたトーナメント大会
  • 優勝者:ケンドーコバヤシ
ダイナマイト関西 DVD発売記念トーナメント大会 2009/1/30 京橋花月
ダイナマイト関西〜外伝〜 2009/8/21 ABCホール
  • 『〜バッファロー吾郎20周年〜ガンガンいこうぜ!1ヶ月31種類公演』の一公演
  • 様々な趣向で行われた実験的イベント
ダイナマイト関西ヤングマスター 2009/8/22 ABCホール
  • 『〜バッファロー吾郎20周年〜ガンガンいこうぜ!1ヶ月31種類公演』の一公演
  • 若手や出場経験の無い芸人が出場
  • 本大会第7回とは異なり、トーナメント制での開催
  • 優勝者:真栄田賢(スリムクラブ
ダイナマイト関西 バッファロー吾郎芸歴20周年記念大会 2009/8/23 ABCホール
  • 『〜バッファロー吾郎20周年〜ガンガンいこうぜ!1ヶ月31種類公演』の一公演
  • 優勝者:ケンドーコバヤシ
D関無双 2010/2/28
2010/5/24
2010/7/7
2010/8/5
2010/9/22
2010/11/17
2011/1/18
2011/3/29
2011/5/26
2011/9/6
2012/2/17
2012/6/23
2012/12/22
2011年まで よしもとプリンスシアター
2012年よりルミネtheよしもと(2010/8/5のみ京橋花月)
  • 若手芸人を中心に、オールジャンルから未知なる強豪を発掘すべく開催
  • シングル・タッグマッチだけでなく、サバイバル大喜利等、外伝の要素も取り込まれている
ダイナマイト秒殺 2011/6/17 よみうりホール
  • COWCOW主催のギャグイベント「秒殺」とのコラボライブ
  • 優勝者:佐久間一行
ダイナマイト関西ヤングマスター 2012/4/14 ルミネtheよしもと
  • D関無双で活躍した選手が出場
  • 2009年と同じく、トーナメント制での開催
  • 優勝者:R藤本
ダイナマイト関西vsギャグ漫画家大喜利バトル!!〜第一次大喜利大戦〜 2012/8/25 草月ホール
  • おおひなたごう主催の大喜利イベント「ギャグ漫画家大喜利バトル!!」とのコラボライブ
  • ダイナマイト関西チームとギャグ漫画家大喜利バトルチームに分かれ対決
  • 優勝:ギャグ漫画家大喜利バトルチーム
ダイナマイト関西NEXT 2014/7/12
2014/7/13
2014/8/16
5upよしもと(西日本新人王決定戦)
ヨシモト∞ホール(東日本新人王決定戦)
浅草公会堂(全日本新人王決定戦)
  • 若手芸人によるトーナメント。西日本と東日本に分かれ、各地区の新人王を決定
  • 「ダイナマイト関西2014」の決勝イベント内にて、全日本新人王決定戦を行った
  • 優勝者:浜村孝政(浜口浜村・東日本新人王)[10]

DVD

  • ゴチャゴチャ言わんと誰が一番おもろいんか決めたらええんや ぴあ株式会社 ISBN4835600983

注釈

  1. 「ゴチャゴチャ」が「ごちゃごちゃ」と記されたり、末尾に「!」が加わることがあるなど表記にはぶれがあるが、公式サイトの「大会概要」におけるコンセプトを公式のものと解釈した。この文言自体は、元格闘家の前田日明が言ったとされる「ゴチャゴチャ言わんと誰が一番強いんか決めたらええんや」のパロディである。
  2. 紹介VTRにおける明らかにK-1・PRIDEを思わせるテロップやキャッチフレーズ、登場時の派手な音楽・煙の演出など。
  3. ホームラン日記 2009年11月6日のエントリよりテンプレート:リンク切れ
  4. あくまで「目安」であり、前後する事もある。
  5. 2009年1月以降は出題数を定めず、2問以上出題される場合もある。
  6. 試合形式によっては持ちポイントが変動する場合がある。過去、タッグマッチにおいて7点の持ちポイントが設定されたり、ダイナマイト関西Rにて持ちポイント3で試合を行ったりしたケースがある。
  7. ケンドーコバヤシはこの問題チェンジを「モンチェン」と呼んでいる。
  8. 旗揚げからしばらくは時間無制限であったが、第13回(2006年)大会の後楽園ホールより制限時間が設けられ、近年では制限時間は3分となっている。
  9. 前夜祭にて、予選リーグの公式戦であるケンドーコバヤシ対博多大吉の試合が行われた。
  10. 西日本新人王は岩倉(蛙亭)。
  11. お笑いナタリー「『ダイナマイト関西2014』DVD発売決定」

参考文献

関連項目

公式HP