セイロン島

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

テンプレート:インド系文字 テンプレート:Infobox islands

セイロン島(セイロンとう、Ceylon)とは、インド洋に浮かぶ島嶼の一つ。

概要

全島がスリランカ民主社会主義共和国の主要な領土となっている。

セイロンの名称の由来は、紀元前5世紀に最初の王朝の初代の王になったとされるウィジャヤが、シンハ(サンスクリット語 simha 。パーリ語はシーハ siha)、つまりライオン(獅子)と人間との間に生まれた親の子供であったことから、子孫をシンハラ、ライオン(獅子)の子孫といい、島の名をシンハ・ディーパ、ライオンの島(法顕の『仏国記』では師子島)と呼んだことに因む。

インド洋で交易に従事したアラブ人商人は、この島の名を訛ってセレンディープ(Serendip)とし、16世紀に来島したポルトガル人はセイラーン(Ceilão)、イギリス人がセイロンと呼ぶようになった。

1948年イギリス連邦内の自治領として独立した際にはセイロンを国名としていたが、1972年に国名をスリランカに改めた。その背景には、独立以来次第に高まりを見せてきたシンハラ・ナショナリズムの興隆、シンハラ語公用語化(1956年)などの動きがあり、他称であり植民地時代の印象を残すセイロンから、自称であるスリランカへ変えたのである。

スリランカは、正確にはシュリー・ランカーで「聖なる」「光輝く」という意味である。インドでは古くからこの地をランカー島と呼んできており、『ラーマーヤナ』に登場するラークシャサ(羅刹)の王のラーヴァナの根拠地とされるランカー島をも指すと考えられてきた。現在はスリランカという呼称を使う場合もある。スリランカの項も参照のこと。

19世紀のイギリス統治下で、プランテーション作物として導入された栽培は、気候と土壌に恵まれて高品質を維持して親しまれており、現在でも、スリランカ島で採れる茶で作った紅茶のことをセイロンティーと言い、登録商標(日本の場合、登録番号5214282、権利者スリランカ国ティーボード)になっている。また、今はほとんど使われていないが、トルマリン(電気石)のことをセイロン石と呼ぶこともある。これはトルマリンの語源が turamali (セイロン産の宝石。本来はジルコンを指す)に由来するためである。

地理

テンプレート:See also

セイロン島はインド亜大陸の南、インド洋ベンガル湾の南西、アラビア海の南東に位置する。インド亜大陸との間は、マンナール湾ポーク海峡により隔てられており、両海域の間にはアダムスブリッジと呼ばれる陸橋が存在している。島の中央から南部にかけて山岳・高原地帯が広がり、北部から東部にかけては平坦な土地が広がっている。

気候

ファイル:Sri Lanka Precipitation and Irrigation map.png
乾燥地帯 (dry zone) と湿潤地帯 (wet zone)

気温は年間を通じて2〜3℃程度しか変化しないが、地形による気候の差が激しい。セイロン島には雨季と乾季があり、年二回の季節風である南西モンスーンと北東モンスーンにより大量の降水がもたらされる。セイロン島の気候は北東モンスーンの時期のみに雨季が訪れる乾燥地帯 (dry zone) と、北東・南西の双方の時期に雨季が訪れる湿潤地帯 (wet zone) の2つに大別される。島の南西部が湿潤地帯、北部・東部・南東部が乾燥地帯である。[1] テンプレート:Clearleft

地形

面積は、日本の九州より少し大きく、北海道よりやや小さい広さである。いちばん北のジャフナ半島から南のドンドゥラ岬まで,直線で約450Km。 島の南よりの中央部は標 高2000m級の山岳地帯であり,その中心の町・ヌワラエリヤは,年間の平均気温が15〜16℃のため,古くから避暑地として開発された。 また,このあたりの山々には茶畑が広がり、世界的に有名なお茶の生産地になっています。スリランカで一番高いピドゥルタラーガラ山(標高2524m)もここにある。いちばん長いマハウェリ川(全長331Km)もこのあたりが水源になっています。中央部から島の北の方に行くにつれて土地は少しずつ低くなり、ダンブッラシーギリヤあたりになるとほとんど平野となる。

山岳
河川
湾・海峡
島嶼
半島
森林

動植物

テンプレート:See also

固有種

脚注

  1. テンプレート:Cite book

関連項目

テンプレート:Sister

テンプレート:アジアの題材