スピカ

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スピカ(Spica)は、おとめ座α星おとめ座で最も明るい恒星で全天21の1等星の1つ。春の夜に青白く輝く。

概要

スピカを見つける簡単な方法は、北斗七星の取っ手の部分からうしかい座アークトゥルスまでの長さを同じ分だけ伸ばした所にある。なお、この線を春の大曲線という。

特徴

実視では0.98等の主星と12.0等の伴星からなる連星系に見えるが[1]、主星はさらに四重の分光連星で構成されており、全体では五重の連星系を構成している[2]。また、変光星ケフェウス座β型変光星)でもある。

観測など

スピカは秋分点の近くにある1等星であるため、しばしば歳差運動の観測に利用されてきた。古代ギリシャの天文学者ヒッパルコスはスピカの位置を観測することで初めて分点の歳差運動を発見した。テーベの神殿は紀元前3200年前に建てられた時、スピカの方向を向いていた。時代を経るにつれてその歳差運動により、神殿の建設された頃の方位からスピカの方向が異なっていたのである。のちの時代の天文学者コペルニクスも、歳差運動の研究のために、手製の望遠鏡でスピカを何度も観測している。

名称

学名はα Virginis(略称はα Vir)。おとめ座の女神が持つ麦の穂の先の位置にあることから、ラテン語の穂先に由来して名付けられた[3]。原義は「(穂先のように)尖ったもの」の意で、英語のスパイクSpike)と同根。中国では「角」と呼ばれている。

「真珠星」について

日本では「真珠星[4]」という名前が知られているが、これは以下の経緯による。

スピカには元々広く知られた和名はなく、野尻抱影は40年以上この星の和名を探したものの、わずかに福井県日高郡で「しんじぼし」と呼ばれる星をスピカと推定し、その語源を「真珠」と類推したに留まった。その後太平洋戦争末期、海軍航空隊から常用恒星の日本語の名前を付けるように依頼された際に「真珠星」の名をスピカに当てた[5]。戦後も野尻がこの呼び名を使い続けたことにより、「日本では「真珠星」」という認識が広まった。

脚注

注釈

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出典

  1. テンプレート:Cite web
  2. スピカ おとめ座の1等星
  3. テンプレート:Cite book
  4. テンプレート:Cite web
  5. テンプレート:Cite book

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関連項目

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