シャッター

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シャッター(window shutter)は、鎧戸(よろいど)ともいい、何枚もの細長い部材をすだれのように連接した戸にすることで枠体に巻き込んだり片寄せしてこれを収納できるようにした建具[1]。大きさは、工場のガレージくらいの大きいものから、住宅の窓くらいの小さなものまである。細い材料を複数組み合わせることによって自由度を与えた。

歴史

テンプレート:節スタブ 1896年日本銀行本店に設置されたのが日本初とされ、1903年梅川鉄工所が国産初のシャッター製造を始めた。

用途

主に商店倉庫などの外部に面した出入口やショーウインドーの部分に組み込まれ、営業時間中は収納されているが、営業時間外は閉じておくことで、外部と出入りできないよう防犯の役目を担う。また、一部の通気・採光型のシャッター等は店舗に採用することの理由に『閉店後のセキュリティ』の他、『インテリアデザイン』や『閉店後ショーウィンドウ化』の目的を持ったものも存在する。

店舗外構のシャッターには様々な塗装デザインが施され、店舗の広告・宣伝の効能を有するものが多い。

建物の内部では防火シャッターとして、百貨店学校地下鉄駅などの各種施設に設置され、火災などが発生すると自動的にシャッターが閉まって、延焼を防ぐ役目を持つ。この際、発生する有毒ガス等も遮ることが可能な様に防煙機能を予め設けられていることが必要である。

また、自動車を収納する車庫(ガレージ)の開口部に設けられることも多く、こちらは車両盗難を防止することを主眼としているが、デザインやエクステリアの一環として様々な工夫がされることがある。

なお、最近では一般家庭での防犯用に各シャッターメーカーが販売を開始した小型の窓シャッター等も出回っている。

種類

建築建具としての種類としては、

  1. 開閉方式により
    通常の上下開閉をする『上下開閉式シャッター(通常、"上下開閉式"を略して単に『シャッター』と呼ぶ)』、雨戸のように左右に開閉する『横開閉式(横引き)シャッター』、更には開く屋根や床のような『水平開閉式(水平引き)シャッター』等
  2. スラット(鎧)の規格により
    幅が自由に設定でき場合により大型にかつスラットが重くなる『重量シャッター』と、1枚の幅に制限のある比較的スラットが軽い小型の『軽量シャッター』等
  3. 用途により
    間仕切りや店舗の管理等に用いる『管理シャッター』、侵入やピッキングなどを防ぐ『防犯シャッター』、火災等の事故や災害時の延焼や有毒ガスなどを阻止する『防火(防煙)シャッター』等
  4. 駆動方式により
    手で開け閉めする『手動式』、モーターを備えている『電動式』(尚、停電時には手動駆動に切替可能な機構を持つ)

に分類する分け方がある。

また、閉鎖時の形状として、全閉鎖の『スラットシャッター』、通風はないが採光は可能の『(透明)パネルシャッター』、通風と採光を共存可能の半開放の『パイプシャッター』等がある。 また一部のシャッターにはスラットシャッターに採光用の加工がされているものもある(小窓を設けるなど)。尚特殊な形状のスラットを持ち、採光と防犯を両立させた、非収納時でもスラットをブラインドのように開閉可能なものも存在する。

材質としては、扉はアルミスチールステンレス製、布製、ビニール製、透明パネルシャッターではポリカーボネイトなどがあり、枠と方立にはアルミ、スチール、ステンレスなどがある。

シャッターの収納方法は、『巻き取り式』のほか、『折りたたみ式』、工場や格納庫などで使われる『オーバースライダー式』、更に壁や天井などに雨戸のように流し込む『流し込み式』などがある。

一般的には上下昇降型のシャッターは曲線配置できない(方立で区切る必要がある)が、横開閉型のシャッターにはこの弱点を克服しているものがある。

参考迄に、シャッターは日本の建築法令上は『鋼製建具』に分類されている(材質が鋼でなくても)。

シャッターメーカー

シャッターメーカや業界団体の名称では、「シッター」と「ヤ」を大きく表記するものが多い(コマーシャルなどでの社名の発音は「シャッター」)。これは商標登録や商業登記に小文字(拗音)が使えなかった名残である。他の例ではカメラ・OA機器メーカの「ノン」、「富士フルム」、その他ーピーなど。

日本

日本以外

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出典

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関連項目

外部リンク

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  1. 意匠分類定義カード(L4) 特許庁