ザ・ぼんち

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テンプレート:Infobox Musician ザ・ぼんち(The Bonchi)は、漫才コンビ。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。1973年コンビ結成。1980年代前半に一世を風靡した。

プロフィール

ぼんちおさむ(旧芸名・おさむ、1952年12月16日 - )
里見まさと(さとみ まさと、旧芸名・まさと、1952年4月25日 - )

来歴

タイヘイトリオに師事し、レツゴー三匹の弟弟子に当たる。1973年デビュー。コンビ名の「ぼんち」は、山崎豊子の大阪・船場を舞台とした小説タイトルにもなった大阪船場言葉で「器の大きい坊ちゃん」の意味である。松竹芸能からデビューしたが、和光プロダクションを経て吉本に移籍。毎日放送テレビヤングおー!おー!」のユニット「チンチラチン」のメンバーで売り出し、一時は同局の「モーレツ!!しごき教室」にも出演して若手の注目株と目された。 1980年関西テレビの「花王名人劇場」やフジテレビの「THE MANZAI」で横山やすし・西川きよしB&B島田洋七島田洋八)、島田紳助・松本竜介西川のりお・上方よしお太平サブロー・シローらと共に爆笑漫才を披露、漫才ブームの頂点を極めたコンビへと発展した。この当時大阪・東京の会場をヘリコプターで往復し、楽屋過労防止のために点滴を打っていたと言われている。

1981年恋のぼんちシートフォーライフからレコードデビュー、売上80万枚、オリコンでは最高位2位になる大ヒット曲となり、日本武道館を満員にした初の漫才師となった。発売当時吉本興業はこのレコードが売れるとは思わず、フォーライフからの30万円で原盤権買取の話を断ったという。 1986年にコンビ解散。

コンビ解散後は、おさむは「はぐれ刑事純情派」などのテレビドラマなどに出演、俳優としての活動を始めた。一方のまさとは、現芸名に改名し亀山房代とともに「里見まさと・亀山房代」という男女漫才コンビを組み、「ザ・ぼんち」として頂点を極めたにも関わらず若手と同じ扱いで再スタート。実績を重ね、遂には1998年上方漫才大賞を受賞。漫才ブームの折苦楽を共にした島田紳助はこの受賞をわが事のように喜び、漫才師としてのまさとの生き様に感動したという。その後亀山の妊娠により、コンビを解散。

2003年に「ザ・ぼんち」としての活動を再開。

吉本興業代表取締役会長の吉野伊佐男はザ・ぼんちの元マネージャーである。

現在、中川礼二モノマネをしたことによりTBSラジオで放送中の雨上がり決死隊がパーソナリティーを務める「雨上がり決死隊べしゃりブリンッ!」にて話題になっている。

コンビの設定は男前&ボケで、原点はアメリカの底抜けコンビ「ディーン・マーティン&ジェリー・ルイス」にある。おさむはルイスの大ファンであることを公言しており、髪型やダンス、芸風など重なる部分も多々ある。現在日本で発売されているDVDはルイス単独作だが、コンビものを見れば、いかにこのコンビが「マーティン&ルイス」の影響を受けているかが理解できる。

エピソード

おさむとまさとは大阪の興國高校の同級生である。同校の同級生としては他に九十九一がいる。

おさむは売れない時代、月亭八方の経営する飲食店でアルバイトをしていた。その頃まだ顔が知られていないために客から、「兄ちゃん、オモロイから芸人になったらええで」とよく勧められたという。また吉本へ移籍する以前、小さな芸能事務所に在籍していた頃は、大手事務所に所属する芸人と放送局から差別的な待遇を受けた。これらの経験から「売れて見返してやろやないか!」という気持ちを奮い起したと語っている。

受賞歴

(音楽新人賞の田原俊彦松田聖子らを抑え、芸能新人賞受賞者では最初で最後の最優秀新人賞受賞者に)
  • 1981年 第1回花王名人大賞 最優秀新人賞
  • 1981年 第16回上方漫才大賞 大賞

ギャグ(口癖)

  • そうーなんですよ、川崎さん(おさむ、山本耕一のものまね)
  • ちょっと待ってください、山本さん(まさと、川崎敬三のものまね)
  • おさむちゃんで~す(おさむ)このセリフのあと続けて自分の頭をげんこつで叩くフリ(振り切らないで頭上で止める)をしながら口内で舌を鳴らす。
  • 潮来の伊太郎~、あれ~(おさむ、橋幸夫ものまね
  • 今日、耳日曜(おさむ)
  • おまえは、病気やろ(まさと)
  • やったやった!○○やった!!。(まさと)※○○の中には「阪神勝ってる」等が入る。

テレビ・ラジオ

過去の出演作

里見まさと個人の出演作も記載

レコード

  • 恋のぼんちシート
  • ラヂオ-ニューミュージックに耳を塞いで- (ギャグは間奏の独白部分のみ)
  • るんるんブギ(ショッピング編)
  • ぼくの妹に - (加山雄三のカバー)

テレビCM

師匠

タイヘイトリオ

弟子

脚注

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外部リンク

  • 1.0 1.1 1.2 ザ・ぼんち・里見まさと『おおきに! 漫才 人生は何歳からでもやり直せるヨシモトブックスワニブックス、2013年、p10-18