ケツァール

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ケツァール (スペイン語英語 quetzalナワトル語 quetzalli) は、鳥類キヌバネドリ科の一種である。学名 テンプレート:Interlangカザリキヌバネドリの和名もある。

鮮やかな色彩をもつ美しい鳥として知られている。

語法

ケツァールはアステカの主要言語だったナワトル語由来で、「大きく輝いた尾羽」[1]または「ケツァールの尾の雨おおい羽[2]という意味である。語根quetz は、「立つ」という意味で、羽を立てた状態を意味する。

ケツァールは本来はこの種を意味し、日本語などでは主にその意味で使う。しかし、スペイン語や英語では主にケツァール属 テンプレート:Interlang の総称で、さらにアメリカ鳥学会 (AOU) は テンプレート:Interlang 属をケツァールに含めている。そのため、この種の英語名は Quetzal ではなく Resplendent Quetzal(輝くケツァール)である。

種小名 mocinno は記載者パブロ・デ・ラ・ジャーベ (テンプレート:Interlang) の恩師ホセ・モシーニョ (テンプレート:Interlang) の姓のラテン語化である。

分布

メキシコ南部からパナマにかけての山岳地帯の森林に生息している。

特徴

体長は35cm程度だがオスは長い飾り羽をもち、これを含めると全長は90~120cmにもなる。頭から背にかけて光沢のある濃緑色をしており、腹部が鮮やかな赤色である。

文化

中南米

古代アステカではケツァールは農耕神ケツァルコアトルの使いであり、ケツァールの羽毛を身につけることは最高位の聖職者と王だけに許された特権であった。

ケツァールはグアテマラ国鳥で、通貨単位名でもある。ただし日本では、通貨としては「ケツァル」と言うことが多い。

日本

静岡朝日テレビマスコットキャラクターとして、ケツァールをモチーフにしたキャラクター「アーサー」が、1993年10月1日2005年3月末まで使われていた。

また、鳳凰の一種とも言われるの外観について、ケツァールに合致するとの指摘もある。(笹間良彦 『図説・日本未確認生物事典』 柏書房、1994年、163頁。ISBN 978-4-7601-1299-9)

北海道テレビ放送の番組「水曜どうでしょう」には、ケツァールを撮影するためにコスタリカで苦闘する企画がある(該当項参照のこと)。

画像

出典

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  1. American Heritage Dictionary
  2. Merriam-Webster Collegiate Dictionary