クロノ・トリガー

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テンプレート:Infoboxクロノ・トリガー』 (Chrono Trigger) は、1995年3月11日に、スクウェア(現スクウェア・エニックス)から発売された日本スーパーファミコンゲームソフト

ジャンルロールプレイングゲーム

後にプレイステーション版が発売され、続編にあたる『クロノ・クロス』も製作された。また、2008年11月20日ニンテンドーDSへの移植版が発売された。2011年4月25日からiアプリとして配信され、2011年4月26日からWiiバーチャルコンソールでスーパーファミコン版が、2011年9月28日からゲームアーカイブスでプレイステーション版が配信されている。2011年12月9日にはiPhone / iPod touch版が、2011年12月22日にはAndroid版とEZアプリ(B)版が配信された(各機種版の詳細は移植版の節を参照)。

ストーリー

主人公クロノ達は偶然の事故から時間を移動する手段を発見し、時を越えて様々な時代を行き来する中で、自分達に降りかかる問題を解決していく。やがて荒廃した時代に行き着いたクロノ達は、そこが謎の生命体「ラヴォス」によって滅亡した自分たちの未来であることを知る。クロノ達は失意に陥るものの諦めず、ラヴォスの出現した原因を突き止めて未来を救うことを決意する。

時代を巡るうちに、ラヴォスとは、中世時代の魔王が人類殲滅のために創造した存在であるという説が浮上する。魔王に対抗できる勇者の力を目覚めさせ、魔王を倒すことはできたものの、実際には魔王はラヴォスを創造したのではなく時空の彼方から召喚したに過ぎず、またもやラヴォスの正体は霧の向こうに消える。次に行き着いた原始時代では、恐竜人と原始人の生存を懸けた戦いが行われていた。クロノ達の活躍により、戦いは原始人の勝利で終わる。

しかしその時、天に輝く赤い星が近づいてくる。そこで原始人であるエイラのつぶやいた言葉「ラヴォス」にクロノ達は驚愕する。「ラヴォス」とは原始人の言葉で「巨大な火」の意味。別の惑星から地球へやってきた異星知性体、それがラヴォスだったのだ。クロノ達は、人々が魔法を利用していた時代におもむき、ラヴォスの力を手に入れんとする者の野望を止めようとする。しかしラヴォスの力は強大無比で、戦いの中でクロノが消滅してしまう。悲しみに暮れる仲間達であったが、時の賢者ハッシュが持っていた「時の卵」クロノトリガーの力を借り、クロノは仲間達の元に戻ることに成功する。

そしてクロノ達は、再度ラヴォスとの決戦に挑み、これに勝利。未来の世界を救うことに成功した。

世界設定

主人公たちは過去・現在・未来にわたり、時間を越えて冒険をする。冒険の舞台となる時代は5つあり、その数だけワールドマップが用意されている。また、過去での行動によりワールドマップなどに変化が発生するケースもある。

次に、各時代の特色を紹介する。なお、「A.D.」は「ガルディア王国暦」、「B.C.」は「ガルディア王国暦前」で、A.D.1年はガルディア王国の成立年である。

原始(B.C.65000000)
原始の世界では、猿から進化した人間と、恐竜から進化した恐竜人がおり、それぞれが「大地のおきて」に従って次の時代への生き残りを懸け争っている。人間たちは竪穴式住居を築き小集落を形成している一方、恐竜人たちはコロニーに大集落を作り上げている。また人間たちは、恐竜人と戦う「イオカ族」と、恐竜人を恐れて森に隠れ住む「ラルバ族」の2つに分かれている。各地で火山が噴煙を上げており、その合間に平野とジャングルがある。
古代(B.C.12000)
古代は、雪と氷に覆われた極寒の世界であり、現代では失われた「魔法」が使われていた時代である。陸地はわずかに残るばかりで、地表のほとんどは海で占められている。魔法の能力を持つか否かで人は2つの階層に分かたれている。魔法を使うことができない人間は、厳しい環境の中ひっそりした生活を強いられている。一方、魔法を使うことができる人間は、浮遊大陸に魔法によって支配される王国を築き、常に魔術を磨いていた。後に大陸の大半が海中に沈むが、A.D.600年に地形変化などは起きていない。
中世(A.D.600)
中世では、魔王がモンスターの軍を率いて、世界の征服に乗り出している。人間側の唯一の希望である勇者サイラスは青年剣士グレンと共に魔王討伐を志すが、サイラスは敗れ、人々は絶望の淵に立たされていた。
現代(A.D.1000)
ガルディア王国の千年祭を祝う平和に酔いしれる現代。電気・ガス・水道などの一般的なライフラインが普及している。王国に住む少年クロノは、祭りの会場で一人の少女と出会う。その後、幼馴染の科学者ルッカが発明したテレポッドという転送装置がきっかけとなり、遥かなる時間を巡る冒険に旅立つことになる。
世界崩壊(A.D.1999)
A.D.1999年、ラヴォスの日1時24分、6000万年以上もの長きに渡って地中深くに潜んでいたラヴォスが地上に姿を現すことにより、地球は死の星となる。DS版ではタイムワープ時にこの時代にカーソルを合わせるとワールドマップが確認できるが、ラヴォスとの戦い以外で冒険の舞台として歩くことはできない。なおこの時代のラヴォスとの戦いに敗れると、それにより世界が滅ぼされる様子が描かれるバッドエンディングが流れる。
未来(A.D.2300)
人々は地上に残るシェルターでわずかに生き長らえていた。廃墟の街には暴走した機械やミュータントがあふれ、人々に牙を向く。自分達の世界の結末を変えるために、クロノ達はラヴォスを倒すことを決意する。
黒の夢(B.C.12000 - A.D.2300)
古代でラヴォスを呼び覚ました後の海底神殿が変化した姿。本作のラストダンジョンであるが、ここを訪れなくてもラヴォスと戦うことは可能。
時の最果て(∞)
全ての時代に通じていてどの時代にも属さない時空を越えた謎の場所。物語を進める上でクロノたちの拠点となる。

キャラクター

括弧内は英語版 "Chrono Trigger" およびニンテンドーDS移植版における英語設定での名前。日本語版とは異なる名前になっているキャラクターも多い。日本語版での名前に英文字綴りがあるものは、日本語版 / 英語版の順に記す。 なお全てのプレイヤーキャラクターは登場時にプレイヤーが名前を付けられるため、その際の初期名を記す。

プレイヤーキャラクター

クロノ (Chrono / Crono)
物語の主人公である少年。17歳。セリフは喋らないが、特定のエンディングで唯一のセリフが用意されている。逆立った鮮やかな赤い髪とハチマキがトレードマーク。公式イラストではほとんどの場合左手で刀を持っている。最初はパーティから外すことができないが、終盤ではフリーメンバーとなる。
死亡するイベントがあり、復活させるイベントもあるが、彼を復活させなくてもクリア可能。その場合、エンディングの内容は仲間が彼を蘇らせる方法を探すものになる。
使用する武器は日本刀(モップなど一部例外あり)。属性は天。雷系の魔法と聖なる魔法を使う。日本刀と天属性の魔法による攻撃がメインになるキャラクターである。
マール (Marl / Marle)
クロノが千年祭会場で出会った少女。16歳。A.D.1000年のガルディア王国の王女であり、本名はマールディア (Nadia) 。天真爛漫でおてんばな性格。父親に反発して「城出」し、クロノたちと旅をすることに。
武器はボウガンもしくは弓。属性は水、その中でも氷系の魔法を主に使う。初期段階から回復技を使うことができ、攻撃魔法・回復魔法・蘇生魔法・補助魔法を覚えていく。魔力が高いため回復魔法の効果が高い。
ルッカ (Lucca)
クロノの幼馴染の少女。19歳。大の発明好きで、自分の才能に強い自信を持っている。機械やロボットを作ったり直すのが趣味で、彼女の開発したテレポッド(転移装置)から事件は始まる。その髪型や紫色の髪と眼鏡から、『Vジャンプ』の表紙で『Dr.スランプ』の則巻アラレがコスプレしていたこともある。10年前の母・ララの悲劇を止められなかった自分を責め、それ以後、機械に興味を持つようになる(イベント次第で、この過去を変えることが可能)。
ガン(銃)を武器として使う。属性は火。炎で敵を焼き尽くす魔法を使う。火属性の魔法と各種発明品による攻撃が強力なキャラクターである。魔力が高いため、火属性の魔法は大ダメージが期待できる。
カエルが元のグレンの姿に戻るエンディングでは、彼に対しハンサム発言をしたり、ガルディア城のある兵士(本当は女であるが)の顔には攻撃をしなかったりと、ハンサムには目が無いという一面もある。
また、マールがクロノに対する好意をハッキリ示すのに対し、彼女は恋愛には興味を示す描写はあまり無い。だが、クロノ復活のイベントではパーティからマールを外し、ルッカだけを入れている状態でのみルッカのクロノに対する「本当の気持ち」を一部知ることができる。
『クロノ・クロス』では「ルッカ・アシュティア」というフルネームが設定されている。
ロボ (Robo)
未来の「プロメテドーム」で壊れかけたまま放置されていたが、ルッカが修理し仲間となったロボット。未来での本名(コードネーム)は「プロメテス」だが、マールの助言を受けたクロノが勝手に「ロボ」と名付けてしまった。製造番号はR66-Y。内蔵されたロケットパンチレーザーによる攻撃、ビームによる回復など多彩な技を使う。
レーザー等の内蔵武器を除けば、素手での打撃や体当たりを主体とするが、アーム(腕)の部分が換装可能な武器となっている。ロボットのため属性はないが、スペッキオによるとレーザーなどの武器が冥攻撃によく似ているらしい。
カエル (Kaeru / Frog)
中世ガルディア王国の騎士。ガルディア王国前騎士団長であった親友サイラスの遺志を継ぎ、新たなる「勇者」として伝説の剣グランドリオンを手に戦うことになる。元はグレン (Glenn) という名の人間だったが、魔王の呪いによりカエルの姿となってしまい、それ以来正体を隠してリーネ王妃を影から守っていた。古代で魔王が死んだ場合にはエンディングで人間の姿に戻る。また、PS版のエンディングムービーでは魔王が倒されたか否かに関係なく人間の姿で登場する。
武器は西洋の剣。属性はマールと同じく水だが、攻撃魔法は水の力を使うウォーター系となっている。攻撃魔法と回復魔法の両方を使うことができる万能戦士。
エイラ (Eira / Ayla)
原始時代の集落“イオカ村”の長。24歳。パワフルでセクシーな女性で、強い者を好む。ストーリー中、マールの先祖であるらしいことが示唆される。
武器は使用せず、パンチ・キック・噛み付きなどの肉弾戦を得意とする。ゲームシステム的には、武器は装備変更できず「こぶし」で固定されているが、レベルアップをする事でこの「こぶし」は、段階的に同名だがクリティカル率が高い「こぶし」にレベル24とレベル48に変化し、更にレベル72まで上がるとクリティカル率も更に上昇して混乱の追加効果がある「てっけん」、そしてレベル96になるとクリティカル率は初期の「こぶし」よりも低くなってしまうもののクリティカル時には9999ダメージが出る「ごうけん」へと変化する。ただし変化タイミングはレベルアップした瞬間ではない。なお、裏技を使用する事でアイテムとして入手する事もできる。攻略本には、「ごうけん」はレベル97と記載されているが、誤りである。
魔法が栄える以前の生まれのため、魔法は使えず属性も無い。
名前は『大地の子エイラ』に由来しているテンプレート:要出典
魔王 (Maoh / Magus)
中世ガルディア王国の平和を脅かす魔族を統べる存在。後世では「ラヴォスを生み出して世界を滅ぼそうとした」と伝えられているが、実は古代ジール王国の王子ジャキであり、自らの手で倒すためにラヴォスを目覚めさせようとしていた。このキャラクターのみ、仲間にするか否かを任意で選択可能。
大鎌)を武器とし、回転しながら敵を切り裂く。属性は冥だが、天・火・水・冥の4種すべての魔法を使うことが可能。魔力がかなり高く、魔法攻撃は大ダメージが期待できる。ただし、特定の条件でしか仲間との連携技は出せない。
唯一デフォルトの名前が漢字のキャラクターであり、“魔”がゲーム中で小さい文字として表示される時、複雑な文字を限られたドットで表現できないため略字(广+マ)の形になる。

プレイヤーキャラクターに関して言えば、これらはデフォルトの名前であり、5文字までなら自由に名前を変えることができる。また、タイムマシンである「シルバード」の名前も同様に変更可能。ただし漢字を使うことはできないため、魔王だけは一度名前を変えると通常の方法では元に戻せなくなるがDS版に限りセレクトボタンで初期設定の名前に戻すことが可能。「つよくてニューゲーム」を行った場合、全ての名前はデフォルトに戻される。名前を変えた場合、エイラがクロノを呼ぶ名前は先頭の2文字、マールの本名は前3文字+ディア、魔王軍の名前は名前+軍に変わる。

現代のキャラクター

ガルディア33世 (King Guardia XXXIII)
現代のガルディア国王。マールの父。真面目で融通が利かないところがあるが、マールのことは自分なりに心配している。高血圧のため、パレポリの「ハイパー干し肉」を苦手としている。虹の貝殻入手後、偽大臣にはめられ、王国裁判にかけられるが、クロノ達の活躍により、無事救出された。
アリーチェ (Ariche)
ガルディア王妃でマールの母。故人。
ボッシュ (Melchior)
千年祭で武器を売っていたメディーナ村の鍛冶屋。その正体は古代ジール王国3賢者の1人で、ジール王国では“命の賢者”と呼ばれていた。
タバン (Taban)
ルッカの父で、同じく発明家。強力な武器や防具を造ってルッカを助ける。
ララ (Lala / Lara)
ルッカの母。発明には無関心。10年前にある事故に巻き込まれ、両足の自由を失ってしまう。なお、英語版では名前の綴りが「Lara」だが、日本語版では「Lala」で、彼女の名前の綴りがあるイベントに影響をもたらす。
ジナ (Mom)
クロノの母。クロノ達の旅の行方より飼い猫の世話に関心がある。何事にも動じない性格で、カエルやロボ、魔王等の仲間を見ても常にマイペースで接する。
ノルシュティン・ベッケラー (Norstein Bekkler)
暗闇に浮かぶ顔と手だけの人物。千年祭にてテントを張り、「ノルシュティン・ベッケラーの実験小屋」と称して3種類のミニゲームを行っている。『ファイナルファンタジーVI』からゲストとしてビッグス&ウェッジが新たな仲間ピエットと共に登場するほか、景品としてもらえるドッペル君(人形)は後に重要な役割を果たす。未来にいるガッシュ(の意識を移植されたヌゥ)が彼のことを知っていた。現代にいながらにしてミニゲームの景品を過去・未来に送ることができる。
ビネガー8世 (Ozzie VIII)
中世のビネガー(後述)の子孫。魔物の村メディーナで村長をしているが、クロノ達が中世の歴史を変えることにより立場が変化する。

中世のキャラクター

ガルディア21世 (Guardia XXI)
A.D.600年の時点でのガルディア国王。魔王との決戦で剣を取るが倒れて一時期寝込んでいた。
リーネ (Leene)
A.D.600年のガルディア王妃。年齢よりも若く見え髪型以外はマールとそっくり。特定のエンディングではカエルと結婚する。現代で千年祭が行われているリーネ広場は彼女の名前に由来する。
サイラス (Cyrus)
中世ガルディア王国の前騎士団長。必殺技はニルヴァーナ・スラッシュ。グランとリオンに挑んでグランドリオンを入手、化け蛙ゴールデンフロッグを退治して勇者バッジを取り戻した。10年前、伝説の剣グランドリオンを携え親友のグレンと共にデナドロ山で魔王に闘いを挑んだが、力及ばず敗死。その後、魔族が「北の廃墟」に彼を冒涜する墓を造って葬った。それから400年後まで廃墟に亡霊として留まり続ける事になる。
ビネガー (Ozzie)
魔王軍の将軍の1人。狡猾な罠を駆使する軍事参謀。だが、逃げてばかり。身を守る事に非常に長けている。後にパワーアップして「グレートビネガー」となる。魔王がいなくなってからは彼が代わって魔王の地位に就くが、器ではなかった。中世に飛ばされてきたジャキを最初に見つけた。口癖は「ビネガ〜ピ〜ンチ!」。名前の由来は酢の英語名「ビネガー(vinegar)」、英語版の名前の由来はオジー・オズボーンテンプレート:要出典。三将軍の名は、日本語版では調味料、英語版では実在するミュージシャンの名前をもじったもので統一されている。
マヨネー (Flea)
魔王軍の将軍の1人。外見は美しく巨乳だが、実はオカマ。肩書きは“空魔士”で、その名の通り空間全体に効果をもたらす魔法を得意とする。「トキメキ熱視線」という、投げキスで相手を自分にメロメロに洗脳する技も持つが、マヨネー自身は魔王を慕う。後にパワーアップして「スーパーマヨネー」となる。名前の由来はマヨネーズ、英語版の名前の由来はミュージシャンのフリーテンプレート:要出典
ソイソー (Slash)
魔王軍の将軍の1人。青色の皮膚を持つ。正々堂々の勝負を重んじる剣士。“外法剣士”の肩書きで呼ばれており、屍を操る術を使うが、自身が闘う場面では魔法に頼らず己の剣術の腕のみで戦う。ただしビネガーの「ミックスデルタ」に協力しているため、魔法自体は使える模様。後にパワーアップして「スーパーソイソー」となる。名前の由来は醤油の英語名「ソイソース(soy sauce)」、英語版の名前の由来はミュージシャンのスラッシュテンプレート:要出典
ビネガー、マヨネー、ソイソーの3人をまとめて指す名称として「魔王三大将軍」がある(ビネガー本人が自称)。この他に「三魔騎士」という呼び名もあるが、ゲーム本編のテキストには登場せず、攻略本『クロノ・トリガー ザ・パーフェクト』や続編の『クロノ・クロス』で表記されている名称になっている。
タータ (Tata)
ひょんな事から勇者バッジを拾ってしまった少年。それが原因で勇者として崇められることになる。本人はいたずら好きで臆病な普通の村の少年だが、彼が勇者として魔王を倒しに行くエンディングも存在する。
トマ・レバイン (Toma Levine)
虹色の貝殻を求めて旅をする冒険家。酒が大好き。A.D.1000年のチョラスの街の酒場には彼の子孫のトマ13世がいる。
フィオナ (Fiona)
戦争で砂漠化した森を蘇らせようとする壮大な計画を抱く女性。魔王との戦いに出た夫のマルコの帰りを一人待っている。
魔王のしもべ
マノリア修道院や魔王城に巣食う、魔王城の戦闘員。太めの身体で青い服を着た個体と全身紫の個体がいる。また、グランドリオンが眠るデナドロ山に登場するオウガンに似た個体も複数いる。
バンタ
タバンとルッカの祖先(名前もタバンのアナグラム)。ガルディア王の依頼でリーネ王妃へのプレゼントを作っている。才色兼備の娘を欲しがっていた(後に、時代は違うが子孫のルッカとして叶う事になる)。
グランとリオン (Masa and Mune)
グランドリオンに古代より宿りし精霊の兄弟。合体して巨大な姿に変身できる。赤い石で作られたナイフに込められたボッシュの希望が生命を得たもの。赤きナイフはドリストーンが持つその特性により、魔神器からラヴォスエネルギーを吸収し、グランドリオンへとその姿を変えた。
ヤクラ (Yakra)
リーネ王妃を誘拐した魔物。大臣に変身していた。A.D.1000年には彼の子孫のヤクラ13世が登場、クロノたちへの恨みは子孫にまで伝わっていたことが判明する。

未来のキャラクター

ガッシュ (Belthasar)
廃墟のドームで機械仕掛けのヌゥ(名前は「謎の物体」と表記される)と共に暮らし、死の山について研究している。タイムマシン「シルバード」の開発者。実は古代ジール王国3賢者の1人、“理の賢者”。物語が進むと死亡し、ヌゥに自らの頭脳を移植する。最初に未来に訪れた時期に「監視者のドーム」へ行くと、生きている彼に会うことが可能だが、すでに精神は崩壊し、正気を失っている。現代のノルシュテイン・ベッケラーのことを知っていた。
ドン (Doan)
アリスドームの長。ラヴォスが覚醒したA.D.1999年の情報センター長の末裔であり、ガルディア王家の血を引く。クロノ達と出会い、生への希望を得る。
ジョニー (Johnny)
32号廃墟にいる暴走ロボ軍団を率いているバイク型ロボット。スピードに全てをかけている。クロノ達とバイクレースで勝負をすることになる。
アトロポス145 (Atropos XR)
ロボ(プロメテス)と同じRシリーズのロボット。色はピンク系で、女性的な性格を持つ。人間に例えるとロボの兄弟姉妹のような存在。ジェノサイドームでロボとの再会を果たす。
マザーブレーン (Mother Brain)
ロボや同型ロボットを生み出した工場の中枢コンピュータ。人間が居ては世界の復興は無理と考え、残酷な計画を実行しようとする。

原始時代のキャラクター

キーノ (Kino)
エイラに好意を抱く青年。幼い頃に不思議山で拾われ、後にエイラの後を継ぎイオカ村の酋長となる。当初は嫉妬心からクロノたちをよく思わず、時間移動に使うゲートホルダーを盗み出したりもした。後のガルディア王家の祖先に当たる。原始時代の人物の中で、彼のみクロノをフルネームで呼ぶことがある。
ラルバ村の人々
エイラたちのイオカ村と異なり、恐竜人との戦いを避けて逃げた人達が隠れ住んでいる村。空を飛ぶ巨大な生き物“プテラン”の世話をしている。
恐竜人 (Reptite)
原始の人間と敵対する種族。常に集団で行動する。肌が緑と紫の個体が登場する。打撃をものともしない強固な皮膚を持つが、雷系の攻撃を受けると感電し防御力が弱まってしまう。リーダーと本拠地を失い、その後氷河期が訪れており、ほとんどが死滅したものと思われていたが、DS版の追加シナリオでは集落「竜の聖域」を作って生き延びている。
アザーラ (Azala)
原始の人間と敵対する恐竜人のリーダー。6400万年前のこの時代において、複雑なトラップや仕掛けなどを多数擁する巨大要塞を建築するなど極めて高い知能を持ち(中世・現代の人間並み。他の原始時代のキャラクターが片言でしゃべる中で彼とニズベールのみ現代的なしゃべり方をする)、超能力が使える。配下としてニズベール、ブラックティラノなどを従えている。人間を「サル共」と呼ぶ。エイラたち原始人との覇権争いに敗れ、自分たちのことを語り継ぐよう、宿敵のエイラに遺志を託して滅びる。「ラヴォス」のこともある程度知っており、「未来を…」という言葉を残す。
ニズベール (Nizbel)
怪力を誇る恐竜人。トリケラトプスに似た姿を持つ。他の恐竜人と異なり、雷系の攻撃を受けるとそれを蓄電し、放出できる。さらにパワーアップして防御力を高めた「ニズベールR」も登場する。喋る。
ブラックティラノ (Black Tyrano)
かなり大型の恐竜。強力な火炎(ティラノ火炎と呼ばれる)を吐いて攻撃する。また、その予備動作に当たる咆哮にはHP減少の状態異常効果もある。クロノたちに倒されてから数千万年後のAD.600には錆色の恐竜「ルストティラノ (Rust Tyrano) 」が登場する。喋らない。

古代のキャラクター

光の民 (Enlightened)
魔法の力を使うことができる人間たち。浮遊大陸にあるジール王国に住んでいる。
地の民 (Earthbound)
魔法の力を使うことができない人間たち。氷河期の大地に洞窟を掘って暮らしている。
ジール (Queen Zeal)
ジール王国の女王(女王の名前が国名になっている)。かつては優しい性格だったが、ラヴォスの力に魅入られてしまい、ラヴォスを絶対的な神と崇めて永遠の命の野望を抱く。浮遊大陸(ジール王国)崩壊後は黒の夢に潜み、最終的には巨大な顔と両手の怪物に変貌する。
サラ (Schala)
ジール王国の王女で、マールの持つペンダントの最初の持ち主。母であるジールをも凌ぐ強大な魔力を持つ。三賢者が失踪した後のジール王国で、魔神器を操作できるほどの魔力の持ち主はサラしかいなかったため、ジールに利用される事となる。心優しく、魔力を持たない地上の民の元へも何度か足を運んでいる。悲劇的な結末を迎えて魔王誕生の原因となる人物。「無数にある未来」の1つである『クロノ・クロス』とは極めて深い関係がある。
ジャキ (Janus)
ジール王国の王子でサラの弟。ラヴォスの力に魅せられ変貌していく母に激しい憎しみを抱き、その行為に対し不吉な予感を訴える。姉と愛猫のアルファド以外には心を閉ざしている。王家の血筋ながら全く魔力を持たないと言われていたが、本当は母を変貌させてしまった魔力を嫌っていたために心と一緒に自ら封印していただけであり、実際は女王はおろかサラをも凌ぐ魔力を秘めている。
後にゲートによって中世へ飛ばされ、成長後は魔王と呼ばれるようになる。
「黒い風が泣き始めた」と言い、人の死や不幸の前兆を感じ取る力がある。
ダルトン (Dalton)
ジール女王の側近の1人。「ダルトンゴーレム」と呼ばれる魔法生物を使役する。側近というだけあり、異空間からのゴーレムの召還や、瞬間移動など、空間を操る術に長けるが、予言者の登場により左遷されていた。有能な魔導師だが、狡猾かつ自己中心的で尊大な性格であり、常に女王を出し抜こうと目論んでいる。だがどこか間が抜けており、やることがいちいちせこい。部下からは給金をケチっていたことも手伝って、あまり尊敬はされていないようである。物のネーミングセンスが独特。ジール王国崩壊後はダルトン王国を建国しようとするが、パーティとの戦いで異次元に飛ばされてしまう。SFC版ではそのまま消息不明だったが、DS版では現代の次元の歪みで再びクロノたちの前に立ちふさがるも再び敗退し、負け惜しみとともに逃走していった。
予言者 (Prophet)
ジール王国に現れた謎の男。長いフードに身を包んでおり、表情はあまり見えない。未来の出来事を確実に予言し、女王に取り入って三賢者を排斥し海底神殿の建設を進める。正体は中世から戻ってきたジャキ(=魔王)。
ボッシュ (Melchior)
三賢者の1人、命の賢者。強力な魔力を持つ。ドリストーンを加工する技術を唯一持っており、三賢者による魔神器建造計画のリーダーだった。魔神器ができる前に用いられていた太陽石や虹の貝殻の加工技術も、今ではボッシュ以外に伝える者は居なくなっている。魔王が体験した歴史ではボッシュが赤きナイフで魔神器を破壊してラヴォスが現れるに至らなかったため、予言者の進言で嘆きの山に幽閉されている。後に現代へと飛ばされる。
ハッシュ (Gaspar)
三賢者の1人、時の賢者。強力な魔力を持つ。予言者の登場により身を隠し、地上の離れ小島で「時の卵」について研究している。後に時の最果てに飛ばされる。
ガッシュ (Belthasar)
三賢者の1人、理の賢者。強力な魔力を持つ。ジール王国の街、黒鳥号、海底神殿、シルバードの設計者。予言者の登場により身を隠している。後に未来に飛ばされる。
ドリーン (Doreen)
赤い石に宿る精霊。グランとリオンの姉。

その他のキャラクター

ハッシュ (Gaspar)
時の最果てに1人たたずむ老人。その正体は古代ジール王国三賢者の1人、“時の賢者”。クロノ消滅の後にある物をパーティーに授けてくれる。
スペッキオ (Spekkio)
時の最果てに住む戦の神。クロノたちの資質を見抜き、魔法を使えるようにする。「スペッキオ」とは「鏡」の意味で、強い者には恐ろしい姿、弱い者には弱そうな姿に見える。先頭キャラクターのレベルに応じて、原始ガエル型、マモ型、オウガン型、ギア型、グランとリオン型、ヌゥ型の6段階に姿と強さが変わっていく。彼には魔法攻撃しか通用しない。グランとリオン型からは、敵一体を虹色の光で包み込み、一撃で葬り去る強烈な攻撃を繰り出してくる。倒すと、形態に応じて能力アップ系などの様々なレアアイテムをくれる。なお、アイテムをくれるのは、各形態ごとに1回ずつとなっている。
ヌゥ (Nu)
原始から未来まであらゆる時代に存在している謎の存在。古代では「全ての生物はヌゥにはじまりヌゥに終わる」と記された書物が確認できるが、実際のところ生物であるのかどうかすら怪しい点がある。原始の狩りの森には雨天時しか出現しない。DS版の追加シナリオでは原始時代と中世でそれぞれ同一人物のヌゥに会う事が可能であり、生物だとすれば寿命は数千万年を超える事になる。
ラヴォス (Lavos)
原始時代に宇宙より飛来した謎の巨大生物。そしてA.D.1999に、突如として地下から出現して一瞬で世界を滅ぼした。物語の核心そのもの。
エイラ達の言葉で「ラ」は「火」、「ヴォス」は「大きい」という意味。
ラヴォスを消滅させ、破滅の未来を変えることが目的であり、ラヴォスはどこから来たのか?ラヴォスとはなんなのか?という謎が終盤で解き明かされる。

スタッフ

ドリームプロジェクト

  • 坂口博信 - スーパーバイザー、エグゼクティブプロデューサー
    • システムやイベントなどのアイデア考案をしている。実質的な現場指揮は部長(当時)でもあるディレクターの北瀬佳範。
  • 堀井雄二 - スーパーバイザー、ストーリー原案
  • 鳥山明 - キャラクターデザイン
    • メインキャラクターやシーンイラストを担当。サブキャラクターのイラストは『Vジャンプ』側によるものが多い。

ファイナルファンタジーシリーズ』(以下、『FFシリーズ』)の坂口博信、『ドラゴンクエストシリーズ』(以下、『DQシリーズ』)の堀井雄二、漫画家の鳥山明が並ぶということで『週刊少年ジャンプ』やゲーム雑誌では大々的に取り上げられた。

元々は『クロノ・クロス』のプロデューサーでもある田中弘道による「鳥山ワールドを再現する」という企画に「クロノ・トリガー」の名が冠されていた。諸々の事情で日の目を見る事は無く、坂口によりサルベージされた形となっている[1]

シナリオ全体を統括しているのは加藤正人だが、光田康典の公式ホームページのインタビュー[1]にて「一番偉い人から、シナリオ名義を上の企画の3人にしようかという話が出たが、北瀬・時田が止めに入ったおかげでストーリープランとして名が残った」と語った。実際に堀井が担当した箇所はプロットの初期版に留まっており、キャラクターの台詞や舞台となる場所の情景・仕掛け・構造などについてはタッチしておらず、加藤が全体的に加筆・修正した後、多くのスタッフの手が加わっている。なお、古代関連のシナリオおよびイベント、演出の制作は全て加藤によって行われている。

メインスタッフ

  • 青木和彦(プロデューサー)
  • 北瀬佳範(ディレクター)
  • 時田貴司(ディレクター)
  • 松井聡彦(ディレクター)
  • 加藤正人(ストーリープラン)
  • 伊藤裕之(イベントプラン)
  • 千葉広樹(イベントプラン)
  • 松原啓介(イベントプラン)
  • 光田康典(音楽) - メインコンポーザー、プレイステーション版のスタッフロールではクレジットされていない
  • 植松伸夫(音楽)
  • 松枝賀子(音楽) - 1曲作曲
  • 小久保啓三(メインプログラム)
  • 樋口勝久(メインプログラム)
  • 吉井清史(バトルプログラム)
  • 成田賢(ビジュアルプログラム)
  • 高橋哲哉(グラフィックディレクター)
  • 星野雅紀(グラフィックディレクター)
  • 蒲田泰彦(グラフィックディレクター)
  • 野村哲也(フィールドグラフィック)
  • 直良有祐(フィールドグラフィック)
  • 本根康之(フィールドグラフィック)
  • 西健一(フィールドプランナー)
  • 江藤桂大(フィールドプランナー)

移植版

原作であるスーパーファミコン版の発売後、複数の機種へ移植されている。

プレイステーション版

続編『クロノ・クロス』発売の2週間前である1999年11月2日に、プレイステーション移植版が発売された。2002年1月17日にはPS one Booksとして、2006年7月20日にはアルティメットヒッツとして廉価版が再発売となった。2011年9月28日からゲームアーカイブスで配信が開始された。

基本的にはスーパーファミコン版と同じ内容だが、新しい要素が付加されている。

新作アニメーションムービー
タイトル画面および、重要な場面のいくつかでセルアニメが流れる。制作は東映アニメーションで、鳥山明のキャラクターを再現した本格的なもの。ただしSFC版のイベントに割り込む形でムービーが挿入されるため、ムービーと実際のゲーム中で、同じイベントを表現したものを二重に見ることになる。また、ムービー中ではそのイベント時に必ず参加する仲間メンバー以外は登場しない。また、SFC版のオープニングデモはアニメーションによるオープニングムービーに差し替えられている[2]。なお、ムービー中のBGMは関戸剛のアレンジによるもの。
エンディングのムービーでは続編『クロノ・クロス』につながる場面と、メインキャラクターのその後が描かれている。また、特定のエンディングを見ると追加されるエンディングムービーは、『クロノ・クロス』の時間軸に分岐する伏線である。さらに、一度このムービーを見た状態でシステムデータに上書きすると、以降そのシステムデータを利用する限り、どのエンディングでもこのムービーが流れるようになってしまう。この点は後述するDS版において改善された。
おまけ
音楽、ムービー、一部の公式イラストやセル画、モンスターや技の詳細データ、アイテムの効果や入手場所のマップデータなどが見られる資料室。見たエンディングの種類に応じて少しずつ解禁されていく。
なお、ここで流れる「ある晴れた日の出会い」「散りゆく華」「運命へ」の3曲とエンディングムービー後に流れる「休息 〜戦いを終えて〜(DS版では『やすらぎ 〜想いの向こうに〜』)」は、移植版の制作を担当した会社の作曲家がオマケで作曲したものであるらしい[3]

この他、一部の台詞や演出が変更されていたり、一部のバグが修正されていたりなど細かい変更点もある。

PS版ではCD-ROM読み込みのため、SFC版よりも処理がかなり遅くなっている。また音源がSFC版と違うため、音楽や効果音などの音質が若干変質している(PS移植版『ファイナルファンタジーV』なども同様)。

PS版には上記アニメーションムービーなどの追加要素のほか、ゲームデータのセーブをメモリーカードによって行うため(1ブロック使用)、3箇所しかセーブする場所の無かったSFC版とは違いセーブデータ保存数に実質限界がない、といった利点もある。

また、非公認ではあるが、PS版のCD-ROM内にはSFC版のロムカセットのデータがそのまま納められているので(ルートディレクトリにある「Rom.bin」)、再生用の機器(書き換え可能なSFC用ロムカートリッジと書き込み機器)もしくはソフトウェア(SFC・SNESのロムデータに対応したエミュレータ)があればSFC版としてプレイ可能になっている。

ニンテンドーDS版

2008年11月20日ニンテンドーDSでの移植版が発売された。リメイクではなくDSならではの演出や新システムを追加した完全移植版。SFC版のメインコンポーザー光田康典が音楽監修として参加しており、できるだけSFC版の音源を再現したという。PS版にあったアニメーションムービーやギャラリーなどの要素も搭載している。2011年8月4日には、こちらもPS版同様アルティメットヒッツとして廉価版が販売されている。

DS版とSFC版およびPS版との相違点

システムの変更点

  • メニューなどがDSの2画面に合わせたデザインへと大きく刷新されており、キャラクターの移動や決定でDSのタッチペンを利用した操作が可能。このため、アイテムや技一覧でのL/Rボタンでのページ送りは廃止された(代わりにスクロールバーがある)。また、戦闘中の操作のみ設定でゲームモードを変えることができ、DSのインターフェイスに合わせてタッチ操作可能な「DS」と、上画面で従来そのままのデザインを再現しボタンと十字キーのみで操作する「クラシック」の2種類から選択できる。
  • アニメーションムービーはONとOFFを切り替えが可能になった。ムービー自体はPS版のものから増減していないが、エンディングムービーは流れる条件が一部変更された。なお、SFC版当時のオープニングデモはPS版同様に収録されていない。ムービーOFFにするとエンディングムービーなどもカットされるが、ギャラリーでは試聴可能になる。
  • 「入れ替え」が「編成」に名称が変わり、時の最果てにいる仲間も含めたメンバーチェンジになった。これにより、Yボタン(PS版では□ボタン)のメンバー呼び出し機能は廃止された。
  • アイテム名、技名、モンスター名はこれまでに漢字は使用されていなかったが、DS版では新たに漢字を使用している。
  • 言語設定が追加され、日本語と英語の2種類から切り替えることが可能。英語設定では過去の北米移植版のテキストに準じており、名前にアルファベットを使用可能。ゲーム開始時の言語はDS本体の言語設定に依存する。
  • PS版の「おまけ」は「ギャラリー」に変更され、アイテムや敵のデータなどは実際に入手したり遭遇したりしたもののみが随時追加されて埋まっていくようになった。PS版での誤表記が一部修正されたほか、新規追加モンスターや追加アイテムなども掲載される。
  • ゲームクリア時にクリアデータをセーブする形式となり、これによって「強くてニューゲーム」が出現するようになった。ただし、クリアデータのセーブで更新されるのはギャラリーの情報のみで、その他のデータは直前のセーブポイント時点のデータのまま変わらない(ストーリー進行度、所持アイテム、再開地点などはクリア前の最終セーブ時点のものに戻される)。

新規追加イベント

  • DS版新規のマルチイベントとして「竜の聖域」と「次元のゆがみ」が追加、それに伴い新たなダンジョン、アイテム、モンスター(ボスも含む)の追加。未使用曲であった「歌う山」も使われている。
  • 本編の進行には直接関係しないミニゲームとして、モンスターを育成する通信対戦ゲーム「次元の闘技場」が追加。未使用曲であった「戦い2」も使われている。
  • 一度ゲームをクリアした後に挑める所定のイベントをこなすことにより、「すでにラヴォスが倒された、『トリガー』本編とは異なる別次元」を経由して「時の闇」に行くことができるようになり、別の世界の魔王、サラ、そして『クロノ・クロス』のラストボス「時喰い」の前身である裏ボス「夢喰い」が登場する。これに伴い、PS版でのバッドエンディングムービーもこの特殊エンディングでのみ流れるよう変更がなされており、『クロノ・クロス』の世界が、『トリガー』においてプレイヤーがラヴォスを倒す前に、すでに分岐していた別の世界であるということが示されている。

DS版の予約特典

メインテーマである「クロノ・トリガー」と、このために編曲されたクロノ・トリガーメドレーを光田康典が全面監修・制作・指揮してオーケストラによる生演奏で収録したサウンドトラック『CHRONO TRIGGER ORCHESTRA EXTRA SOUNDTRACKS』がソフトの予約者に特典として配布された(数量限定)。なお、後に発売されたオリジナル・サウンドトラックのDVDにも収録されている。

  • クロノ・トリガー 〜Orchestra Version〜
    • 作曲 - 光田康典
    • 編曲 - 亀岡夏海
  • クロノ・トリガーメドレー 〜Orchestra Version〜
    「予感」、「ガルディア王国千年祭」、「風の憧憬」、「カエルのテーマ」、「魔王決戦」、「エピローグ 〜親しき仲間へ〜」、「遥かなる時の彼方へ」
    • 作曲 - 光田康典
    • 編曲 - 亀岡夏海

携帯電話(フィーチャーフォン/スマートフォン)版

携帯電話ゲームとして、2011年4月25日よりFOMA向けiアプリ版、2011年12月9日よりiPhone / iPod touch版、2011年12月22日よりAndroid版とEZアプリ(B)版が配信開始。Android版は2012年10月29日Google Playでも配信開始された。

フィーチャーフォン(iアプリ、EZアプリ(B))版、スマートフォン(iPhone/iPod touch、Android)版のいずれもニンテンドーDS版がベースとなっており、DS版の追加要素である「竜の聖域」と「次元のゆがみ」も収録されている。ただし通信対戦ゲーム「次元の闘技場」および「ギャラリー」は未収録。

フィーチャーフォン版は前後編に分かれたアプリとなっており、それぞれを別々にダウンロードする形式となっている。スマートフォン版は端末のスペックにあわせてグラフィックやインターフェイスが改良され、タッチパネル操作に対応している。

非公式リメイク版

ファンによる(スクウェア・エニックスの許可を得ない)非公式のリメイクとして『Chrono Trigger: Resurrection』の製作が進められていたが、2004年9月6日に製作停止が発表された。これは、『クロノ・トリガー』の著作権を持つスクウェア・エニックスに製作の中止を求められたためと発表されている[4]

システム

基本的なシステムは『ファイナルファンタジーシリーズ』(以下、『FFシリーズ』)のそれに近いが、以下のような相違点もある。

  • 装備は武器・兜・鎧・アクセサリーの4つで、基本的にどのスロットも装備を外すことはできない。新しい装備品に変更する際には、必ず既存の装備と入れ替えて装備する。ただし特定のイベント中のみ装備一切が盗まれ、この時は強制的に外されることになる。また、裏技を使用することで意図的に外すこともできる。
  • 移動はそれまでの『FFシリーズ』のようなキャラクター単位ではなく、8方向へのフリー移動となっている。また、一部を除き一般の会話中でもメッセージが表示されている途中でキャラクターを移動させる事ができる。
    • この「会話中にも自由に動ける」システムは開発段階では「エーテルシステム」と呼ばれ、どう動いたかによってゲーム展開が変わるという仕様も発表されたが、製品版ではただ動けるだけのものとなった。序盤のマールの行動などにその片鱗がわずかに残されている。
  • エンカウントはシンボルエンカウント(敵にある程度接近すると戦闘に突入)とゾーンエンカウント(一定のエリアを通過しようとすると茂みなどから敵が出てくる)。フィールドの移動と戦闘の場面は分けられているが、両者の間で画面の切り替わりがないシームレスバトル。
  • 戦闘メンバーが覚えている技を組み合わせ、連携技を使用することができる。連携技には2人技と3人技があり、3人技は基本的にはクロノ+他のメンバー2名だが、クロノのいない組み合わせでも、特定のアクセサリーを装備する事で発動可能なものがある。
  • 主な属性は「火」「水」「天」「冥」の4つ。ただしこの他にも無属性攻撃や、「?属性」という物が存在する。
    • 火 - 『FFシリーズ』における火属性と同じ。
    • 水 - 『FFシリーズ』における水・冷気属性。
    • 天 - 『FFシリーズ』において風・雷・聖に属するもの。
    • 冥 - 『FFシリーズ』における属性で言えば闇。異なる属性を組み合わせた連携技もこの属性になる(同属及び無属性との組み合わせについては属性の変化はない)。

ATB Ver.2

本作のバトルシステムは、『FFシリーズ』のATB(Active Time Battle)を拡張したATB Ver.2となっている。Ver.2での追加要素には以下のような物がある。

  • 敵キャラクターはバトル中常に移動しており、行動後に元の位置に戻ろうとする者もいる。戻らない場合もあるが、その場合も接近しているキャラクターにそのまま攻撃し続けるわけではない。
  • 技の効果範囲には以下のような設定がされており、使用するタイミングによってヒットする敵の数が異なる事もある。
    • 単体 - 通常の単体攻撃。ターゲットを1体選び、それに対して効果を発揮する。多くの技がこの効果範囲に該当する。
    • 全体 - 通常の全体攻撃。こちらも多くの技で見られる。
    • 直線 - 使用者とターゲットを結ぶ直線上の敵にダメージ。ターゲットより後ろにも貫通する。クロノの「かまいたち」などに設定されている効果範囲。
    • 線分 - 使用者とターゲットの間にいる敵を巻き込むことができるが、ターゲットより後ろの敵にはヒットしない。ルッカの「かえんほうしゃ」などが該当。
    • 横直線 - ターゲットとY座標が近い敵全員にヒットする。連携技「ハヤブサぎり」などが該当。
    • 円範囲 - ターゲットを中心に一定距離内の敵キャラクターにもヒットする。ルッカの「ナパームボム」などが該当。
    • 自分中心円範囲 - 使用者を中心に一定距離内の敵キャラクターにヒットする。ロボの「サークルボム」などが該当。

つよくてニューゲーム

つよくてニューゲーム」とは、SFC版では「黒の夢」を攻略後にセーブし(クエストタイトルは『星の夢の終わりに』)、ゲームクリアをする事で現れるモード。PS版ではクリアを記録したシステムデータがスロット中のメモリーカードに存在すれば、DS版以降では一度でもクリアデータを記録していれば、セーブデータをロードする際に選択できるようになる。

このモードでは任意にセーブデータを選んで、そのセーブデータのレベル・技能・アイテムを引き継いだままゲームの最初から新しく始めることができる。ただし、お金、各種ポイント、プレイ時間、一部の重要イベントアイテム(グランドリオンなど)は引き継ぐことができない。DS版では「次元の闘技場」の育成モンスターのデータも初期化される。

また、このモードではゲーム開始すぐの場所にラストボスへの道筋が設置されるため、特定のイベント中以外は基本的にいつでもラストボスに挑むことができる。よって、開始直後にクロノ1人でラスボスに挑むことも可能である。エンディングはマルチイベント発生前(クロノ離脱前)までに10種類あり、イベントの進行度や特定条件によって見られるエンディングが変わる(なお、ラストボスに負けることで見られる専用のバッドエンドも存在するが、エンディングリストでは扱われない)。また、マルチイベント発生後のメインエンディングにもバリエーションがあり、それまでのプレイヤーの行動によって内容が細かく変化する(PS版以降のエンディングリストでは、ある人物の生死によって大別して2種類として扱われているが、さらにそれぞれシルバードの存在によっても内容が大きく変わり、その他のイベントでも細部が変化する)。DS版以降ではさらに新たなもう1種類のエンディングが追加されている。なお、PS版ではシステムファイルに見たエンディングの履歴を蓄積することで、DS版以降ではクリアデータを更新していくことで、「おまけ」・「ギャラリー」の内容が充実していく。

サテラビュー

BSアナログ放送サテラビューで、以下の4つのソフトが配信されていた。

クロノ・トリガー ジェットバイクスペシャル
本編中のミニゲーム、ジェットバイクだけを独立させたソフト。
クロノ・トリガー キャラクターライブラリー
味方、敵のキャラクターの詳細が載っているデータ集。
クロノ・トリガー ミュージックライブラリー
ゲーム中の音楽が聴けるデータ集、中身はオリジナルサントラとほぼ同一で、ゲーム未使用曲の2曲もサントラ同様に収録されている。ただし曲名は「風の憧憬」がライブラリ内の表示では「風の憧れ」になっている。
ラジカル・ドリーマーズ -盗めない宝石-
サウンドノベル形式のゲーム。複数あるストーリーの中の1つが『クロノ・トリガー』の続編で、後に『クロノ・クロス』の原型となった。

関連作品

ゲーム攻略本
  • 『クロノ・トリガー』集英社(Vジャンプブックス ゲームシリーズ)、1995年3月、雑誌コード 67301-23
    スーパーファミコン版発売と同時に刊行された攻略本。
  • 『クロノ・トリガー ザ・パーフェクト』 集英社(Vジャンプブックス ゲームシリーズ)、1995年6月、雑誌コード 67301-25
    スーパーファミコン版の攻略本。
  • 『クロノ・トリガー ザ・コンプリート』 集英社(Vジャンプブックス ゲームシリーズ)、1999年11月、ISBN 4-08-779042-8 
    プレイステーション版の攻略本。
  • 『クロノ・トリガー パーフェクト・バイブル』 集英社(Vジャンプブックス)、2008年11月20日、ISBN 978-4-08-779483-0
    ニンテンドーDS版の攻略本。DS版ソフトの発売と同時刊行。
  • 『クロノ・トリガー アルティマニア』 スクウェア・エニックス、2009年1月20日、ISBN 978-4-7575-2469-9
    ニンテンドーDS版の攻略本。スタジオベントスタッフによる攻略本シリーズ。1999年の年末に出された『クロノ・クロス アルティマニア』の際に構想されていたもの。
  • コミック
    • 『時空冒険ヌウマモンジャー』 集英社(ジャンプコミックスデラックス)、キャラメル・ママ、原作:いざわひろし、漫画:菊池晃弘、1998年5月、ISBN 4-08-859022-8
      Vジャンプ』で連載されていた。
    楽譜
    • 『楽しいバイエル併用 クロノ・トリガー オリジナル・サウンドヴァージョン』 ドレミ楽譜出版社、1995年9月30日、ISBN 4-8108-2655-4
      易しめのピアノ用アレンジされた楽譜。
  • 『エレクトーンで弾く クロノ・トリガー』 ヤマハミュージックメディア、1998年12月10日、ISBN 4-636-64152-3
  • 『クロノ・トリガー ピアノソロ [楽譜]』 スカイポート出版、稲辺克弥著、2007年1月10日、ISBN 4-9024-3831-3
  • 『ピアノソロ 中級 クロノ・トリガー オリジナルサウンドトラック ベストセレクション』 ヤマハミュージックメディア、2009年11月20日、ISBN 978-4-636-84984-4
  • 『ニンテンドーDS版 クロノ・トリガー オリジナル・サウンドトラック・ピアノ・コレクションズ』 ドリームミュージックファクトリー、2009年12月19日、ISBN 978-4-904456-20-0
  • 上記のほか、複数のゲームとのカップリングで楽譜が収録された書籍がいくつか存在する。
    音楽CD
    サウンドトラック
    • 『クロノ・トリガー オリジナル・サウンド・ヴァージョン』(1995年、NTT出版/プライエイド・レコーズ)
      『クロノ・トリガー』の全曲と未使用曲2曲を収録した3枚組。
    • 『クロノ・トリガー ザ・ブリンク・オブ・タイム』 (1995年、NTT出版/プライエイド・レコーズ)
      アレンジバージョン。アレンジは光田康典、GUIDO(畑浩史、大槻“KALTA”英宣)による。
    • 『クロノ・トリガー オリジナル・サウンドトラック』(1999年、デジキューブ→スクウェア・エニックス/SMD
      ゲーム中よりピックアップ21曲(PS音源のもの)とPS版バージョンのムービー9曲を収録。
    • 『ニンテンドーDS版 クロノ・トリガー オリジナルサウンドトラック』(2009年、スクウェア・エニックス/SMD)
      DS版サントラ。ムービー・おまけなどを含めた作中BGMのほぼ全曲を収録した3枚組CDと、光田康典のインタビュー・ゲームの特典CDのミュージックビデオを収録したDVD。
    コンピレーション
    • 『オーケストラによるゲーム音楽コンサート5-ライヴ・ベスト・コレクション-』(1996年1月21日、ソニー・ミュージックレコーズ)
      様々なゲームの曲をオーケストラアレンジして実際に演奏したものを収録。「クロノ・トリガーのテーマ」の編曲は小野崎孝輔
    • 『バトルトラックス Vol.1 SQUARE 1987-1996』(2007年5月9日、スクウェア・エニックス)
      スクウェア・エニックスのゲームのバトルBGMを原曲のまま集めたサウンドトラックの第1弾。「戦い」を収録(音源はSFC版サントラのものと同様)。
    • Love SQ』(2009年11月25日、スクウェア・エニックス)
    • More SQ』(2011年3月2日、スクウェア・エニックス)
    • SQ Chips』(2011年9月7日、スクウェア・エニックス)
    • Cafe SQ』(2011年11月23日、スクウェア・エニックス)
      スクウェア・エニックスのゲームミュージックのアレンジコンピレーションアルバム「SQシリーズ」に、第2弾『Chill SQ』を除いて本作の曲がいくつかアレンジ収録されている。

    時空冒険 ぬうまもんじゃ〜

    1996年7月31日に、Vジャンプフェスティバル'96にてアニメ化されて上映された。『月刊Vジャンプ』で連載されていた漫画『時空冒険ヌウマモンジャー』をベースとしたギャグアニメ作品。

    なお、劇中冒頭のタイトル表示は漫画と同じくカタカナで『時空冒険ヌウマモンジャー』だが、Production I.Gによる作品名表記はひらがなで『時空冒険 ぬうまもんじゃ〜』となっている。

    キャスト

    スタッフ

    脚注

    テンプレート:脚注ヘルプ テンプレート:Reflist

    関連項目

    外部リンク

    テンプレート:参照方法

    テンプレート:クロノシリーズ

    テンプレート:Link GA テンプレート:Link GA テンプレート:Link GA

    1. 「電撃オンライン」のインタビューにおける田中弘道の発言より
    2. オープニングムービーには、クロノとカエルがジャンクドラガーにエックス斬りを放つシーンが存在するが、実際はこの時点でカエルを仲間にすることはできない。
    3. Q & A - 1999 - 2000 - プロキオン・スタジオ
    4. Chrono Resurrection - Project discontinued