オレガノ

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オレガノ (Oregano Origanum vulgare) はシソ科多年草。ヨーロッパの地中海沿岸地方が原産。香辛料として使われる。和名はハナハッカ(花薄荷)。広義には、O. compactumO. majorum、観賞用のO. rotundifoliumO. pulchellum、種間雑種などOriganum属全般を指す。属名のOriganumはギリシャ語で「山の喜び」を意味する。

特徴

ハナハッカ属の中では最も認知度の高い種で、カルバクロールという化合物を含有した精油が成分の一つにあり、特有の香りを発する。植物そのものよりも発する香りをオレガノと呼称することが多い。大半は地中海気候で育ち、米国北東部に自生する。高さは60cmから90cm。茎は柔らかく枝分かれしていてかつ毛深い。葉は概ね卵形で、表面が滑らかなものと毛が生えたものに分かれる。夏から秋にかけて、白、赤紫色の花を咲かせる。

利用

オレガノを材料とした茶は消化の促進を助けると考えられ、薬屋の棚に多く陳列していた。

O. vulgareの葉は、ほろ苦い清涼感があり、生もしくは乾燥させて香辛料として使われる。トマトチーズと相性が良い。主にイタリア料理メキシコ料理などで使われる。俗にピザスパイスと呼ばれるものはオレガノが主成分であることが多い。

スウェーデン山地の農民が、酸味を防ぎ、アルコール度を高める為に、エール(ビールの一種)にオレガノを付加したという記述が、ジョン・ライトフットの手記に記されている。

園芸植物としても好まれる。草丈は30-60cm。花色は多くの品種ではピンクだが、一部の品種では白色。生育には、やや乾燥気味の気候が適する。

参考文献

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