エンケラドゥス (衛星)

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ファイル:Saturn seen from Enceladus (artist concept).jpg
エンケラドゥスの地表の想像図。凍った地面から、火山のように水蒸気が噴出している。
ファイル:Enceladus Roll.jpg
エンケラドゥスの内部の想像図

エンケラドゥス (Saturn II Enceladus) は、土星の第2衛星1789年天文学者ウィリアム・ハーシェルによって発見された[1]。その後、1847年ギリシア神話ギガース族の一人エンケラドスにちなみ、息子のジョン・ハーシェルが命名・発表した。エンケラドゥスは土星から24万キロメートル離れたところを33時間ほどで公転している。

物理的特性

直径は平均500キロメートルほどで、土星の衛星としては6番目に大きい[2]。表面は反射率が高く、比較的新しいで覆われている。

2005年3月ごろ、エンケラドゥスに接近したNASA/ESAの無人土星探査機カッシーニが、エンケラドゥスに極めて微量の大気を発見した。大気の成分は水蒸気と見られている。しかしエンケラドゥスは重力が小さく、大気はすぐに宇宙に逃げてしまうため、火山間欠泉などの大気の安定した供給源があるものとみられる。同じく木星の衛星のイオや、海王星の衛星トリトンには火山噴出物による微量な大気が観測されている。

カッシーニ探査機の観測により、エンケラドゥスの南極付近の表面で活発な地質活動をしている証拠と思われるひび割れが見つかり、"Tiger Stripes"と名づけられた。エンケラドゥスの表面はこのひび割れから噴出する新しい氷によって絶えず塗り替えられていくと考えられている。さらにひび割れから噴出しているものが氷の粒子および水蒸気であり、地下に液体の水が存在し貯水池のような役割を果たしている可能性があることをNASAの研究者が発表した[3]。この地質活動を起こす熱源は不明であるが、内部の放射性物質崩壊や、潮汐力によるエネルギーなどが考えられている。

カッシーニ探査機の観測結果を分析した米国ジェット推進研究所の発表によると、エンケラドゥスから噴出した水蒸気や氷の粒子がプラズマになり、土星の磁場に取り込まれることによって土星磁場の回転速度がわずかに遅くなることが判明した。つまり電波観測によりこれまで求められていた土星の自転周期は、エンケラドゥスの影響により実際の土星の自転より長くなってしまうことを意味する[4]

2008年3月12日の土星探査機カッシーニの観測で南極域のホットスポットの温度が摂氏マイナス93度であることと有機物の存在が確認された[5]

2009年6月24日の土星探査機カッシーニの観測で、エンケラドゥスの水蒸気に塩化ナトリウム炭酸塩が検出されたことが発表された[6]

2014年4月3日、米航空宇宙局(NASA)は、土星探査機カッシーニの観測によってエンケラドゥスに液体の水の大規模な地下海の証拠が発見されたと報告した[7]。地下の海の証拠はエンケラドスは「微生物が生息する太陽系で最も可能性の高い場所」の一つであることを示唆している[8][9]

出典

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関連項目

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  1. Herschel, W.; Account of the Discovery of a Sixth and Seventh Satellite of the Planet Saturn; With Remarks on the Construction of Its Ring, Its Atmosphere, Its Rotation on an Axis, and Its Spheroidical Figure, Philosophical Transactions of the Royal Society of London, Vol. 80 (1790), pp. 1–20
  2. Planetary Body Names and Discoverers. Retrieved March 22, 2006
  3. テンプレート:Cite web
  4. Enceladus Geysers Mask the Length of Saturn's Day
  5. テンプレート:Cite web
  6. テンプレート:Cite web
  7. テンプレート:Cite web
  8. テンプレート:Cite web
  9. テンプレート:Cite journal