エウローペー

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動先: 案内検索

エウローペーテンプレート:Lang-grc, Eurōpē, テンプレート:Lang-la)は、ギリシア神話に登場する姫の名。日本語では長母音記号を省略しエウロペともいう。ラテン語ではエウロパ。地名のヨーロッパと、木星衛星エウロパの名の由来である。

概要

エウローペーは、テュロスフェニキアアゲーノールテーレパッサの娘で、美しい姫であった。エウローペーに一目ぼれしたゼウスは誘惑するために、自身を白い牡牛に変える。エウローペーが侍女と花を摘んでいる時に、白い牡牛を見つけその背にまたがると、その途端白い牡牛はエウローペーをクレーテー島へと連れ去った。そこでゼウスは本来の姿をあらわし、エウローペーはクレータで最初の妃となった。連れ去る際にヨーロッパ中を駆け回ったため、その地域はエウローペーの名前から「ヨーロッパ」 (Europa) と呼ばれるようになった。

ゼウスとの息子には、ミーノースラダマンテュスサルペードーンがいる。その後、アステリオスが3人の息子たちの義理の父になった。ゼウスは彼女にタロースと必ず獲物をとらえる猟犬となくなる事のない投げ槍の、3つの贈り物を与えた。その後ゼウスは再び白い雄牛へと姿を変え、星空へと上がり、おうし座になった。

また、エウローペーを探しに旅に出た兄弟のカドモスは、その後テーバイを創建した。

系図

テンプレート:カドモスの系図 テンプレート:アガメムノーンの系図

関連項目

テンプレート:Sister

  • 5ユーロ紙幣: 2013年5月より発行される紙幣に描かれている。