ウンウンセプチウム

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ウンウンセプチウム (テンプレート:Lang-en-short) は、原子番号117の元素元素記号Uus。発見報告のある中では最も新しい元素で、正式名称が決定していないため系統名で呼ばれている。

歴史

2009年10月、ドゥブナ合同原子核研究所のフレロフ核反応研究所でバークリウムカルシウムから元素合成され[1][2]、2010年4月9日発表された。 テンプレート:Indent

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実験は7ヶ月間続けられ、ウンウンセプチウム294および293が6原子観測され、294Uus は6回のα崩壊を経て 270Db に崩壊した。293Uus は4回のα崩壊で 277Mt に崩壊した後自発核分裂した。半減期や崩壊エネルギーは未確定である。

ドイツ重イオン研究所では、入手の難しいバークリウムを使う代わりに 244Pu + 51V、または 243Am + 50Ti の方式によるウンウンセプチウムの合成を研究している[3]

命名

発見が新しいので、IUPACIUPAP の113から116および118番元素についての合同作業部会の報告書[4]では対象になっていない。

新元素名に関する IUPAC のガイドラインでは、金属元素は末尾を -ium とする事になっている。しかし現在発見済みのハロゲン元素は全て末尾が -ine であり、このままでは慣例を外れることになる。

性質

ファイル:DecayChain Ununseptium.svg
同位体の崩壊チェーンはウンウンセプチウムを生産。

第17族元素であることからハロゲンの性質を持つと考えられ、周期表アスタチンの下にあることから「エカアスタチン」とも呼ばれる。より軽いハロゲンの傾向などから融点は700 K程度、主な酸化数は-1とみられ、アスタチンと同様に半金属性の性質を持つと推測されている。

出典

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  1. Element 117 discoveredPhysicsToday誌 アメリカ物理学協会
  2. 審査委員会 (PAC) 議長の報告書ドゥブナ合同原子核研究所
  3. [1]ドイツ重イオン研究所
  4. Discovery of the elements with atomic numbers greater than or equal to 113IUPAC