ウォーアドミラル

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テンプレート:Infobox ウォーアドミラル (War Admiral) とは、父マンノウォー (Man o'War) と母ブラッシュアップ (Brushup) の間に生まれたアメリカ合衆国黒鹿毛サラブレッドである。アメリカ競馬史上4頭目のアメリカ三冠馬。

経歴

全成績は26戦21勝。2歳時は目立った存在ではなかったが、3歳時にはアメリカ三冠、ピムリコスペシャル含む8戦無敗。ケンタッキーダービーでは逃げて、2歳チャンピオン、ポンプーンに1と3/4馬身差の勝利。プリークネスステークスでも再びポンプーンを破り、ベルモントステークスではレース前にゲートで負傷し血まみれのまま後続を3馬身ちぎって圧勝した。これにより、1937年のアメリカ年度代表馬を獲得した。

4歳時は11戦9勝、マサチューセッツハンデでメノウに負けた他、有名なピムリコスペシャルでのマッチレースでシービスケットに敗北した。

アメリカ国外では、映画「シービスケット」でシービスケットに打ち破られたライバル馬として紹介されたため、シービスケットに劣るとの印象が強い。しかし、同馬は総合的な戦績ではアメリカ三冠競走などに勝利するなどでシービスケットを上回っており、アメリカ国内ではマッチレースでの勝負付けを含めても高く評価されている。1999年ブラッド・ホース誌編集部の選定した20世紀のアメリカ名馬100選では、シービスケット(25位)を上回る13位に格付けられている。

引退後

種牡馬としては40頭のステークス競走勝ち馬を出し、1945年のアメリカリーディングサイアー1948年の2歳リーディングサイアーになるなど期待通りの成功を収めた。しかし後継の種牡馬が成功しなかったため、直系の父系はすでに滅んでいる。

牝馬の活躍馬が顕著で、代表産駒はブッシャー(Busher、ハリウッドダービー、ワシントンハンデキャップ、アーリントンハンデキャップ)とサーチング(Searching、ダイアナハンデキャップ2回、ギャロレットステークス2回)のアメリカ競馬殿堂入りも果たした牝馬2頭である。日本に輸入された産駒に重賞を勝った馬は出なかったが、そのうちの一頭リンボーが種牡馬入りしてヒカルタカイを出している。

1958年アメリカ競馬名誉の殿堂博物館に殿堂馬として選定された。ちなみに、同年はシービスケットも殿堂馬として選定されている。ウォーアドミラルは受賞の翌年1959年に死亡、25歳であった。

主な産駒

年度別競走成績

血統表

ウォーアドミラル血統マンノウォー系アウトブリード

Man o'War
1917 栗毛
Fair Play
1905 栗毛
Hastings Spendthrift
Cinderella
Fairy Gold Bend Or
Dame Masham
Mahubah
1910 鹿毛
Rock Sand Sainfoin
Roquebrune
Merry Token Merry Hampton
Mizpah

Brushup
1929 鹿毛
Sweep
1907 黒鹿毛
Ben Brush Bramble
Roseville
Pink Domino Domino
Belle Rose
Annette K.
1921 鹿毛
Harry of Hereford John o'Gaunt
Canterbury Pilgrim
Bathing Girl Spearmint
Summer Girl F-No.11-g

外部リンク

テンプレート:アメリカ三冠馬