イズレイル・ザングウィル

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イズレイル・ザングウィル

イズレイル・ザングウィルIsrael Zangwill1864年1月24日 - 1926年8月1日)は、イギリス作家推理作家。父親はロシアから亡命したユダヤ人、母親はポーランド人であった。

初期のシオニストの一人で指導者ヘルツルのもと、ユダヤ国家樹立のために活動した。その傍ら、ユダヤ人の生活に取材した小説や戯曲を書き好評を博した。しかしヘルツルの死後、当時の植民地相ジョゼフ・チェンバレンが提案した英領ウガンダ計画などパレスチナ以外にユダヤ人国家を建設する議論でハイム・ヴァイツマンらと対立しシオニズム活動から遠ざかり、世界のどこであれ適切な場所にユダヤ人の国を持とうという領土主義を唱えた。

アメリカ合衆国のアイデンティティに対して「メルティング・ポット」論(原型が溶かされて一つになる)を唱え、それが1908年発表の戯曲に表れている。ここから「人種のるつぼ」などといった表現が生み出された。

ハーバート・ジョージ・ウェルズとは親友であった。

その他、推理小説もいくつか書いており、なかでも中編『ビッグ・ボウの殺人』[1]は最も古い密室殺人ものとして欧米では有名である。

主な作品

  • Children of the ghettoゲットーの子供たち), 1892年(小説)
  • The Big Bow Mystery『ビッグ・ボウの殺人』, 1892年(推理小説)
  • Merely Mary Ann (メアリ・アンだけが), 1893年(小説)
  • Ghetto tragedies (ゲットー悲劇物語集), 1893年(小説)
  • Dreamers of the ghetto (ゲットーの夢みる人たち), 1899年(小説)
  • The melting pot (るつぼ), 1908年(戯曲)

脚注

  1. 原題のBigが修飾しているのはMysteryであるからこの訳題は誤訳である。

外部リンク