アルギン酸ナトリウム

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テンプレート:出典の明記 テンプレート:Chembox アルギン酸ナトリウム(アルギンさんナトリウム、テンプレート:Lang-en-short)は、主に褐藻に含まれる多糖類の一種である。食物繊維のひとつ。海藻類のぬるぬるやねばねばも、これである。

α-L-グルロン酸、β-D-マンヌロン酸がピラノース型で1,4-グリコシド結合で結合した構造を持っている。

マグネシウムイオンやカルシウムイオンを添加するとゲル化する性質がある。

食品添加物として増粘多糖類およびゲル化剤、医薬品として胃粘膜保護用剤、歯科印象剤、染料の捺染用の糊、紙のコーティング剤など、広い用途で利用されている。

ラットに対する動物実験でアルギン酸ナトリウムは、水溶性食物繊維の粘性により血糖上昇抑制効果があり、また、二糖類分解酵素の阻害効果による血糖上昇抑制効果も認められたとする研究がある[1]

塩化カルシウムとの反応

塩化カルシウム水溶液にアルギン酸ナトリウム水溶液を一滴ずつ入れるとアルギン酸ナトリウムと塩化カルシウムが反応し、アルギン酸ナトリウム水溶液の表面にアルギン酸カルシウム膜が形成される。すると、アルギン酸ナトリウム水溶液が球状になり、混ざらない。いわゆる人造イクラである。

臨床応用

脚注

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関連項目


テンプレート:Chem-stuben:Alginic acid#Sodium alginate
  1. Vibrio alginolyticus SUN53によるアルギン酸小分子分解物のラット小腸粘膜二糖類水解酵素に対する阻害作用、中村禎子ほか、日本食物繊維学会誌 Vol.12 (2008) No.1 P 9-15