ぼくのなつやすみ2 海の冒険篇

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テンプレート:Pathnav テンプレート:Infoboxぼくのなつやすみ2 海の冒険篇』(ぼくのなつやすみ ツー うみのぼうけんへん)は、ミレニアムキッチンが制作しソニー・コンピュータエンタテインメントから2002年7月11日に発売されたPlayStation 2用ゲームソフト。ぼくのなつやすみシリーズの第2弾。前作『ぼくのなつやすみ』とゲームテーマは同一ながら内容に関連性は無い。主題歌は沢田知可子の「少年時代」(井上陽水のカバー)。

第6回文化庁メディア芸術祭審査委員会推薦作品。

2010年6月24日には、リメイク版である『ぼくのなつやすみポータブル2 ナゾナゾ姉妹と沈没船の秘密!』が発売された。主題歌には夏川りみを新たに起用。

概要

本作は、プレイヤーが自身の分身である「ボクくん」を操作し、8月1日から8月30日までという決められた時間の中での過ごし方を自由に決め、行動し、子供のなつやすみを満喫する事を目的としたゲームである。

今作は前作『ぼくのなつやすみ』に比べ、海の中を泳げる、サイダー王冠を見つけたり、アイスやガムといった駄菓子をお金で買えるなど、イベントが追加された。

発売当時のキャッチコピーは「今は、もうどこにもない、あの海を。

昭和50年(1975年)8月、母親が臨月を迎えた事から9歳の少年「ボク」が、夏休みの1ヶ月間、伊豆半島の田舎町「富海」(ふみ)に住むおじの家に預けられる所からストーリーは始まる。

登場人物

ボク
- 村田貴輝
プレイヤーキャラクター。好奇心旺盛な小学3年生の男の子。母親が臨月を迎えた事から、夏休みの1ヶ月間父方の叔母の家・民宿「茜屋」に預けられることになる。顔がデカいのは生まれつき。案外天然。クラゲが好き。
おじちゃん
声 - 天田益男
本名、荒瀬源太。ボクのおじ。富海で民宿「茜屋」を経営している。大雑把でおおらかな性格。高所恐怖症で涙もろい。大工を高所恐怖症で引退したが、夏休みのとある出来事で克服。大工へ戻りたいが、収入面で不安があるため、迷っている。
おばちゃん
声 - 一城みゆ希
本名、荒瀬美津子。ボクの父親の妹。陽気な性格。
タケシ
声 - 高山みなみ
本名、荒瀬剛。おじちゃんの子供で小学5年生。正義感・好奇心が強く元気の良い性格。将来の夢は教師。しかし、夏休みの終わりにあるエピソードで、茜屋を継ぐことを決心する。
シゲル
声 - 大谷育江
本名、荒瀬繁。おじちゃんの子供で小学2年生。タケシの弟。意気地のない性格だが、勉強は得意。光の事が好きで、ボクが光と仲良くなると露骨に嫉妬する。
相楽靖子(さがら やすこ)
声 - 坂本真綾
高校1年生。東京の高校に通っているため、普段は一人暮らしをしている。夏休みのため、実家に帰る連絡船の中でボクと出会う。優しく穏やかな性格だが、家を出て行った母親との仲は悪い。洋とは小学校までは毎日遊ぶほどの仲だったが…。仲良くなると洋の押しかけ家庭教師をするまでになる。
入院患者
声 - 坂本真綾
お盆前の数日間だけ診療所に入院しているお姉さん。なぜか夕方にしか会えない。夏休みの終わりにもう一度現れて、その日の予言をし、そしてピタリと的中させる。肩たたきをしてあげると昔の50円玉をくれる。
仲川洋(なかがわ よう)
声 - 進藤一宏
中学3年生。富海の町に住む男の子供の中では最年長。自分でロケットを作っては打ち上げ実験をしているが、いつも失敗している。名前の「洋」は普通ならば「ひろし」と読むが、父親が変わり者だったために「よう」としたらしい。靖子とは小学校入学まで毎日遊ぶ仲だった。靖子の「ま・た・あ・し・た」という別れの言葉がとてもうれしかった。しかし、靖子とは学年が1つ違うことが彼女の入学式で分かり、それ以来靖子と話すことはなかった。高校受験を控え、数学・理科は天才的にできるが、国語、英語、社会は苦手。富海生まれの富海育ちだが、運動神経はなくカナヅチ。夏休み中多ければ3回ロケットを打ち上げる。成功するときはくるのだろうか。なお、フィールド上で拾える3つのバルブをすべて彼に渡しているかによってエンディングの演出と最終日の絵日記が変化する。
なお、演じる進藤は前作『ぼくのなつやすみ』でボクくんを演じたが、成長による声変わりをしたため声の印象は変わっている。
相楽光(さがら ひかり)
声 - 最上莉奈
小学2年生。靖子の妹。素直じゃないが元気な性格。話しかけると、どこへ行けばイベントが起こるかを占ってくれる。いじめてくるシゲルが嫌い。夏休み中にボクを気に入り、夏休みの終わりからボクの家に行く計画を勝手に立てている。
じいちゃん
声 - 平野稔
相楽家の靖子や光の祖父。73歳だがとても元気。富海の町唯一の診療所を開いている現役の医者。
芳花(よしか)
声 - 田中敦子
女子大生としているが実は新米の刑事。元気のよい性格。夏休みの間、民宿「茜屋」に宿泊する。ギターも弾ける。ボクに「(頭の中が)小学生レベルだね」と言われたが、本人は自分が心身ともに若いのだと勘違いしている。口癖は「ぶつよ!」。
凪咲(なぎさ)
声 - 石塚理恵
「富海の里診療所」の看護婦さん。東京出身だが田舎での生活に憧れ、富海の町で働いている。ただ、患者はいない。
サイモン=ライヒ
声 - デビットニール
外国人の写真家。民宿「茜屋」に長期宿泊して夕陽を撮っている。ナショナルジオグラフィックに撮った写真を載せてもらっている。日本語が上手。日曜はどこかに出掛けている。夕日の写真を撮り続けているが、記念写真や、ボクの朝顔の写真も撮ってくれる。
静江(しずえ)
声 - 唐沢潤
相楽家を出て行った靖子や光の母親。お盆になると亡くなった元旦那のお墓参りをするために富海に来る。現在は交通遺児の奨学金団体に務めている。離れて暮らす子供達を内心とても心配している。気が強い。靖子とは結局話せずじまいで帰るが、大事なものを置いていく。
谷口(たにぐち)
声 - 村田則男
夏の間、民宿「茜屋」に長期滞在する無口な中年男性。昼は海で探し物をしている。元潜水夫。影がある様子だが…?
保田(やすだ)
声 - 内田夕夜
夏の終わりにふらりと富海へとやってくる青年。芳花と知り合いの刑事のようだ。茜屋が珍しく一杯だったので、テント生活。何度か芳花に殴られたらしい。
オオカミじじい
声 - 中庸助
洋の父親。非常に変わり者で、若い頃絶滅した狼を探していた事からこのあだ名が付いた。狼を追い詰め狙撃したものの、その狼が見つからないため誰からもこのことは信用されていない。あるイベントをこなすと、狼の死骸を見つけることができる。本人は負け犬と言われるよりかはましと割り切る。現在は腕利きの炭焼き職人。50歳すぎ。夏休みの終わりにはいなくなる。しかし、エンディングには登場している。
船頭(せんどう)
声 - 牛山茂
本名、前島正男。富海の町の連絡船「マリンランナー号」の船頭さん。豪快な性格。凪咲が好きで、花火に誘ったりするが、告白するもフラれる。年内の国道の開発により、仕事を取られそうだが、海が好きなので続ける気でいる。
おぼうさん
声 - 池田勝
お盆にやってくるお坊さん。「ダンケシェーン」が持ちネタ。意味はドイツ語で「ありがとう」の意味で、檀家(だんけ)とかけている[1]。肝心のお経はアバウト。茜屋の仏壇と、相楽家の墓にお経を上げに来る。檀家の花火工場から現物支給した花火を船頭と茜屋にプレゼントする。
ナレーション
声 - ダンカン
主にボクの回想・感情シーンに出てくる。将来のボク。

PSP版で追加の人物

つみれちゃん(月夜野すみれ)
声 - 沢城みゆき
茜屋の泊り客。19歳の新進気鋭の女性作家だが、ズボらな上に部屋にこもって原稿用紙と格闘する日々を続けているので季節感覚が無い。ボクくんが何かをなしとげるとそれを膨らませたお話を作り、夏休みの最後に一冊の本にしてくれる。
君野さん
声 - 仲村トオル
スキューバダイビングが得意な男性。港沖の沈没船を調査している。
チョコ(君野千代子)
声 - 本多陽子
ナゾナゾ姉妹の姉で中学一年生。妹とともにボクくんに7つの宿題を出す。
カコ(君野里佳子)
声 - こおろぎさとみ
ナゾナゾ姉妹の妹で小学五年生。

音楽

主題歌

少年時代
歌 - 沢田知可子(PS2版)、夏川りみ(PSP版)

クラシック曲

夜になると、相楽家のBGMとして流れるクラシック曲。全てエリック・サティ作曲。

主なスタッフ

  • 監督・脚本・ゲームデザイン・アートディレクション・レイアウト - 綾部和(ミレニアムキッチン
  • キャラクターデザイン - 上田三根子
  • 美術監督 - 小倉一男草薙
  • 音楽監督 - 鵜飼秋子(ハノン)
  • ムービー監督 - 丸 哲 郎
  • 設定 - 玖村麻子(ミレニアムキッチン)
  • 3Dキャラモデリング&アニメーション - ミレニアムキッチン
  • 背景美術 - 草薙
  • 背景デジタルプロセス - ミレニアムキッチン
  • プログラム - 坪井哲央(アトリエドゥーブル)、高橋智之(コンテンツ)、アトリエドゥーブル、コンテンツ
  • 水中3Dモデリング - アトリエドゥーブル
  • 音響制作 - アトリエドゥーブル
  • 企画・制作 - ミレニアムキッチン
  • 製作・著作 - ソニー・コンピュータエンタテインメント

関連項目

脚注

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外部リンク

  • 檀家は通常「だんか」と読むが、「だんけ」と読むのも正解。