どて焼き

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どて焼きどてやき)は、牛のスジ肉味噌みりんで時間をかけて煮込んだもの。「どて煮」または「どて」ともいう。発祥は大阪と言われているがはっきりとした根拠や特定できる店などは無い。

概要

鉄鍋の内回りに土手状に味噌を盛り、その中央でまず具材を焼き、熱により溶け出した味噌で煮込んでゆくことからどて焼き(土手焼)、あるいはどて煮(土手煮)と呼ばれるようになった。

歴史

大正後期から昭和初期の大阪を舞台とした、織田作之助の『夫婦善哉』に、「夜店の二銭のドテ焼(豚(ぶた)の皮身を味噌(みそ)で煮(に)つめたもの)」とある。

調理法

  1. 牛のすじ肉を下茹でし、アクと過剰な油脂分を抜く。
  2. 下茹での済んだすじ肉を適当な大きさにカットしたあと串に刺していき、白味噌を主体とした合わせ味噌、砂糖やみりん、出汁で、浅い鉄鍋で炒め焼きするようにしてから煮詰めていく。
  3. 刻んだ青ネギと七味唐辛子をかけて供される。練りからしを添えることもある。

付け合わせとして蒟蒻を一緒に煮込むこともある。

中部地方

愛知県など中部地方にも同種・同名の料理があるが、どて焼きの名称はあまり一般的でなく「どて煮」「どて」と呼ばれる事のほうが多い。牛すじ以外にの臓物を用いることも多く、スーパー・肉屋などではどて煮の材料として、下茹でした牛すじ肉または豚の臓物、あるいは双方ともに売っている店もある。調味料は主に八丁味噌など豆味噌を使う。どて煮とともに串カツを供する店では、頼めば串カツをどて煮の汁に浸してくれる。どて煮をご飯にかけたものをどて飯といい、名古屋名物の一つになっている。中京地方のコンビニエンスストアでは、おでんのメニューの牛すじ串を味噌で煮こんでどて煮風にしたり、どて煮をおにぎりの具にしたものが販売されている。また、「どて飯の素」の名で缶詰レトルト食品にされたどて煮も店頭に並んでいる。

関連項目

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