かりあげクン

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テンプレート:Infobox animanga/Header テンプレート:Infobox animanga/Manga テンプレート:Infobox animanga/Footerかりあげクン』は、植田まさしによる日本4コマ漫画。また、それを原作としたアニメ

概要

いたずら好きのサラリーマン「かりあげクン」ことかりあげ正太が巻き起こす騒動を描く。

連載開始当初から当時の流行や社会情勢を巧みに取り入れた内容で一躍人気となり、『フリテンくん』や『のんき君』と並ぶ植田まさしの代表作品となった。1980年より双葉社から発行された雑誌『漫画アクション』で連載が開始され、1999年から『まんがタウン』『まんがタウンオリジナル』に移行。2010年8月現在は『まんがタウン』『週刊大衆』にて連載中。『まんがタウン』では巻末に2色カラーで掲載されており、2009年2月号で連載1500回を迎えた。また、2010年には連載終了した[1]クレヨンしんちゃん』に代わって一時期だが『まんがタウン』の表紙中央を飾り、連載30周年記念企画として総集編『かりあげクンBLACK・PINK』も刊行された(単行本と同じカバー付きのA5版)。単行本は双葉社から発売されている。

1980年代末にはフジテレビ系列でテレビアニメ化もされた。『漫画アクション』掲載当初のタイトルは『ほんにゃらゴッコ』であり、『かりあげクン』の表記はなかった。初期には、かりあげが全く登場しない作品もあった。現在も「ほんにゃらゴッコ かりあげクン」と表記されているのは、そのためである。アニメのタイトルは「かりあげクン」のみであるが、「ほんにゃら」という言葉はアイキャッチ時のコーラスやかりあげクンの台詞で使用される。

鉄道に関連する作品が多いのが特徴で、通勤電車はもちろんのこと新幹線夜行列車を舞台にしたネタが頻繁に登場する。「ブレーキハンドルを盗んで列車の運行妨害をする」というマニアックなギャグまで登場したこともある。また、連載開始当初はキセルストライキに関するネタが多数登場していた。

登場人物は連載当初から年を取らない方針で物語が進められている。

刊行状況

詳細は、決定版かりあげクンコレクションにて

他の植田まさし作品同様、コンビニコミックスで「特選かりあげクン」が発売されている。発売日はややばらつきがあるものの、発売月は奇数月と決まっている(以下はサブタイトル、上から古い順)。しかし、現在のところ、2007年5月7日の「ストレスたまらんほんにゃらライフ」を最後に、アンコールを除いて「特選」は発売されていない。2011年からはリニューアル版が刊行されている。

また、2008年からは「特選〜」の続きとも言うべき「決定版 かりあげクンコレクション」が発売されている。内容は大差ないが、それでもただの名称変更ではなく、「かりあげ柳多留」などのコーナーが全て変更されている。2011年には、派遣戦士山田のり子とのコラボレーション版も発売された。

  • 嗚呼、我らがほんにゃら産業 - 2004年7月17日
  • 嗚呼、へそまがりシングルライフ - 2004年9月16日
  • 2004年いたずら珍プレー大賞編 - 2004年11月17日
  • そうくるか!?意外性なら日本一編 - 2005年1月17日・2008年2月8日
  • 超マイペースのススメ 植田 まさし - 2005年3月17日
  • 男なら、人の嫌がることをやれ!!編 - 2005年5月17日・2009年3月18日
  • ホンネで生きてりゃこの世は極楽! - 2005年8月6日
  • 感情を顔へ出さずに即行動!!編 - 2005年9月6日
  • かりあげ四季報、株価上昇中?編 - 2005年11月19日
  • 新年いたずらでおめでとう! - 2006年1月6日
  • 新年度?すっトボケ決算号 - 2006年3月6日
  • 五月病ワクチン注入中! - 2006年5月6日・2009年5月16日
  • おつかれサマー回復法 - 2006年7月6日
  • かりあげ流で脳トレーニング! - 2006年9月6日
  • ちょいワルならオレが先! - 2006年11月6日
  • 天下無敵の負け組男、今年も続行中!? - 2007年1月6日
  • ルーキー必見!?ほんにゃら処世術 - 2007年3月6日
  • ストレスたまらんほんにゃらライフ - 2007年5月7日
  • 決定版 かりあげクンコレクション
    • 初夏編 - 2008年5月7日
    • 盛夏編 - 2008年7月7日
    • 初秋編 - 2008年9月6日
    • 初冬編 - 2008年11月6日
    • 新春編 - 2009年1月7日
    • 師走編 - 2009年12月19日
    • 春一番編 - 2010年2月20日
    • 陽春編 - 2010年4月20日
    • 初夏薫風編 - 2010年6月19日
    • 夏の思い出編 - 2010年8月20日
    • 秋のギャグ祭り編 - 2010年10月20日
    • 笑って年越し編 - 2010年12月20日

設定

ほんにゃら産業

かりあげが勤める企業で、企業形態は商社とされている(アニメ版初期は『ほんにゃら商事』となっていた。後述)。

現在の社長は木下藤吉。原作では2代目(初代社長は父親[2])。アニメ版では会社を一代で築き上げたという設定になっており、「ほんにゃら商店」という貧相な小屋からのスタートであった。原作でも、ごく初期には一代で築き上げたという設定だった。かりあげに「なりきん」と評されている。ただし、祖父の時代から続く3代目という設定もある。

親会社が存在し、ライバル意識を燃やしている。しかし、社会人野球の対抗戦では試合はとうに諦めて弁当売りに社長自ら精を出していた。子会社もあり、1つは成長してほんにゃら産業と同じ規模の会社になったらしく、木村課長のようにヒゲを生やした社員やかりあげみたいなふざけた社員がいるなどで、かりあげはクローン会社と呼んでいる。これ以外にも全国にいくつか支社(大阪、富山、新潟、山形など)がある他、日本国外(ニューヨークなど)に支社もあるらしい。

経営は常に右肩下がり[3]のようだが、テレビ番組のスポンサーになったこともあり、好調だったこともある。福利厚生は充実しており、毎年社員旅行[4]や社内運動会が開かれている。また、野球部やボート部など社会人チームを多く設けている。

自社ビルを保有しているが老朽化が激しく、周囲に高層ビルが立ち並ぶようになってからは日が当たりにくくなっている。一時期高層ビルに建て替える構想もあったようだが頓挫している。

近年、設備の近代化が進み、ノートパソコンや分煙のための喫煙室、ロボット掃除機などが設けられるようになった。

社内には労働組合があり、毎年春闘が行われている。かりあげも労組に所属しているが、労使交渉の際には(自分だけ給料を上げてもらいたいため)社長側に付くことがあり忠誠的というわけではない。また、給料と思いきや支給される出前の品の交渉だったり、不景気で勝つ見込みがないと参加者が出ないなど大した成果は上げていない。

1980年代には就職希望者がいなかったために後述のようにかりあげを一旦クビにしてから再入社させたり、会社説明会の時にかりあげ達をサクラとして並ばせたりしていた[5]

登場人物

連載が長期に渡っているため、社会情勢の変化に伴い自然消滅した設定も多い(かりあげがパソコンが苦手である、木下社長に従軍経験があったり関東大震災を経験していたりする、木村課長が進駐軍チョコをもらったことがあるなど)。

登場人物

かりあげ正太
声 - 塩屋翼
かりあげ頭が特徴のこの漫画の主人公。初期は「庄太」と表記されていた。いたずらが得意技。
ほんにゃら産業(アニメ初期は「ほんにゃら商事」。後述)営業課に勤務。29歳。体重59kg。血液型Rhマイナスと非常に珍しい。根っからのやじうま
アニメ版では後頭部の刈り上げた部分を「ポリポリ」と後ろ手で掻くのが癖になっている。オープニング・エンディングでも強調されているため、当初から特徴として設定付けられたものと思われる。
いたずら以外の趣味は賭け事(麻雀に強い)と料理。その他、登山陶芸茶道釣りなど。特に料理の腕は一流で友人にも絶賛されるほどだが、その性格のために、ろくな食べさせ方をしないことがある。登山の話では、夜テントで寝るときにゲイ疑惑のある友人をザイルで縛り上げて就寝する場面がある。
コスプレ好きであり、街中でアリの格好をしたり源頼朝に扮してかまくらをつくったりしている。(ギャグのためにやることが多い)木村課長に変装したことがある。
馴染みのレストランでは『裏メニュー』(ハンバーグステーキ・皿洗い何時間など)なるものまで用意されており、生活が苦しいときはよく利用する。皿洗いのプロのため、中には働いて返すどころか謝礼をもらったこともあった)。
アレルギーらしく、全身にじんましんを患って出張先の浴場に入ろうとしたことがある。
物の呼び方にこだわっている。(灯油石油カレーライスライスカレーなど)
基本的にポーカーフェイスで表情の変化はほとんどないが、逆にポーカーをやる時は目を細めて大笑いしたり、二重人格と称して激怒したような表情で怒鳴ったこともある。
独身。懲りずにラブレターを書いたりデートに誘ったりするが、その都度フラれる。
家族構成はほとんど明かされていないが姉がいるらしい。青森県大阪府に住む叔父[6]・伯母に手紙を書くなど、親戚に関する描写が多数登場する。(お盆にお墓参りする回では、抹茶入りの水をかける場面があり、墓参終了後。ご先祖様のが「毎年毎年、抹茶かけやがってバーロー。」と出てくる。(かりあげ家の墓石が緑色になっているのを見て、別の墓参り組が「古そうなお墓ね。」と言うシーンがある。))
手先が非常に器用で、いろんなものを自分で作っている。改造するのも得意で、ほうきの柄から魔法瓶、骨董品の電話を携帯用の電話、取り壊された家の蛇口テレビの音量調節機能付きのスピーカーに改造するなど相当な技術を持つ。製作・改造しようとして失敗したものといえば、スノーボード野球ヘルメットの鍔くらいである。
ゴマをすること、命令されること、人と同じことをすることが大嫌い。たまに良いこともするが人に言われた場合などは意地でもやらないか、やってもひねくれた行動を取る。
一度ほんにゃら産業をクビになったが、入社試験でほんにゃら産業に再入社する。これは新入社員がいなくてみっともないという社長の意向によるお遊びであった。
一部例外を除き同じ紺色(アニメ版では)のチェック柄のスーツを着ている。夏服と冬服も全く同じ柄である。また、いわゆるテスト採点後のペケの形のチェック柄のスーツも持っている。
社内野球にも参加している。ポジションは主に外野捕手を守っているが、他のポジションを守っていることもある。ただし守備も打撃もあまり得意ではないようである。ふざけたプレーばかりであり、塁に小便をかけて盗塁を防ぐ、自軍のチャンスにベースを蹴っ飛ばしてランナーを混乱させる、剣道に使う防具をはめてキャッチャーをする(会社から予算が出ていないためであるのだが)、木下社長にデッドボールが当たった時に同僚と共に冷却スプレーではなく、シェービングクリーム、ヘアスプレー、ゴキブリ殺虫剤、塗料を吹きかけるなど。
「貧弱な身体をしている」と評され、中肉中背(最近中年太りが入ってきている)として描写されているが体力は案外あり、いろいろなスポーツや登山、旅行などをよくしている。特にスキーサーフィンはかなり上手い。ただし、胸が洗濯板になるまで痩せたことも何度かある。
赤ん坊の時からヘアスタイルは全く変わっていない。剃り落とす部分は夏と冬で大きく変わるが、外見上は区別が付かない。また、自分専用の後ろ髪のスケールがある。理容師に「たまには違う髪形にしてみては」と言われたが、「ダサいのは嫌い」とはねつけている。同僚もすっかり見慣れていて、「刈上げ頭以外は似合わない」と評価している。横向きの顔がほとんどのため、写真など正面から見ると片側から髪を伸ばしたような不自然な髪形になる。「形状記憶頭髪(自称)」で、一度パーマをかけたことがあったが、帰りに銭湯でお湯をかぶったら元の直毛に戻ってしまった。風呂上りにワックスでセットしているらしい。
原作では「三流大学出」、アニメの第26回の3話目では、「ロクな大学を出ていない」と言われている。
車の免許も一応持っており、鈴木と代金を折半して共有という形で中古ではあるがマイカーを購入した。だが、後部座席の窓が閉まらなくなり、同僚から「どんどんボロくなっていく」と指摘されるほど手入れが行き届いていない。
「富士見荘」というアパートの1階の端側に住んでいる(2階に住んでいたときもあった)。ネズミとゴキブリの巣窟でありネズミには友達扱いされている。数年に1回は床下浸水がある。また、近所の野良猫や温泉にいる猿とも仲が良い。
いつも家賃[7]や各種水道代・新聞代・電気代・クリーニング代などのツケを溜めており、頻繁に取り立てに遭っている。
そのため貧乏のはずだが、テレビだけはその都度最新のものに買い換えている。現在ではスマートフォンを使用している。
過去にはパソコンが苦手という設定があったが、現在では使いこなしており会社のネットワークに侵入してきたハッカーを逆にコンピュータウイルス(自作らしい)に引っ掛けたりしている。なお、かりあげの風邪のウィルスは、会社のパソコンのコンピュータウィルスを死滅させるほど強力である。
中日ファンである(アニメ45話Cパートより)。
もみあげクン、木村タカシなど子供受けが良く、一緒にイタズラを企てることもある。
木村課長
声 - 野田圭一
かりあげの上司。ほんにゃら産業営業課長。かりあげのいたずらの最大の被害者。原作初期では「鈴木」と呼ばれていた。
『かりあげクン トリビュート増刊』によれば、本名:木村隆二。年齢:46歳。20年連れ添った妻(原作では毎回微妙だが顔が変わっている)と、たかしという一人息子がいる。
典型的な中間管理職で、部下のミスや遅刻はもちろん、ちょっとした小さなミスでも「バカモン!」と怒鳴り散らすため、部下からの評判はあまりよろしくない。その反面、木下社長を始め上司達にいつもゴマをすっている。
家庭内でも厳格で、息子のタカシにも厳しく接している。一方で夫婦ゲンカが始まると妻に全く歯が立たない(アニメ49話Bパート)。
これでも昔はいたずらで馴らしたと言うが、かりあげには敵わなかった。時にはかりあげと組んでいたずらめいたことをしたり、黙認することもある。一度、かりあげのアカが入ったお茶を知らずに飲み、かりあげのようにいたずら好きになったり、床屋でかりあげと同様のヘアスタイルにされたこともあった。
自他共に認めるかりあげの被害者でありながら、公私共にかりあげと行動することが多く(かりあげが課長の家を頻繁に訪問する、課長の給料の額を知っている、果ては課長の奥さんのへそくりの隠し場所および金額なども知っている、など)、仕事を離れると関係は深いように見える。またかりあげが社長から解雇を通告された時は、「アイツは俺の部下だからな」とかりあげを気遣ったりするなど、必ずしもかりあげに対し敵意をむき出しにしているわけではない(アニメ2話Cパート)。
自宅でうどんやそばを打ち部下に振舞うことがあり、味に関する評判はなかなかのもの。
熱狂的な阪神タイガースファン。
かなりのゴルフ狂で有給休暇を使って行くこともしばしば。それだけに留まらず、どんな悪天候でもゴルフに行こうとする。教え魔でもあるがあまり上手くない。また、旅行先などで酒に酔った状態であると卓球が強いらしい。
水虫高血圧を患っている描写が多い。
カラオケに行くと、一度マイクを持ったらなかなか離さないので嫌われている。
三流大学卒とも、早大商学部卒とも言われているが、知性が伺える描写は雑学以外ほとんどない。
ピンク系の飲み屋によく行っており、「キーさん」というあだ名がついている。
うなじフェチ
口癖は「ンモー」「ヒマなヤロ」
木村課長夫人
声 - 三田ゆう子
6話Aパートで初登場、49話Bパートで課長と夫婦ゲンカで圧勝する強さを持ち、同話で近所の人の影響(あのウチも○○だからウチもと)を受けやすい人物像である。アニメ版ではメガネを着用(原作でもその描写がある)。
木村 タカシ
声 - 鈴木砂織
木村課長の一人息子。小学五年生。通知票が「オール4」で、秀才の一面を伺える描写もあるが、やはり「勉強はできない」という設定が多い。
6話Aパートで初登場、以降かりあげに影響され学校で悪さをするようになった。いじめられっ子の時があった。かりあげを慕っている。
山田 ヨシコ
声 - 浦和めぐみ
木村課長の姪。一時期短期アルバイトとしてほんにゃら商事営業課に勤めていたことがある。東北の人と思われる。課長の紹介で仕事をしていたが、課長は容赦なく泣くほど厳しく接していた(大竹係長があまりの厳しさを諌めたほど)。しかし、かりあげに慰めてもらうと同時に『いたずらというストレス解消法』を教えてもらって、会社に慣れてきた頃には真面目な性格にもかかわらず、かりあげと一緒にいたずらを始め、最終日までいたずらを続けていた。恨みはないと思われるが、やはりターゲットは主に木村課長(1989年12月19日放送の第2話『すっかり慣れました』第3話『イタズラおさめ』とアニメ版のみ登場)。
木下藤吉社長
声 - 八奈見乗児
ほんにゃら産業社長。木村課長と同じくいたずらの被害者。性格は、進歩派で厳しいが、実は優しい。
年齢は不評だが本人曰く「関東大震災を経験している」らしい。
は総入れ歯、頭はバーコード(かりあげが調べたところ385円)だが、若い頃は意外にも男前であった。入れ歯による口臭と、顔にできているシミにコンプレックスを抱いている。肌の手入れは朝昼晩と欠かしていないと言うが、やはり年齢には逆らえない様子。
かりあげを雇ったことに関しては、「何であんな社員取ったんだ」と自責の念に駆られたり、かりあげのせいで入院したりそれが長引いたこともある。しかしそれでもクビにしないことや、なぜ商社にとって命であるはずの営業課に配属しているのかは永遠の謎である(新入社員は年代により変わるがそこそこおり、人手不足が直接の原因ではないらしい)。また、かりあげのいたずらを黙認したり認めたこともある。
原作では2代目社長だが、アニメ版では創立者とされており、ここの設定もあやふや。
カラオケ十八番クールファイブ
5人の子供を“外で作った”実力者でもある。かりあげにも「出生率5.0」と揶揄された。
  • 『かりあげクン トリビュート増刊』によれば、年齢:不詳。誕生日:9月10日。愛人アリ。星座乙女座だが、それを知ったかりあげ達が気味の悪さに嘔吐したことがある。
木下社長夫人
声 - 山口奈々
眼鏡をかけている。かりあげのいたずらの被害にも遭う。自宅ではプードル(名前はルーシー。メス。)を飼っていて、かりあげに散歩を頼んだところ、散歩の道すがらに出会った野良犬の子どもを産んだため、「あんな男に、散歩を頼むんじゃなかった~!!」と悔し泣きした。
大家さん
声 - 大竹宏
かりあげのアパートの大家
原作では家賃を徴収したり、ときおりかりあげの手助けをするだけのキャラクター。アニメでは心優しいおじいさん。
家賃ネタが多く、家賃を貰うために仮病のかりあげを本当に病欠だと会社に証言したり、家族のおねだりをかりあげの家賃未納で言い包めたこともある。
原作では1人の娘がいるが、アニメでは2人の孫がいる。60歳。
鈴木
かりあげの同僚。メガネをかけていて、いつも目が描かれていない。かりあげと共に外回りの営業をしていることが多く、かりあげと組んでよくいたずらをやったり冷静なツッコミ役としての出番が多い。
基本的にポーカーフェイスであるが、かりあげから社内一の切れ者(ただし、すぐにキレるという意味)と評されたこともある。
かりあげと2人で車やホットプレートなどを共同購入している。
一方、鈴木と同じ風貌で会計課の仕事をしている人物も登場し、自分の給料や会社の金に関するいたずらに巻き込まれている。
古川クン
声 - 難波圭一
かりあげの同僚。
眼鏡を掛けている。容姿は似ているものの鈴木とは別人(古川は目が描かれている)。
アパートで1人暮らし(5話Bパートより)。
オンボロ車持ち、かりあげ、ヒサエ、太子と33話、57話共にAパートでドライブに行くも、オンボロのためたびたび故障し、女性達を恐怖に陥れる。33話でブレーキが効かなくなり、下り坂道の連続カーブでガードレールを突破し道をはずれるも、ヒサエをして「生きてるのが不思議なくらい」と言わしめるほどの運転技術を持つ。
佐藤クン
声 - 堀川亮
かりあげの同僚。
アニメ版オリジナルのキャラクター。営業成績はトップクラスでキザなところがある。
高給取りらしい描写がある一方でかりあげ達と共に安月給を嘆いているときもあり、どちらなのかよく分からない。
車を運転すると性格が変わる(16話Aパートより)。
立川クン
声 - 佐藤浩之
かりあげの同僚。
アニメ版オリジナルのキャラクター。特徴的な髪形をしている。後輩キャラ。
女性にアタックするも、かりあげのいたずらのせいで振られる。マンションで1人暮らし(35話Bパートより)。
ヒサエさん
声 - 渡辺菜生子
かりあげの同僚。
営業課のマドンナ的存在。苗字は鈴木。名前はアニメ版のみ。
太子さん
声 - 江森浩子
かりあげの同僚。
営業課のお局的存在で中年女性。苗字は村田。太っている。名前の読みは「たいこ」ではなく、「ふとこ」である。太っているというところから太子ということ。アニメオリジナルキャラクターであるが、のちに原作でも似た容姿の人物が「係長」として登場する。
かりあげのいたずらの被害者の一人でもあり、その容姿などをネタにしたいたずらが多い。「バカにしやがって〜!!」というセリフがアニメ、漫画ともに多く存在する(例:座布団の下に古いタイプの血圧計ブーブークッションの代わりに仕込まれ、腰をかけた際「ブー!」と音と同時に血圧計の針が高い位置を示し「うわ〜、すっごいケツ圧」(アニメではセリフの「ケツ」という2文字を非常に強調したセリフとなっている)とかりあげに言われる。これは原作の一つのネタをかなり忠実にアニメ化したネタである)。
マンションで1人暮らし(21話Bパートより)。
カヨコさん
声 - 川浪葉子原えりこ
木下社長の秘書。社内随一の美人。
もみあげクン
声 - 山田恭子
アニメ版オリジナルのキャラクター。大家さんの孫。
おかっぱちゃんの兄。かりあげのことを「からあげ」という。
おかっぱちゃん
声 - 萩森順子
大家さんの孫。
アニメ版のオリジナルのキャラクター。もみあげクンの妹。
かりあげのことを「からあげ」という。
係長
かりあげの上司。ほんにゃら産業営業部の係長。いたずらの被害者。
(原作)
本名不明。年齢は30歳代半ばと分かっている。女性。体重は85kg。一回10kg痩せたがリバウンドし、元の体型に戻った。血液型はB型。かっぷくが良く、メガネをかけている。
課長、社長と同じくいたずらの被害者。ダイエットネタなど、とくに体型に関するいたずらが多い。
「タマ」という三毛猫を飼っている。
かりあげにいたずらされた際、激怒して暴力的なツッコミを入れることが多い。一度パンチングマシンをボールごとふっ飛ばしたことがある。しかし、仲は良いらしい。
  • 『かりあげクン トリビュート増刊』によれば、単行本31巻において主任として初登場。初登場シーンはで溺れているところから。アニメの太子さんと似ており、また同じネタも存在するため、同一人物の可能性がある。
(アニメ)
大竹係長
声 - 大竹宏
中年男性。温厚で多趣味。第26回の「マイホーム! マイホーム!」において郊外に建売のマイホームを購入。
妻 / ヨシオ(息子)
声 - 江森浩子 / 渡辺菜生子
出番は少なく、登場しない回も多い。
社長のドラ息子
原作のみ登場。金遣いが荒く、会社の経営状況などを一切考えず外車を購入したり、完全に親のすねかじりである。社長本人が「息子の金遣いが荒くて困る」とこぼしていたこともあった。
また、課長や社員が息子に対して敬語を使っているのをいいことに、年上の課長、社員など全員に対しタメ口で話す。当然、かりあげのいたずらの被害者である。
  • 上述のドラ息子と別に、社長の息子(メガネをかけている)や甥(遊び好き)が登場したこともある。
山下
声 - 松尾銀三
ほんにゃら産業の大株主小太りで小さいことから、「タンク」と呼ばれる(20話Aパートより)。メガネをかけている。

テレビアニメ版

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1989年10月から1990年12月まで(フジテレビの場合)レギュラー版全59回(1話、3回構成で全177話)、1992年(同)にスペシャル版(レギュラー版から3話分と新作エピソードを放送)がそれぞれフジテレビ系列で放送された(いずれも制作・東映動画(現・東映アニメーション))。モノラル放送。未DVD化。

第1回〜第17回までは、かりあげの勤務先の名称が「ほんにゃら商事」だった。第18回からは原作と同じ「ほんにゃら産業」となるが、変更された理由は特に説明されていない。

サブタイトルは第51回まで手書きのフォントだったが、第52回以降はタイプ打ちのものに変更されている。なお、エンディングのスタッフクレジットは当時の東映アニメ作品と同様に最後まで手書きのものだった。

スタッフ

  • 企画:清水賢治、立川善久(フジテレビ
  • プロデューサー:横山賢二、関弘美東映動画
  • 原作:植田まさし双葉社「週刊漫画アクション」連載)
  • 音楽:小笠原寛
  • 製作担当:佐伯雅久
  • キャラクターデザイン:香西隆男
  • 作画監督:山崎展義、敷島博英、大島城次、森利夫、鈴木克彦、新城真、深谷英作、今川よしみ
  • 美術デザイン:伊藤岩光
  • 美術:坂本信人、飯島由樹子、上田三輪子、襟立智子、小林勝寿、中山恭子、萩原正己、東條俊寿、松本健治、坂野文世、池田祐二、吉池隆司
  • シリーズディレクター:芝田浩樹
  • 演出:芝田浩樹、山田徹、吉沢孝男、川田武範、久岡敬史、山吉康夫
  • 脚本:小山高生星山博之大橋志吉五武冬史金巻兼一、鈴木肇、栗原浩一、隅沢克之、外池省二、千葉克彦、吉田十徳
  • 原画:スタジオコクピットアドコスモスタジオ座円洞動画工房
  • 動画:アドコスモ仙台、アニメTOROTORO、スタジオコクピット、アドコスモ、スタジオ座円洞
  • 背景:ビックスタジオ、エリプロ、スタジオテイクワン
  • 仕上:アドコスモ仙台、協栄プロ、スタジオピーコック、穂高プロ、V.A.P、スタジオポッケ
  • 特殊効果:山本公、中島正之、平尾千秋
  • 撮影:沖田英一
  • 編集:西山茂
  • 録音:波多野勲、川崎敬公
  • 効果:今野康之(スワラプロダクション
  • 選曲:田中英行
  • 記録:岡本洋子、樋口裕子
  • 演出助手:遠藤卓司、渡辺正彦今村隆寛
  • 製作進行:堀川和政、鈴木徹、奥山淳、浅川真一、清水潔一
  • 仕上進行:平井典子、湯浅昭彦、伊東史江、今井政代、加藤順子、羽石隆志、川村武由、植木知子、牛崎富士子、佐野二郎、村野達也、田中久美子、田村里美、山本安佐子、加藤まり子
  • 美術進行:御園博
  • 広報:重岡由美子→名須川京子(フジテレビ)
  • 現像:東映化学
  • 製作:フジテレビ、東映動画
  • 著作:©植田まさし / 双葉社、フジテレビ、東映動画

主題歌

オープニングテーマ - 「夜の銀ギツネとタヌキ」
歌 - うしおと一郎 / 作詞 - 森雪之丞 / 作曲 - 池毅 / 編曲 - 藤原いくろう
  • 単独でアニソン歌手の活動実績のある橋本潮水木一郎によるデュエット曲。
エンディングテーマ - 「かりあげクンのかりあげ一日(ぐらし)」
歌 - いけたけし / 作詞 - 冬杜花代子 / 作曲 - 池毅 / 編曲 - 藤原いくろう

ネット局

判明しているもののみ記載。

  • フジテレビ(制作局) - 1989年10月 - 1990年12月に本放送、1991年10月 - 1992年2月25日の月 - 金曜夕方4時頃に再放送(1990年に放送された分全部を放送)。スペシャル版は1992年の早朝に放送。
  • 北海道文化放送 - 1991年より日曜日朝6時45分からスタートしたが、のち、同朝8時30分へ時間変更して放送。
  • 岩手めんこいテレビ - 1992年開局時に本放送。
  • 仙台放送 - 1991年頃に本放送。月 - 木曜の夕方4時30分から放送。第58回の放送時に放送事故を起こし、1話目がラストの数秒しか放送されなかった。1994 - 1995年に同じ時間帯で再放送を行った。
  • 東海テレビ - 1993年頃に本放送。開始当初(1993年10月1日 - 1994年3月30日)は月 - 金曜の朝7時15分からの10分枠で、「オープニング→(CMの挿入なしで)1話分のみ→局独自のスライド1枚によるエンドマーク」という形態で放送、その後日曜朝5時30分に移動。途中で放送打ち切り?
  • 関西テレビ - フジテレビと同時ネットであるが、野球中継や高校バレーの放送による放送休止が数回ある。そして、1990年3月のフジテレビ夕方アニメ枠改編により「まじかるハット」と共に放送を打ち切った。その後のスペシャルは同時ネットされている。なお、2000年頃に朝日放送が1~6回のみ再放送されている。
  • 岡山放送 - 朝6時頃に放送。
  • 山口放送(放送当時テレビ朝日系列および日本テレビ系列クロスネット) - 1990年 - 1991年に本放送。月曜夕方5時台(17時台)に放送された。スペシャル版は放送されていない。
  • テレビ高知TBS系列) - 1996年頃に本放送。夕方4時30分から放送。スペシャル版は放送されていない。
  • フジテレビ721(CS放送) - 2001年2003年春頃に放送されたが2、30秒くらいのカットが33、34、35、36、37、38、39話Aパート、40、42話Cパート、43話Bパート、59話Aパートにあり、次回予告も4、34、35話になく放送された。

スペシャル版についてはフジテレビ、関西テレビ、北海道文化放送、テレビ新広島および山口放送、テレビ高知以外の局での放送の有無については不明。

かりあげクン トリビュート増刊

『漫画アクション』12月28日増刊号として、2005年11月28日発売。植田まさしによる特選集と、29人の漫画家による本作のトリビュート作品(うち江口寿史の作品のみ再掲)、作家の大沢在昌によるエッセイ、作品に関する情報コラムなどが掲載された。※漫画以外の情報は記載されていない。

連載30周年特別記念版

連載30周年を記念して以下の3冊が発行された。

  • ちょっと過激なかりあげクン BLACK (ISBN 978-4-575-94303-0)

2010年12月11日初版刊行 これまでの作品からちょっとブラックユーモアを含むネタを厳選して収録されている。

  • ちょっとエッチなかりあげクン PINK (ISBN 978-4-575-94302-3)

2010年12月11日初版刊行 これまでの作品からちょっとお色気を含むネタを厳選して収録されている。

  • かりあげクンベストセレクション (ISBN 978-4-575-94306-1)

2011年1月12日初版発行 これまでの作品を詰め込んだ保存版。

関連商品

  • かりあげクンカードゲーム(正式名称、メーカー、発売日、値段は不明)
  • からあげクンローソン店頭で調製販売されているとりから揚げ。かりあげクンのように人気が出るようにとあやかってつけられた。2008年10月18日 日本テレビPerfumeの気になる子ちゃん」)
  • かりあげクン カードでイタズラ大作戦(サイバード、Mobage(フィーチャフォン版)、2011年、ソーシャルアプリ、アイテム課金制)

CM・広告

  • エスカップC1000(エスエス製薬):1994年頃のテレビCM。BGMは「疲れて、疲れて、疲れちゃったのよ」(「愛して愛して愛しちゃったのよ」の替え歌)と「日本のサラリーマン」(歌:イッセー尾形)。同僚達に残業を押し付けられるかりあげや普段のかりあげらしからぬ忙しく立ち働くかりあげをアニメで描いた。絵柄はテレビアニメ版ではなく、原作に準拠したものであった。
  • 帝都高速度交通営団:1997年頃。オフピーク通勤推奨の為のポスター。プラットホームで布団を敷いて横になるかりあげ。
  • 日本旅行業協会:使用時期不明。加盟会社店頭POPやステッカーなどに使用。
  • 日本管理センター2013年

脚注

  1. 『まんがタウン』2010年4月号、6月号 - 8月号。単独ではなく他の連載作品との合同表紙だった(5月号は映画『クレヨンしんちゃん 超時空!嵐を呼ぶオラの花嫁』の画像が表紙を飾った)。
  2. 例外もあり。
  3. 先代が社長だったときは、売り上げが3倍あったらしい。
  4. 旅行先はいつも熱海箱根になっている。
  5. なおコミックス30巻(1995年掲載分)では就職難が始まった頃のためにかりあげがジョークで「女子大生100名募集」と出して課長に止められるシーンがある。
  6. 亡くなったとかりあげが言及している
  7. 過去に二か月分貯蓄している場面があった。

外部リンク

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