Æ

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テンプレート:Glyphs Æ, æ とは、AE合字である。

中世ヨーロッパにおいて、古典ラテン語の二重母音 AE[1] を合字として綴るようになったのが起源である。 現代欧州諸言語でラテン語から借入する場合、この音を単母音扱いとし、e, é/è, ä などで置き換えるのが通常だが[2]、あえて原語表記を行いたい場合など、特定の場合においてはそのまま表現することがあり、その際にこの合字を使うことがある (Encyclopædia Britannica など)。

ファイル:Aelggyva Edwige.JPG
バイユーのタペストリーより。登場人物の名が ÆLFGYVA と読み取れる。

スウェーデン語を除く[3]北ゲルマン各言語(デンマーク語ノルウェー語アイスランド語フェロー語など)では特定の前舌母音を表し、日常的に頻用される。古英語でも同様であり、現代英語におけるこの合字の正式名称は ash であるが、これはアングロサクソン・ルーン文字以来の伝統的な呼び名である。

国際音声記号 (IPA) では「非円唇前舌狭め広母音」を表す。

文字コード

大文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 小文字 Unicode JIS X 0213 文字参照 備考
Æ テンプレート:FormattingError 1-9-29 Æ
&#xテンプレート:Dec to hex;
Æ
æ テンプレート:FormattingError 1-9-60 æ
&#xテンプレート:Dec to hex;
æ

脚注

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関連項目

テンプレート:ラテン文字
  1. 古典期において ae は「アエ」や「アイ」に近い二重母音であったが、俗ラテン語(民衆ラテン語)時代には「エー」のような単母音へと転訛していた。
  2. 一例を下に挙げる。ラテン語から“直輸入”される語は多いが、そのほとんどはこうしたルールに従っている。
  3. 同様の母音はスウェーデン語にもあるのだが、表記には ä を用いている。